すり減らされた魂
グローバリズムに対する動物的嫌悪感の欠如。
昨日ご紹介した、葉室頼昭・春日大社前宮司が述べておられた「日本人の目覚め」とは、日本人がこの先、何か宗教的、神秘的、非日常的な体験をするようになるとか、哲学的で深遠な思想にたどり着くようになるということではなく、もっと単純に、今進行している出来事に対して、理屈以前の、動物的な拒絶反応を起こすようになることではないかと思います。
体に悪いものを口に入れたら嘔吐したり、熱いものに触れたら瞬間的に手を引っ込めるのと同じように。
「大和魂」なるものが、縄文時代の野生のスピリットに根ざしており、日本列島に生まれた日本人が、そのような原初の民族的精神を無意識のレベルで生まれながらに共有しているならば、TPPがなんであるとか、道州制がなんであるとかという説明を聞いて頭で理解する以前に、動物的、直感的な「カン」として、グローバリズムに対する強い違和感や嫌悪感や危機感を、本来は感じなくてはならないはずです。
「文明」の極致である「グローバリズム」は、世界の諸民族・諸部族が抱える最も古い精神に対立するものだからです。
そして、古代より断絶することなく連綿と続く民族の共同体を継承し、新石器時代にまでさかのぼる古い精神をその文化の根底に温存する集団としては、世界の未開地域等になんらかの少数部族が残されているかもしれないけれども、大きな集団としては、実質的に、日本列島という恵まれた地理的環境の中で民族の同一性を保護されてきた日本人しかいませんから、葉室宮司が、日本人だけが世界を救うことができるかのように述べられたのも、決してかいかぶった大げさな話ではありません。
しかし、実際には、「グローバリズム」に対して、なんの違和感も拒絶反応も感じない日本人が蔓延しています。
さらにあきれるのは、「保守・愛国」を標榜する右派の人々の間にこそ、「グローバリズム」に対する深刻な無痛症が広がっていること。
だから、安倍晋三や自民党のようなグローバリズム推進政権を平気で支持し続ける。
彼らは、まるで中国の軍事脅威から尖閣諸島が守られれば、民族や伝統が消滅しようとどうでもいいようなことさえ口にします。
格差や貧困や生活環境の悪化から、自分たちの個人生活が守られれば、民族や伝統が消滅しようとどうでもいいようなことを口にする左派の人々とまったく同じように。
日本人の中から、民族的な原初のスピリットが、すっかりすり減らされてしまっていることの、なによりの証左です。
この先、民族の固有性の最後の片鱗までもかき消される状況に追い込まれてやっと、葉室宮司が述べておられたように、日本人の間に、一つの反動として、グローバリズムに対する強い動物的な拒絶反応、すなわち「目覚め」が起きるのでしょうか。
体に悪いものを口に入れたら嘔吐したり、熱いものに触れたら瞬間的に手を引っ込めるのと同じように。
「大和魂」なるものが、縄文時代の野生のスピリットに根ざしており、日本列島に生まれた日本人が、そのような原初の民族的精神を無意識のレベルで生まれながらに共有しているならば、TPPがなんであるとか、道州制がなんであるとかという説明を聞いて頭で理解する以前に、動物的、直感的な「カン」として、グローバリズムに対する強い違和感や嫌悪感や危機感を、本来は感じなくてはならないはずです。
「文明」の極致である「グローバリズム」は、世界の諸民族・諸部族が抱える最も古い精神に対立するものだからです。
そして、古代より断絶することなく連綿と続く民族の共同体を継承し、新石器時代にまでさかのぼる古い精神をその文化の根底に温存する集団としては、世界の未開地域等になんらかの少数部族が残されているかもしれないけれども、大きな集団としては、実質的に、日本列島という恵まれた地理的環境の中で民族の同一性を保護されてきた日本人しかいませんから、葉室宮司が、日本人だけが世界を救うことができるかのように述べられたのも、決してかいかぶった大げさな話ではありません。
しかし、実際には、「グローバリズム」に対して、なんの違和感も拒絶反応も感じない日本人が蔓延しています。
さらにあきれるのは、「保守・愛国」を標榜する右派の人々の間にこそ、「グローバリズム」に対する深刻な無痛症が広がっていること。
だから、安倍晋三や自民党のようなグローバリズム推進政権を平気で支持し続ける。
彼らは、まるで中国の軍事脅威から尖閣諸島が守られれば、民族や伝統が消滅しようとどうでもいいようなことさえ口にします。
格差や貧困や生活環境の悪化から、自分たちの個人生活が守られれば、民族や伝統が消滅しようとどうでもいいようなことを口にする左派の人々とまったく同じように。
日本人の中から、民族的な原初のスピリットが、すっかりすり減らされてしまっていることの、なによりの証左です。
この先、民族の固有性の最後の片鱗までもかき消される状況に追い込まれてやっと、葉室宮司が述べておられたように、日本人の間に、一つの反動として、グローバリズムに対する強い動物的な拒絶反応、すなわち「目覚め」が起きるのでしょうか。

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