マイケル・ヨン氏による「スコッツボローガールズ」批判
ほれ、みなさい。
慰安婦問題の取り組みで知られる、アメリカのジャーナリスト、マイケル・ヨン氏と、日本の動画製作者、谷山雄二朗氏。
仲良く対談していた二人ですが、マイケル・ヨン氏が、谷山雄二朗氏が制作した慰安婦問題のドキュメンタリー映画、「スコッツボローガールズ」を、アメリカ人の視点から手厳しく批判し、日本に甚大な被害を与えることになるので、アメリカでこの映画を上映、宣伝しないように強く警告しています。
ヨン氏は、上の記事のコメント欄で次のようにも書いています。
WJFプロジェクトも、このブログで、谷山氏と、彼の動画に大喜びしている人たちを下のように批判しました。
サッカー場で、どんなにみごとに野球のバットを振って拍手喝采を浴びようと、サッカーの試合で一点も得点できないと、皮肉っぽく述べたのも、谷山氏の動画をさしてのことです。
韓国人の元慰安婦たちの証言に矛盾や嘘が含まれているとしても、それを外国人の前でことさら取り上げることは外国人の偏見や誤解を増幅することにしかつながらず、外国人による慰安婦問題の正しい理解にはまったくつながらないことも、これまで、繰り返し、繰り返し述べてきました。にもかかわらず、なぜか韓国人の元慰安婦たちを叩くことに執着する人々が存在します。
慰安婦騒動を長く観察し記録してこられたブログ「続・慰安婦騒動を考える」が、先日、「慰安婦神話の脱神話化」を上に引用した記事と合わせて好意的に取り上げてくださいましたが、そのコメント欄を読んでみてください。
参考記事: 「続・慰安婦騒動を考える」2015年5月10日
数人の人々がむらがって、「韓国人元慰安婦の嘘は取り上げない」というWJFプロジェクトのアプローチをわざわざ批判し、谷山氏の外国人に誤解をまねくような動画を熱心に推奨し誘導していく様がごらんになれます。
ある女性保守団体の名前をわざわざ書き込んでいる人もいますが、ネットでその女性保守団体の名前を検索して、どういう団体か調べてみてください。
慰安婦問題にまじめに取り組む「フリ」をしながら、実は、慰安婦問題を意図的に悪化させている反日勢力が日本の国内に存在することも指摘しました。
マイケル・ヨン氏も、上の文章の中で、谷山氏の映画や活動は、韓国人や中国人のような反日勢力を、むしろ喜ばせるものだとはっきりと指摘しています。
下は、統一教会の機関紙「世界日報」の下部組織である「世日クラブ」の30周年記念の、櫻井よしこの講演のポスターです。

統一教会とべったり仲良しの櫻井よしこ。その櫻井よしことべったり仲良しの谷山雄二朗。いつもと同じ、典型的な愛国詐欺が展開されていることも指摘しました。
上のように谷山氏を批判したら、コメント欄で次のような批判を浴びました。
見識の低い人々には、谷山氏の動画が外国人の見方を変えるという目的のためには、まったく「すばらしくない」こと、まったく役に立たないこともわからない。
愚かな日本人たちは、何度も何度も同じやり方で騙されて、谷山氏のような、反日勢力に有利になるような映画を制作し、拡散させる人物に、大喜びで拍手喝采を送る。
その一方で、せっかく、WJFプロジェクトが、長い時間をかけて、慎重に、そして緻密にロジックを組み立てて、欧米人の知識人でも抵抗なく見てもらえる動画「慰安婦神話の脱神話化」を完成させたのに、この動画は、日本人から見向きもされず、まったく評価されず、放置されています。
みなさんにはっきり告げますが、現在のところ、欧米の知識人にも抵抗なく見てもらえる、慰安婦問題についての誤解を解く可能性のある動画は、下の動画が世界で唯一のものです。
外国人に対して慰安婦問題を説明することほど、難しいものはありません。
従来、保守の人々によっては、
という程度の、外国人が誰も納得しないような、稚拙な説明しかなされていなかった。しかもそのような稚拙な説明が、不用意にそのまま英語に翻訳されて、大量のスパムメールのように拡散されて、日本に対する偏見を強化していた。
「慰安婦神話の脱神話化」は、何が外国人の慰安婦理解の妨げになっているのかを三年間考え抜いた上で作られた、文字通りの「慰安婦論争史のブレークスルー」です。この動画によって、ようやく、外国人にもわかる形で新しいロジックが組み立てられた。WJFプロジェクトという、無名のプロジェクトが、日本の歴史上初めてそのことを成し遂げたのです。
にもかかわらず、その意義がまったく理解されていません。
上の動画には、数百の再生数しか集まっていません。
その一方、下の谷山氏による、日本人を気持ちよくするだけで、外国人にはまったく伝わらない動画には、すでに二十万を超える再生数が集まっています。
日本人が大喜びしているだけであり、その再生数の多さにもかかわらず外国人の書き込みはほとんど見当たりません。英語の書き込みも日本人によるものです。
日本人を気持ち良くすることしか考えられていないという点で、下の目も当てられない、日本の名誉を壊滅的に貶める動画と、本質的に何も変わりません。
上の動画を、いまだに平気で拡散している保守の人たちがいますが、外国人が見てどういう印象を与えるか、本当に想像力が働かないのでしょうか?
「慰安婦神話の脱神話化」第3部には、再生数は2000しかないものの、外国人から、下のような理解あるコメントをいただいています。
「慰安婦神話の脱神話化」第1部は、すでに外国人から多くの反応を受け取っています。
『慰安婦神話の脱神話化』第1部、外国人の反応-1
『慰安婦神話の脱神話化』第1部、外国人の反応-2
ツイッターで、慰安婦についてツイートしていた外国人の女性に「慰安婦神話の脱神話化」(全編)を、見せたところ、下のような反応をもらいました。
先日、海外の研究者に動画をみせたところ、「匿名という点をのぞけば、考えを改める人を得られるだろう」と言ってもらえました。(参考記事)
このような理解にあふれた反応を外国人から受け取っている慰安婦動画は、「慰安婦神話の脱神話化」以外にまったく存在しません。
にもかかわらず、この日本にとって有益な動画は、まったく無視され、黙殺されています。
慰安婦問題に熱心にとりくんでいる「ハズ」の団体や人々ほど、なぜか、この有益な動画を無視しています。
さて、その理由はなんなのでしょうか。みなさんの推論にゆだねます。
最後にご報告ですが、長くご支援いただいたWJFプロジェクトですが、「慰安婦神話の脱神話化」の韓国語版、英語、日本語、韓国語3ヶ国語のwebサイト、テキストの翻訳が完了しているがまだ動画化していない動画の完成、そして、これまでの支援者のみなさんに動画完成の報告のためのDVDとお礼のご挨拶のお手紙を送ったあと、本年度いっぱいでたたむ予定です。
支援者や理解者を減らしており、動画を作ってもまったく活用されない現状の中、また正論を語り質の高い仕事をするほど理解されず叩かれて孤立する現状の中、また「保守・愛国」ブームが収束しこれから支援者が増えるとも思われない現状の中、資料集めや勉強や動画制作にかかる時間や労力を考えると、残念ながら継続する力は残っていません。
(ひとつ、ある支援者の方と以前約束して果たしていない動画があり、そちらは完成させ、お約束を果たします。大変お待たせしてすみませんでした。)
仲良く対談していた二人ですが、マイケル・ヨン氏が、谷山雄二朗氏が制作した慰安婦問題のドキュメンタリー映画、「スコッツボローガールズ」を、アメリカ人の視点から手厳しく批判し、日本に甚大な被害を与えることになるので、アメリカでこの映画を上映、宣伝しないように強く警告しています。
「スコッツボローガールズ」、この映画を宣伝してはならない。
アメリカ人と西洋人は、この映画をきわめて不快な映画だと受け取るだろう。私は、櫻井よしこ氏に、直接はっきりとこの映画を宣伝しないように警告した。
それでも櫻井氏がこの映画を宣伝したので、私は彼女のことはもう尊敬できない。人々は櫻井氏に率直に語ることを恐れている。なぜなら彼女がとても広い人脈と力をもっているからだ。彼女が言ったことならなんでも通ってしまう。言い訳はここまでだ。
櫻井氏は、映画を見もせずに、宣伝した。彼女は、東京の自民党本部で私にこのことを直接語った。自民党近くの喫茶店に彼女を誘い、我々のチームは、彼女にこの映画について警告し絶対にこの映画を宣伝すべきではないと伝えた。
私は、映画製作者谷山雄二朗氏にも、この映画について何度も警告した。櫻井よしこ氏が、彼女の「言論テレビ」に、谷山氏を登場させて映画の宣伝をした直前のある夜、櫻井よしこ氏の自宅で、谷山氏は 私に3枚の映画のDVDをくれた。我々のチームはその後、その映画を見て唖然とした。日本に被害を与えることになるこの映画を櫻井氏が宣伝したことにも、唖然とした。
私と仲間は、谷山氏に説明をし、この映画をセントラル・ワシントン大学で上映しないように言った。それなのに彼は上映してしまった。すくなくともある編集を加えて。
谷山氏はタイ国で二回私に会った。そこで私は彼に、アメリカの文化のこと、彼の映画の調子が軽すぎることを警告した。私は、谷山氏と櫻井氏がアメリカでこの映画を宣伝しているので、これ以上この二人を支持しない。
この映画を見もせずに推奨し、この映画を推奨してはならないという我々の忠告を受け入れなかった櫻井氏を尊敬できない。櫻井氏の推薦は紙くずも同然である。
櫻井氏の推薦は、波及効果をもちつつある。櫻井氏の推薦のおかげで、 谷山氏は、セントラル・ワシントン大学で講演するように招待された。私は彼を招待した人物と関わりをもっているので、このことを知っている。この講演はアメリカでの谷山氏の認知度を高めた。
先週、アルジャジーラが私に連絡をよこし、番組に出演する日本人の研究者を紹介するように頼んできた。私は、藤岡教授や秦教授に依頼を試みた。この二人なら立派な仕事を成し遂げてくれただろう。だが彼らは断った。アルジャジーラは、 米良浩一博士を受け入れなかった。この方も立派な仕事をやり遂げたはずである。アルジャジーラは谷山氏を選んだ。私は即座に、アルジャジーラに谷山氏をスポークスマンとして受け入れないように警告した。
私はアルジャジーラからの招待を、直接櫻井氏に委ねたが、返答は受け取らなかった。私は、人脈と権力を持っているという点を除いては、櫻井氏のことをこれ以上真剣に受け取れることはできない。彼女の判断はひどいものだった。このページを長く読んでいらっしゃる読者ならば、私が櫻井氏のような力をもった人物を相手にするのは、最終的には、よい目的であることがわかるような、目的をもつときだけであることをご存知のことだろう。
アルジャジーラは谷山氏を使った。櫻井氏が谷山氏をもちあげた結果である。韓国人と中国人はこのことを喜ぶにちがいない。彼以上に、反日的な主義にかなった話し手はいないからだ。谷山氏に話させるがよい、そうすれば、(反日勢力の)勝利は確実である。私は彼に直接何度も警告した。櫻井氏は耳に耳垢がつまっており、再び映画を見もせずにそれを大々的に宣伝した。彼女はこのことを面と向かって私に語った。
櫻井氏は、公式に彼女の誤りを認め、この映画が彼女と日本に被害を与える前に、この映画から手を引くべきである。
Japan: "The Scottsboro Girls" --- Do Not Promote this Film
Americans and westerners in general will find this film highly offensive. I specifically and personally cautioned Yoshiko Sakurai not to promote this film.Ms. Sakurai promoted it anyway and lost much respect. People are afraid to speak up to Ms. Sakurai because she is extremely connected and powerful. Whatever she says goes. The buck stops here. Ms. Sakurai did not watch the film before promoting it. She told me this personally after a meeting at LDP HQ in Tokyo. I invited her to coffee near LDP and our team cautioned her about this film, saying she should under no circumstances promote this. I warned the filmmaker Yujiro Taniyama many times about his film. He gave me three copies one evening at Yoshiko Sakurai's home just before she put him on her Genron TV to promote it. Our team later watched the film and were appalled. And appalled that Ms. Sakurai would promote this film, which is causing damage to Japan. I and others tried to school Taniyama and told him not to show this at CWU (Central Washington University) without serious editing. He did it anyway, but at least with some editing. Taniyama visited me twice in Thailand and I cautioned him in Thailand about American culture and that his film is overboard. I no longer support Taniyama or Sakurai due to their pushing Taniyama's film in the United States. Sakurai lost respect after endorsing this film without watching it, and by not taking our advice not to endorse it. Sakurai's endorsement is no longer worth paper. Sakurai's endorsement is having a ripple effect. Taniyama was invited to speak at CWU due to Sakurai's endorsement. I know this because I communicate with the person who invited him. This raised Taniyama's profile in the United States. Last week al Jazeera contacted me asking for help getting Japanese academics on board for a show. I tried with people like Professors Fujioka and Hata, who could have done a great job. They bucked. Jazeera did not accept Dr. Mera who also could have done well. Instead, Jazeera chose Taniyama. I immediately warned Jazeera not to have Taniyama as the spokesman. I passed Jazeera's invitation directly to Sakurai and did not get a response. I can no longer take her seriously other than that she is connected and powerful. Her judgement is terrible. Long time readers on my page know that when I take on someone very powerful like Sakurai, it is always for cause, and turns out in the end to be for good cause. Jazeera used Taniyama -- thanks ultimately to Sakurai raising his profile. Koreans and PRC Chinese must love this. There is no better spokesman for the anti-Japanese cause. Just let Taniyama talk and know that victory is assured. I warned him privately many times. Sakurai has wax in her ears and again did not even watch the film before heavily promoting it. She told me this face to face.
Sakurai should publicly admit her mistake and walk away from this film before it damages her and Japan any more.
(出典: マイケル・ヨン氏のFacebookより)
ヨン氏は、上の記事のコメント欄で次のようにも書いています。
五人か十人の教養のあるアメリカ人にこの映画を見せて、感想を聞いてみてください。谷山は傲慢でナルシスティックで、年老いた女性をいじめているいじめっ子のような印象を与えています。このことを信じてください。もしあなたがアメリカ人の目の前で年寄りの女性をいじめてごらんなさい。あなたはひどい敵を作り出すことになります。ほとんどのアメリカ人は誰かが老人をいじめることをゆるしません。年老いた女性ならなおさらです。
私は日本人も同じだと思います。しかしこの映画を見る多くの日本人は、言葉と文化との違いのために微妙なニュアンスを受け取っていないようです。英語に堪能でアメリカ文化に精通した日本人ならは、このことをすぐに見抜き、映画について警告します。
Please ask five or ten educated Americans to watch the film and give you an opinion. Taniyama comes across as arrogant, narcissistic, and a bully who is bullying old women. Believe this -- if you bully old women in front of Americans, you will create serious enemies. Most Americans will not allow anyone to bully old people, and especially not old ladies.
I think Japanese are the same, but many Japanese who watch this film do not seem to pick up the nuance due to language and cultural differences. Japanese who are totally fluent in English and also fluent in American culture see this immediately and they warn about this film.
この映画を見て自分で判断してください。この映画は、確実に、ほとんどのアメリカ人にとって不快なものです。そして英語が堪能な日本人のほとんどにとってもそうです。この映画は、日本人の印象を貶めるものです。
Please watch the movie and decide for yourself. This movie will certainly be highly offensive for most Americans, and my guess also for most Japanese who are fluent in English. The movie makes Japanese look bad.
WJFプロジェクトも、このブログで、谷山氏と、彼の動画に大喜びしている人たちを下のように批判しました。
谷山氏が巧みな英語で、韓国人の嘘をばっさばっさと斬っていく様は、韓国人の嘘によって悩まされてきた日本人にとっては、胸のすく思いがすることでしょう。
多くの日本人が谷山氏に拍手喝采を送るのも当然のことです。
しかし、慰安婦問題のように価値観が絡む問題の場合、「日本人が見て喜ぶ動画」が、必ずしも、「外国人が見てわかる動画」であるとは限りません。
「日本人が見て喜ぶ」ことと、「外国人が見てわかる」ことは全く別の話だからです。
むしろ、「日本人が喜ぶ」ことと、「外国人がわかる」ことが、反比例の関係にある場合もあります。
慰安婦問題について「日本人が喜ぶ」動画を作ることは極めて簡単です。
日本の保守の人たちが「こうだ」と信じていることをそのまま英語にすればいいんだから、これほど簡単な話はない。
しかし、その説明が外国人にそのまま通じるわけではない。
「外国人がわかる」動画を作ることほど難しいものはありません。
そこには精緻な、研ぎ澄まされたロジックが必要とされます。
(出典: WJFプロジェクト「「慰安婦神話の脱神話化」について語りたいこと(5)」2015年5月14日)
サッカー場で、どんなにみごとに野球のバットを振って拍手喝采を浴びようと、サッカーの試合で一点も得点できないと、皮肉っぽく述べたのも、谷山氏の動画をさしてのことです。
にもかかわらず、人権問題や女性問題という文脈を全く無視して、自分たちの主張ばかりを海外に突きつけて、日本に対する偏見を植え付けてまわる、おかしな集団が存在します。
相手が、人権問題や女性問題として、慰安婦問題を論じているならば、こちらも、慰安婦問題を、徹底して人権問題や女性問題として論じ、その中で、事実と異なる主張を正していかなくてはなりません。
サッカー場では、サッカーのルールに厳格に従って、思いっきりサッカーをやり、サッカーの試合の中で得点をあげなくてはなりません。
サッカー場で、どんなに鮮やかに野球のバットを振ったところで、そのバットの振り方がどんなに観客を魅了する見事なものであったとしても、一点も得点することなどできません。
(出典: WJFプロジェクト「サッカー場ではサッカーを、野球場では野球をやる」2015年5月17日)
韓国人の元慰安婦たちの証言に矛盾や嘘が含まれているとしても、それを外国人の前でことさら取り上げることは外国人の偏見や誤解を増幅することにしかつながらず、外国人による慰安婦問題の正しい理解にはまったくつながらないことも、これまで、繰り返し、繰り返し述べてきました。にもかかわらず、なぜか韓国人の元慰安婦たちを叩くことに執着する人々が存在します。
「20万人の女性が日本軍に強制連行された」とする韓国の主張が事実ではなのは言うまでもないことですし、また、韓国人の元慰安婦たちの証言が矛盾を含んでおり、嘘を述べている人々がいるのも事実です。
しかし、韓国人の元慰安婦の証言の矛盾を取り上げて「嘘」として否定することによって、私たちはあたかも「日本軍の慰安婦に自分の意思に反して慰安婦となった女性など存在しない」という極端な主張を世界に対して掲げることになってしまいます。
そして、この主張は明らかに歴史的な事実とは異なります。
「強制連行」の被害者ではありませんが、「就職詐欺」や「年季奉公」によって、自分の意思に反して慰安婦となった女性は存在しました。
また、占領地では、さまざまな複雑な状況下で、小規模で散発的なものですが、兵士による違反事例が皆無であったわけではありません。
韓国の主張を否定するあまり、実際にあったことまで全否定してしまうことや、元慰安婦たちを「嘘つき」と侮蔑し、人権的配慮に欠いているように世界の人たちからは見られてしまう態度が、日本の反論の信憑性と説得力を失わせています。
(出典: WJFプロジェクト「「慰安婦神話の脱神話化」について語りたいこと(3)」2015年5月8日)
慰安婦騒動を長く観察し記録してこられたブログ「続・慰安婦騒動を考える」が、先日、「慰安婦神話の脱神話化」を上に引用した記事と合わせて好意的に取り上げてくださいましたが、そのコメント欄を読んでみてください。
参考記事: 「続・慰安婦騒動を考える」2015年5月10日
数人の人々がむらがって、「韓国人元慰安婦の嘘は取り上げない」というWJFプロジェクトのアプローチをわざわざ批判し、谷山氏の外国人に誤解をまねくような動画を熱心に推奨し誘導していく様がごらんになれます。
ある女性保守団体の名前をわざわざ書き込んでいる人もいますが、ネットでその女性保守団体の名前を検索して、どういう団体か調べてみてください。
慰安婦問題にまじめに取り組む「フリ」をしながら、実は、慰安婦問題を意図的に悪化させている反日勢力が日本の国内に存在することも指摘しました。
おそらく、慰安婦問題に関心があって当ブログに来られた方たちは、ここまでお読みになって、私が頭のおかしなことを語っていると思われるかもしれません。
しかし、日本の保守勢力に統一教会が入り込んでいる事実は、チャンネル桜自体が認めているのです。
残念ながら、慰安婦問題のような、歴史問題に真摯に取り組む人であればあるほど、自分が気づかない間に、統一教会系の保守勢力に取り込まれています。
その証拠に、歴史問題に熱心な人ほど、「構造改革」や「新自由主義」や「グローバリズム」に全く危機感を持ちません。
また、慰安婦問題に真摯に取り組んでいるかにみえる団体の多くは、統一教会の息がかかっています。
判別は極めて簡単です。
「構造改革」「新自由主義」「グローバリズム」
これらのものを、その団体が「歴史問題」に取り組むのと同じ熱心さで、批判しているかどうかです。
どんなに「自虐史観」を批判したところで、「構造改革」という名の、日本を日本でなくしていく「自虐改革」に賛成してしまっては元も子もありません。
また、慰安婦騒動をわざと国際社会に目立たせ、あえてその傷口をあえて広げるようなやり方で、慰安婦問題と取り組む「フリ」をする団体も存在します。
(WJFプロジェクト「統一教会と慰安婦問題」2015年05月11日)
マイケル・ヨン氏も、上の文章の中で、谷山氏の映画や活動は、韓国人や中国人のような反日勢力を、むしろ喜ばせるものだとはっきりと指摘しています。
谷山以上に反日的な主義にかなった話し手は存在しない。谷山に話させるがよい。反日側の勝利は確実である。
There is no better spokesman for the anti-Japanese cause. Just let Taniyama talk and know that victory is assured.
下は、統一教会の機関紙「世界日報」の下部組織である「世日クラブ」の30周年記念の、櫻井よしこの講演のポスターです。

統一教会とべったり仲良しの櫻井よしこ。その櫻井よしことべったり仲良しの谷山雄二朗。いつもと同じ、典型的な愛国詐欺が展開されていることも指摘しました。
「谷山雄二朗は、国士だ」
「谷山雄二朗は、愛国者だ」
↓↓↓↓↓↓↓↓
谷山雄二朗「日本は景気回復のために解雇自由化を導入すべきです。そのために安倍晋三を支持しましょう。」
日本の「グローバル化」=「国家破壊」を画策するある反日勢力が存在し、日韓の双方で、マッチポンプを演じ、歴史問題を煽り立てる。
日本国内では、歴史問題に抗弁する正義の味方のふりをして登場したヒーローに、反日勢力が組織ぐるみで拍手喝采を送って、大衆をからめ取り、「構造改革」への危機感を麻痺させたり、「構造改革」実行政権への支持へと誘導する。
その典型的な例。
(出典: WJFプロジェクト「あまりに典型的な」2015年5月15日)
上のように谷山氏を批判したら、コメント欄で次のような批判を浴びました。
しかし、だ。何故WJFブログはこのタイミングでそのようなことを書いたのだろう?彼は昨今、慰安婦問題でアメリカにまで乗り込み完全アウェーの中で素晴らしいスピーチと慰安婦に関する映像作品の上映会を行った。あなたは、そのことをまず褒めようと思わないのか?是々非々という言葉がある。左にだって右にだって様々な考え方がある。違う部分を認め合い、議論する態度が大切だろう。
見識の低い人々には、谷山氏の動画が外国人の見方を変えるという目的のためには、まったく「すばらしくない」こと、まったく役に立たないこともわからない。
愚かな日本人たちは、何度も何度も同じやり方で騙されて、谷山氏のような、反日勢力に有利になるような映画を制作し、拡散させる人物に、大喜びで拍手喝采を送る。
その一方で、せっかく、WJFプロジェクトが、長い時間をかけて、慎重に、そして緻密にロジックを組み立てて、欧米人の知識人でも抵抗なく見てもらえる動画「慰安婦神話の脱神話化」を完成させたのに、この動画は、日本人から見向きもされず、まったく評価されず、放置されています。
みなさんにはっきり告げますが、現在のところ、欧米の知識人にも抵抗なく見てもらえる、慰安婦問題についての誤解を解く可能性のある動画は、下の動画が世界で唯一のものです。
外国人に対して慰安婦問題を説明することほど、難しいものはありません。
従来、保守の人々によっては、
「韓国人の元慰安婦たちは嘘をついている。慰安婦たちはただの売春婦だ。慰安婦たちは売春婦なので性奴隷ではない。強制された女性などいない。白馬事件が唯一の例外だ」
という程度の、外国人が誰も納得しないような、稚拙な説明しかなされていなかった。しかもそのような稚拙な説明が、不用意にそのまま英語に翻訳されて、大量のスパムメールのように拡散されて、日本に対する偏見を強化していた。
「慰安婦神話の脱神話化」は、何が外国人の慰安婦理解の妨げになっているのかを三年間考え抜いた上で作られた、文字通りの「慰安婦論争史のブレークスルー」です。この動画によって、ようやく、外国人にもわかる形で新しいロジックが組み立てられた。WJFプロジェクトという、無名のプロジェクトが、日本の歴史上初めてそのことを成し遂げたのです。
にもかかわらず、その意義がまったく理解されていません。
上の動画には、数百の再生数しか集まっていません。
その一方、下の谷山氏による、日本人を気持ちよくするだけで、外国人にはまったく伝わらない動画には、すでに二十万を超える再生数が集まっています。
日本人が大喜びしているだけであり、その再生数の多さにもかかわらず外国人の書き込みはほとんど見当たりません。英語の書き込みも日本人によるものです。
日本人を気持ち良くすることしか考えられていないという点で、下の目も当てられない、日本の名誉を壊滅的に貶める動画と、本質的に何も変わりません。
上の動画を、いまだに平気で拡散している保守の人たちがいますが、外国人が見てどういう印象を与えるか、本当に想像力が働かないのでしょうか?
「慰安婦神話の脱神話化」第3部には、再生数は2000しかないものの、外国人から、下のような理解あるコメントをいただいています。
Crownless Gameworks 3 weeks ago
Thank you very much for posting this, WJF Project. I do hope my countrymen (Philippines) would be able to watch this. I'll share the video :)
この動画を公開してくれてありがとう、WJFプロジェクト。僕の国の人たち(フィリピン人)がこの動画をみられることを望んでいます。この動画を拡散します。
「慰安婦神話の脱神話化」第1部は、すでに外国人から多くの反応を受け取っています。
『慰安婦神話の脱神話化』第1部、外国人の反応-1
『慰安婦神話の脱神話化』第1部、外国人の反応-2
ツイッターで、慰安婦についてツイートしていた外国人の女性に「慰安婦神話の脱神話化」(全編)を、見せたところ、下のような反応をもらいました。
@WJF_Project @PhyllisKimLA I saw the Demythologization of the myth of the #Comfortwomen I'm lost for words
— Imali (@Ngusale) 2015, 5月 15
「動画をみました。びっくりして言葉をなくしました」
先日、海外の研究者に動画をみせたところ、「匿名という点をのぞけば、考えを改める人を得られるだろう」と言ってもらえました。(参考記事)
このような理解にあふれた反応を外国人から受け取っている慰安婦動画は、「慰安婦神話の脱神話化」以外にまったく存在しません。
にもかかわらず、この日本にとって有益な動画は、まったく無視され、黙殺されています。
慰安婦問題に熱心にとりくんでいる「ハズ」の団体や人々ほど、なぜか、この有益な動画を無視しています。
さて、その理由はなんなのでしょうか。みなさんの推論にゆだねます。
最後にご報告ですが、長くご支援いただいたWJFプロジェクトですが、「慰安婦神話の脱神話化」の韓国語版、英語、日本語、韓国語3ヶ国語のwebサイト、テキストの翻訳が完了しているがまだ動画化していない動画の完成、そして、これまでの支援者のみなさんに動画完成の報告のためのDVDとお礼のご挨拶のお手紙を送ったあと、本年度いっぱいでたたむ予定です。
支援者や理解者を減らしており、動画を作ってもまったく活用されない現状の中、また正論を語り質の高い仕事をするほど理解されず叩かれて孤立する現状の中、また「保守・愛国」ブームが収束しこれから支援者が増えるとも思われない現状の中、資料集めや勉強や動画制作にかかる時間や労力を考えると、残念ながら継続する力は残っていません。
(ひとつ、ある支援者の方と以前約束して果たしていない動画があり、そちらは完成させ、お約束を果たします。大変お待たせしてすみませんでした。)
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