「なぜ、こんなことになったのか」(1)
真実の中に巧みに混ぜられる嘘。
テレビ、ラジオ、インターネット、出版で、我が国における反新自由主義、反グローバリズム、反TPPの代表的な論客として活躍しておられる三橋貴明氏が、TPP交渉の大筋合意を受けて、次のように述べておられます。
三橋貴明氏の的確な指摘に、心から同意します。
「なぜ、こんなことになったのか」
私たちは「正しく理解」する必要があります。
「なぜ、こんなことになったのか」
安倍政権発足以降の、当ブログの記事の多くは、この問題の考察に捧げられてきました。ですから、将来、今より多くの人々が、
「なぜ、こんなことになったのか」
と、戸惑いを抱く事態に至ったとき、当ブログは、一つの有益な参考資料になるはずです。
今から二年前の、2013年10月に、下のように記した通りです。
安倍晋三という「黒いカラス(グローバリスト)」を指差して「白い(愛国者)」と人々が信じ込む「異常な条件」を作り出すことに加担してきた言論人の一人である三橋貴明氏は、始めに引用した文章の中で、性懲りも無く、ある深刻なミスリードを行っています。
そして、そのミスリードを行っているのは、例によって、三橋貴明氏一人ではありません。
みなさんは、それが何かお気づきですか。
正解は次回発表します。
(つづく)
さて、これで我が国は「亡国への道」で大きく足を踏み出したわけですが、別に、
「だからもう、日本はおしまいだあ~っ!」
などという話にはなりません。と言いますか、日本が終わりだとして、どうするのですか? 我が国から逃亡しますか。そうしたければ、どうぞそうして下さい。
わたくしは嫌です。だから、日本に残り、これからも足掻き続けますし、そもそも「日本はおしまいだ~っ!」などとは思っていません。わたくしにしても、我が国の主人公の一人なのです。
先日、チャンネル桜の討論番組で、
「今後、考えるべきことは二つです。一つは、亡国をいかに防ぐか。二つ目は、亡国に至った後にどうするか」
と、発言しました。ここで言う亡国とは、国民が自らの主権に基づき、政治的な話を決定できなくなる、という意味になります。TPPを批准した時点で、日本国民は多くの主権を失います。国際協定は、国内法に優先するのです。
さらに、ISDやラチェットが含まれていた場合(含まれているでしょう)、「未来永劫、戻せない」という話になってしまうわけでございます。
とりあえず、具体的にやるべきことは二つ。
一つ目は、TPPの中身について「正しく理解」」し、様々な国民に知らせていくことです。特に、国会議員に。
「国会議員にレクチャーしても無駄だよ・・・」
と、思われた方が多いかも知れませんが、我が国は議会制民主主義国家なのです。国政を変える資格を持つのは、国民の主権の束を背負う国会議員しかいません。
二つ目は、TPPにより様々な影響が日本国民に生じたとき、
「なぜ、こんなことになったのか」
について、やはり「正しく理解」し、周知することです。TPPの影響は、批准直後から生じるわけではありません。何年も、十何年もかけ、少しずつTPPに合わせて法律が変えられていき、我が国は「今と違う日本」にいつの間にか姿を変えていることになります。いかなる「今と違う日本」なのか。わかりやすい例を出せば、現在のアメリカ型社会であり、あるいは「顔のない独裁者 」の世界です。
(出典: 三橋貴明ブログ「主人公」2015年10月6日)
三橋貴明氏の的確な指摘に、心から同意します。
「なぜ、こんなことになったのか」
私たちは「正しく理解」する必要があります。
「なぜ、こんなことになったのか」
安倍政権発足以降の、当ブログの記事の多くは、この問題の考察に捧げられてきました。ですから、将来、今より多くの人々が、
「なぜ、こんなことになったのか」
と、戸惑いを抱く事態に至ったとき、当ブログは、一つの有益な参考資料になるはずです。
今から二年前の、2013年10月に、下のように記した通りです。
未来の歴史の教科書に、今の時代は次のように記述されるかもしれません。
"21世紀初頭、日本の長い歴史に幕を閉じる役割を担った安倍晋三という政治家を、日本人がこぞって救世主のように神格化し、崇拝するという奇怪な社会現象が発生した。「安倍さんを信じよう」が流行り言葉となり、この政治家に対する批判は一切封じられ、批判者には「反日」の烙印が押された。日本の国家解体は迅速に進められていったが、このような危機的な状況下でも、日本人は、安倍晋三の真意は他にあると信じ続けた。終末を自ら招いた日本人の姿は、あたかも集団で海に身を投じるレミングのようであった。"
なぜ人々はこぞって、安倍晋三というグローバリストを「愛国政治家」であると誤解したのでしょうか。
なぜ人々はこぞって、安倍晋三という、間違いなく日本の歴史に名を刻むであろう超弩級の国家破壊者を、「救国政治家」であると誤認したのでしょうか。
なぜこのようなマンガのような出来事が現実に起きてしまったのか。
そのカラクリを、WJFプロジェクトは、これまでも様々な角度から考察し説明してきました。
もしかすると当ブログは、日本の、いや世界の歴史に刻まれるであろうこの奇怪な社会現象を、その渦中の外側から、リアルタイムで観察し、分析し、網羅的に記述した一つの貴重な歴史資料として後世の歴史家に参照されることになるかもしれません。
なぜ日本人は騙されたのか。
この問題は、今後、歴史学者によっても、社会学者によっても、心理学者によっても、幅広く研究されていくことと思いますが、WJFプロジェクトはこれからも引き続き、この問題を深く掘り下げていきたいと考えています。
また、この問題を考察することによって、私たち日本人の中のどこに病根があったのか、日本人はどうやってその病根を根治していくべきなのか、日本人はこれからどういうあり方を深めていくべきなのか、日本人はどういう方向に向かって進んでいくべきなのか、日本人はどうやってこの国を救っていくべきなのかという、かなり本質的な問題もあわせて論じていきたいと思います。
騙されたと自覚されている方たちには、反省の一つの材料にしていただければと思います。
そもそも、安倍晋三が新自由主義者であり、構造改革推進論者であり、グローバリストであるという事実は、
「カラスは黒い」
というぐらい明々白々の事実でした。
この単純な事実を認識するのには、何の高度な専門知識も不必要でした。
なにしろ、安倍晋三自身が自分の口で以前から一貫してそう語っていましたし、安倍自民党が昨年の衆院選に際して掲げた選挙公約の中に道州制という究極のグローバル化政策が始めからはっきりと掲げられていました。ですから、安倍政権が向かう方向を誤解する余地は最初からまったくなかったはずです。
にもかかわらず、なぜ、このグローバリストの政権を、人々がそろいもそろって「安倍救国政権」と誤解するなどという不思議な現象が起きたのでしょうか。
しかも、その誤解が、なぜ10ヶ月も払拭されなかったのでしょうか。
この問題を改めて考察し、多角的に論じていきたいと思います。
今回は、一つの問題を提起するにとどめておきたいと思いますが、みなさんは、黒いカラスを人々がそろって「白い」とみなすという不思議な現象が起きるのには、どんな条件が必要であるとお考えになりますか?
通常、黒いカラスは、誰の目にも黒く見えるものです。
しかし、黒いものを指差して、人々がそろって「白い」と言い始めるときには、何か通常とは異なる、異常な条件下に人々が置かれていることを意味しています。
どのような異常な条件がそろえば、そのような現象が発生するのでしょうか。
みなさんもぜひ考えてみてください。
(出典: WJFプロジェクト「なぜ人々は騙されたのか(1)」2013年10月16日)
安倍晋三という「黒いカラス(グローバリスト)」を指差して「白い(愛国者)」と人々が信じ込む「異常な条件」を作り出すことに加担してきた言論人の一人である三橋貴明氏は、始めに引用した文章の中で、性懲りも無く、ある深刻なミスリードを行っています。
そして、そのミスリードを行っているのは、例によって、三橋貴明氏一人ではありません。
みなさんは、それが何かお気づきですか。
正解は次回発表します。
(つづく)
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