対米従属は対中従属へとつながる道
世界情勢を正しく知り、「冷戦脳」から脱却する。
冷戦時代の1971年7月15日、アメリカのニクソン大統領は、中華人民共和国に訪問することを電撃的に宣言しました。
西側資本主義陣営の領袖アメリカ合衆国と、当時はまだ共産主義国家であった中華人民共和国が手を結ぶ。
それまでの冷戦構造に亀裂をいれる、誰もが予想しなかったこの発表は、世界の人々を驚愕させ、「第一次ニクソン・ショック」と呼ばれるようになります。
つづく、1971年10月25日には、国連総会において「北京の中華人民共和国(共産党)政府が国連に対する唯一かつ正統な代表権を有する」との決議がされ、台湾の中華民国政府の代表は国連から追放されてしまいました。
ニクソン大統領は、キッシンジャー国務長官と共に、翌年1972年の2月に北京を訪問し、毛沢東主席や周恩来総理と会談しました。


それから6年後の1978年12月、文化大革命の時代に失脚させられ、毛沢東や周恩来の死後、権力の座に復帰した鄧小平は、「改革開放」を宣言し、市場主義経済に移行することを決定。
1979年1月1日に、アメリカ合衆国と中華人民共和国は、正式に国交を樹立しました。
コメント欄である方に紹介いただいた下の動画には、ニクソンの中国訪問以降の、アメリカと中国の政治的指導者たちによる様々な発言が、集められています。
動画のスクリーンショットをご紹介します。










これらの発言を読めば、中国が脅威だからアメリカに傾斜しようという考えが、いかに愚かしくまた危険であるかが明白になります。
冷戦時代のアメリカとソ連の関係と、ニクソンの中国訪問以降のアメリカと中国の関係は、まったく異なっています。
アメリカにとって中国は、日本よりもはるかに重要な戦略的なパートナーであり、同盟国です。
というより、特に冷戦終結以降の「日米同盟」は、アメリカが日本を監視し、日本の増強を防ぎ、押さえつけておくためのものでしかありません。
中国の訪問時、ニクソン大統領とキッシンジャー国務長官は、中国の周恩来総理と、対日政策に関して次のような3つの密約を結びました。
右派の日本人は、在日米軍は、中国から日本を守るためのものと無邪気に信じていますが、実際には、アメリカは中国に対して「私たちは日本に駐留しつづけますから、安心してください」と話しています。
つまり、在日米軍は、米中同盟が、日本の独立や台頭を阻止し、日本を監視するためのものです。
安保法制にしても、自衛隊に独自の行動を許さず、アメリカの支配に日本を一層組み込んでいくためのものですから、それは間接的に中国の支配に日本を組み込んでいくものでもあります。
世界情勢や、近現代史に関する基本的な知識を持たずに、安倍晋三の対米従属的な姿を見て、「安倍さんが、日米同盟を強化して、中国の脅威から日本を守ってくれる」と思い込んで、「第3次アーミテージ・ナイ報告書」というアメリカの指示書に書かれた通りの政策を推し進める安倍政権を支持し続けることは、大変危険なことです。
TPP、構造改革、グローバル化、移民受け入れ、国家戦略特区、道州制・・・
このような、安倍政権が推し進める政策の先に待ち受けているのは、単に日本がアメリカの属国になるだけではなく、同時に、中国によっても、内部から侵食され、蹂躙されていく未来です。
小泉政権が日本に導入し、現在の安倍政権が推し進めている「経済特区」構想が、市場主義経済に移行した中国が1978年に最初に導入した政策であるという事実を見ても、「親米政権とは、実は親中政権である」ことにお気づきになることでしょう。
李鵬首相が1993年に語った
「日本など20年後には消えてなくなる」
という言葉が、今、本当になろうとしています。
アメリカと中国は、今後ますます融和し、一体化していくからです。
2013年10月17日の「親米」という名の「反日」という記事から引用します。
「親米」という名の「反日」
なぜならば親米保守の人々が非常に愚かだからです。
彼らは自己矛盾に気がついていません。
冷戦時代に刷り込まれた、「アメリカは自由と民主主義の庇護者である」というものの見方。
これは、「アメリカは悪しき軍国主義から日本人を救った解放者である」という、戦後、日本人が植え付けられた東京裁判史観(自虐史観)と無関係ではありえません。
自分たちが、東京裁判史観(自虐史観)に立脚しておきながら、東京裁判史観を振りかざして日本を責め立てる「特定アジア」を叩く。
そして「特定アジア」の脅威や横暴を逃れるためには、「日米同盟を強化すべきだ」と考える。
これほど自己矛盾した愚かな人たちがいますか?
「特定アジア」が振りかざしている東京裁判史観の著者はアメリカです。
なぜ東京裁判史観をふりかざす「特定アジア」の脅威を逃れるために、他でもない、東京裁判史観の著者であるアメリカにすがろうとするのでしょうか。
冷戦時代にソ連とアメリカが争っていたように、なぜ彼らは、「特定アジア」とアメリカが対立関係にあるように、冷戦が終わって20年以上が経過する現在も誤解してしまうのでしょうか。
問題は、冷戦が終結して以降、アメリカが長期的に日本を弱体化させ、解体させる方向に対日戦略を変更しているということです。
しかし、アメリカの日本に対する敵意を、彼らは決して認めようとしません。
どんなに事実を示しても、いつまでもアメリカが日本の庇護者であるはずだと、頑迷にアメリカを信じ続けようとします。
90年代以降、自民党が展開してきた構造改革やグローバリズムや新自由主義、またTPPや道州制や消費税増税は、アメリカの対日戦略の変更という文脈の中で、初めて正しく解釈されるべきものです。
アメリカが日本の弱体化と解体を目論んでいるのであれば、アメリカへの傾斜はそのまま国の滅びを意味します。
なぜ、安倍晋三が、次から次へと壊国的な政策を、めまぐるしい速度で繰り出してくるのか。
それらは、当然のことながら、安倍晋三の単独の脳内から発出しているものではありません。
このことを、彼らに言っても言っても、彼らは自分の矛盾と誤りを理解できない。
彼らの親米的な態度を批判すれば、「支那の工作員」とか「左翼」とか「日米離反工作」とか「陰謀論者」といってこちらに怒りだす始末です。
私は、親米はだめだから親中になろうなどとはみじんも考えてもいません。
日本が日本として立つようにならないと、日本は消えてなくなってしまうという危機感を訴えているのです。
「保守」を自称している人々のほとんどが、この「親米保守」の病にかかっています。
この愚かな人たちは、「特定アジア」の圧力に屈して安倍晋三が靖国神社参拝をしないとしたら許しがたいが、アメリカの圧力に屈して靖国神社参拝を見送るならば、それはやむを得ないとすら考える人々です。
「親米保守」とは、まぎれもない「事大主義」であり、アメリカを中心とする「中華思想」であり、彼らの大嫌いな「特定アジア」の人々の卑怯な姿勢そのものです。
参照記事: 自民党は日本の政党ではない
彼らの「安倍さんを信じよう」というかけ声の中には、「アメリカを信じよう」というカルト的な信仰の声がこだましています。
彼らは、安倍晋三の対米従属的な姿勢に、危機感よりもむしろ心の安らぎすら感じている。
そんな日本人として誇りをみじんも持たない惰弱な情けない愚か者どもが、自分たちの矛盾と空疎な中身を隠蔽するために日の丸を振り回していい気になっている。
彼らは「特定アジア」さえ叩いていれば、自分たちが「保守」だと信じています。
彼らは、「特定アジア」を叩いて、人々をアメリカへの傾斜へ誘導し、人々をアメリカへの傾斜に誘導することによって、自民党や安倍晋三への傾斜へと誘導する。
そこに待ち受けているのは、TPPや道州制や消費税増税や構造改革や規制緩和や新自由主義やグローバリズムによる日本の国体の破壊と国家解体です。
日の丸を振り回して「自分たちは保守だ」と叫びながら、彼らは結果的に日本を破滅へと誘導する。
日本を「保守」するといいながら日本を壊す人たちが、愚かでないとしたら一体何なのでしょうか。
戦後の洗脳とはおそろしいものだとつくづく思います。
真の敵は「特定アジア」でも、アメリカでもなく、戦後の洗脳に浸ったままいつまでも抜け出せない日本人です。
日本人がただ日本人として立つ。
日本がただ日本として立つ。
その第三の道に踏み出す以外には、もう日本が国家として生き残る道はありません。
日本はまさに「火宅」であり、日本人は火事で燃える家の中で無邪気に遊び続ける子どもです。
日本が第三の道に踏み出すのに必要なのは、戦後に植え付けられた思い込みを振り払って、日本人がただそれを望むというその一点です。
西側資本主義陣営の領袖アメリカ合衆国と、当時はまだ共産主義国家であった中華人民共和国が手を結ぶ。
それまでの冷戦構造に亀裂をいれる、誰もが予想しなかったこの発表は、世界の人々を驚愕させ、「第一次ニクソン・ショック」と呼ばれるようになります。
つづく、1971年10月25日には、国連総会において「北京の中華人民共和国(共産党)政府が国連に対する唯一かつ正統な代表権を有する」との決議がされ、台湾の中華民国政府の代表は国連から追放されてしまいました。
ニクソン大統領は、キッシンジャー国務長官と共に、翌年1972年の2月に北京を訪問し、毛沢東主席や周恩来総理と会談しました。


それから6年後の1978年12月、文化大革命の時代に失脚させられ、毛沢東や周恩来の死後、権力の座に復帰した鄧小平は、「改革開放」を宣言し、市場主義経済に移行することを決定。
1979年1月1日に、アメリカ合衆国と中華人民共和国は、正式に国交を樹立しました。
コメント欄である方に紹介いただいた下の動画には、ニクソンの中国訪問以降の、アメリカと中国の政治的指導者たちによる様々な発言が、集められています。
動画のスクリーンショットをご紹介します。










これらの発言を読めば、中国が脅威だからアメリカに傾斜しようという考えが、いかに愚かしくまた危険であるかが明白になります。
冷戦時代のアメリカとソ連の関係と、ニクソンの中国訪問以降のアメリカと中国の関係は、まったく異なっています。
アメリカにとって中国は、日本よりもはるかに重要な戦略的なパートナーであり、同盟国です。
というより、特に冷戦終結以降の「日米同盟」は、アメリカが日本を監視し、日本の増強を防ぎ、押さえつけておくためのものでしかありません。
中国の訪問時、ニクソン大統領とキッシンジャー国務長官は、中国の周恩来総理と、対日政策に関して次のような3つの密約を結びました。
1. 東アジアにおいて、日本にのみ、核兵器を持たせない
2. 米軍が、日本での駐留を維持する
3. 日本が、台湾、朝鮮問題で発言権をもつことを認めない
(参考記事: 愛国的中高年の再教育(3)2015年7月22日)
右派の日本人は、在日米軍は、中国から日本を守るためのものと無邪気に信じていますが、実際には、アメリカは中国に対して「私たちは日本に駐留しつづけますから、安心してください」と話しています。
つまり、在日米軍は、米中同盟が、日本の独立や台頭を阻止し、日本を監視するためのものです。
安保法制にしても、自衛隊に独自の行動を許さず、アメリカの支配に日本を一層組み込んでいくためのものですから、それは間接的に中国の支配に日本を組み込んでいくものでもあります。
世界情勢や、近現代史に関する基本的な知識を持たずに、安倍晋三の対米従属的な姿を見て、「安倍さんが、日米同盟を強化して、中国の脅威から日本を守ってくれる」と思い込んで、「第3次アーミテージ・ナイ報告書」というアメリカの指示書に書かれた通りの政策を推し進める安倍政権を支持し続けることは、大変危険なことです。
TPP、構造改革、グローバル化、移民受け入れ、国家戦略特区、道州制・・・
このような、安倍政権が推し進める政策の先に待ち受けているのは、単に日本がアメリカの属国になるだけではなく、同時に、中国によっても、内部から侵食され、蹂躙されていく未来です。
小泉政権が日本に導入し、現在の安倍政権が推し進めている「経済特区」構想が、市場主義経済に移行した中国が1978年に最初に導入した政策であるという事実を見ても、「親米政権とは、実は親中政権である」ことにお気づきになることでしょう。
李鵬首相が1993年に語った
「日本など20年後には消えてなくなる」
という言葉が、今、本当になろうとしています。
アメリカと中国は、今後ますます融和し、一体化していくからです。

(画像出典:「愛国者」の二つの意味 2013年8月21日)
2013年10月17日の「親米」という名の「反日」という記事から引用します。
「親米」という名の「反日」
「親米保守」のかかえる大きな自己矛盾。
みなさんご存知のように、私は親米保守という立場が死ぬほど嫌いです。なぜならば親米保守の人々が非常に愚かだからです。
彼らは自己矛盾に気がついていません。
冷戦時代に刷り込まれた、「アメリカは自由と民主主義の庇護者である」というものの見方。
これは、「アメリカは悪しき軍国主義から日本人を救った解放者である」という、戦後、日本人が植え付けられた東京裁判史観(自虐史観)と無関係ではありえません。
自分たちが、東京裁判史観(自虐史観)に立脚しておきながら、東京裁判史観を振りかざして日本を責め立てる「特定アジア」を叩く。
そして「特定アジア」の脅威や横暴を逃れるためには、「日米同盟を強化すべきだ」と考える。
これほど自己矛盾した愚かな人たちがいますか?
「特定アジア」が振りかざしている東京裁判史観の著者はアメリカです。
なぜ東京裁判史観をふりかざす「特定アジア」の脅威を逃れるために、他でもない、東京裁判史観の著者であるアメリカにすがろうとするのでしょうか。
冷戦時代にソ連とアメリカが争っていたように、なぜ彼らは、「特定アジア」とアメリカが対立関係にあるように、冷戦が終わって20年以上が経過する現在も誤解してしまうのでしょうか。
問題は、冷戦が終結して以降、アメリカが長期的に日本を弱体化させ、解体させる方向に対日戦略を変更しているということです。
しかし、アメリカの日本に対する敵意を、彼らは決して認めようとしません。
どんなに事実を示しても、いつまでもアメリカが日本の庇護者であるはずだと、頑迷にアメリカを信じ続けようとします。
90年代以降、自民党が展開してきた構造改革やグローバリズムや新自由主義、またTPPや道州制や消費税増税は、アメリカの対日戦略の変更という文脈の中で、初めて正しく解釈されるべきものです。
アメリカが日本の弱体化と解体を目論んでいるのであれば、アメリカへの傾斜はそのまま国の滅びを意味します。
なぜ、安倍晋三が、次から次へと壊国的な政策を、めまぐるしい速度で繰り出してくるのか。
それらは、当然のことながら、安倍晋三の単独の脳内から発出しているものではありません。
このことを、彼らに言っても言っても、彼らは自分の矛盾と誤りを理解できない。
彼らの親米的な態度を批判すれば、「支那の工作員」とか「左翼」とか「日米離反工作」とか「陰謀論者」といってこちらに怒りだす始末です。
私は、親米はだめだから親中になろうなどとはみじんも考えてもいません。
日本が日本として立つようにならないと、日本は消えてなくなってしまうという危機感を訴えているのです。
「保守」を自称している人々のほとんどが、この「親米保守」の病にかかっています。
この愚かな人たちは、「特定アジア」の圧力に屈して安倍晋三が靖国神社参拝をしないとしたら許しがたいが、アメリカの圧力に屈して靖国神社参拝を見送るならば、それはやむを得ないとすら考える人々です。
「親米保守」とは、まぎれもない「事大主義」であり、アメリカを中心とする「中華思想」であり、彼らの大嫌いな「特定アジア」の人々の卑怯な姿勢そのものです。
参照記事: 自民党は日本の政党ではない
彼らの「安倍さんを信じよう」というかけ声の中には、「アメリカを信じよう」というカルト的な信仰の声がこだましています。
彼らは、安倍晋三の対米従属的な姿勢に、危機感よりもむしろ心の安らぎすら感じている。
そんな日本人として誇りをみじんも持たない惰弱な情けない愚か者どもが、自分たちの矛盾と空疎な中身を隠蔽するために日の丸を振り回していい気になっている。
彼らは「特定アジア」さえ叩いていれば、自分たちが「保守」だと信じています。
彼らは、「特定アジア」を叩いて、人々をアメリカへの傾斜へ誘導し、人々をアメリカへの傾斜に誘導することによって、自民党や安倍晋三への傾斜へと誘導する。
そこに待ち受けているのは、TPPや道州制や消費税増税や構造改革や規制緩和や新自由主義やグローバリズムによる日本の国体の破壊と国家解体です。
日の丸を振り回して「自分たちは保守だ」と叫びながら、彼らは結果的に日本を破滅へと誘導する。
日本を「保守」するといいながら日本を壊す人たちが、愚かでないとしたら一体何なのでしょうか。
戦後の洗脳とはおそろしいものだとつくづく思います。
真の敵は「特定アジア」でも、アメリカでもなく、戦後の洗脳に浸ったままいつまでも抜け出せない日本人です。
日本人がただ日本人として立つ。
日本がただ日本として立つ。
その第三の道に踏み出す以外には、もう日本が国家として生き残る道はありません。
日本はまさに「火宅」であり、日本人は火事で燃える家の中で無邪気に遊び続ける子どもです。
日本が第三の道に踏み出すのに必要なのは、戦後に植え付けられた思い込みを振り払って、日本人がただそれを望むというその一点です。

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