秋入学・道州制・裁判員制度・TPP・橋下徹大阪市長

「保守」の人たちは、いい加減、気づいてください。
下の記事は、2012年1月21日に掲載した旧ブログの記事「秋入学・道州制・裁判員制度・TPP・橋下徹大阪市長」を再掲したものです。3年前に、橋下徹を批判したそのときもWJFプロジェクトは「保守」の人たちから叩かれましたが、3年前の民主党政権下でも、現在の自民党政権下でも、WJFプロジェクトが同じ警告を発しつづけていることにお気づきになることと思います。あれから、どれだけの「保守」の人たちが「構造改革」の危険性に目覚めたでしょうか。それとも、いまだに「歴史問題」ばかりに気持ちを奪われて、「構造改革」にはまったく無関心な人たちでしょうか。いまだに、さっそうとして現れる「愛国者」に取り込まれ、騙される愚かな人たちでしょうか。大阪都構想の住民投票が本日行われていますが、それに合わせて、記事を読み返していただきたく、再掲させていただくことにしました。

●東大が5年後からの秋入学を決定しました。

●橋下徹大阪市長が、道州制の実現を目指すことを宣言し、ソフトバンクの孫正義がこれを絶賛しました。

橋下徹氏のツイートから引用
「明治から続いている中央集権体制、国と地方の融合型の統治機構はもう腐っています。つぎはぎだらけの改善ではもう無理です。リセットして一から統治機構を作り直さないといけない。それは道州制と言う大号令をかけるしかない。しかし道州制など、口で言うだけでは何も進まない。」

●2009年から、アメリカの陪審員制度に似た、裁判員制度が導入されました。

●野田首相が2011年11月、TPP交渉への参加を表明しました。

秋入学、道州制、裁判員制度、TPP。

どれも似ているのが、国民の中から自然に浮上してきた意見ではないのに、どこから湧いてきたか分からない意見が唐突に提案され、十分な国民的審議も尽くされないまま、いつのまにか既成事実となっていくということでしょうか。

春入学にせよ、法制度にせよ、都道府県制にせよ、様々な法規制にせよ、「世界と違った日本独自の制度」というのは、様々な不便がある一方で、逆にその不便こそが障壁となって、日本の独立と独自性を守ってくれるものですから、「グローバリズム」をスローガンにこれらを廃止したり、安易に世界標準に合わせて改変してはむしろならないと強く思います。

橋下徹という政治家の手法は、小泉元首相のスタイルと酷似していますが、警戒しなくてはならない面が多々あるように思われます。私たちが最近10年間で既に十分すぎるほど経験してきたことは、小泉構造改革にせよ、民主党の政権交代にせよ、雪崩を打つように大衆が一人の政治家や政党を支持するときにはろくなことにならないということではないでしょうか。下に紹介する動画は、あくまである視点から作られたものであり、この動画自体も鵜呑みにせず批判的に見なければなりませんが、個人的には橋下氏が安易に「大阪都」などという言葉を用いるところからして違和感を感じています。日本にとって、天皇陛下の住まわれている場所が「都」なのであり、日本に二つの「都」が存在しうるはずがありません。本当に国旗・国歌を敬い、日本の国体を理解する人物であるならば、「大阪都」などという言葉が口から出てくるでしょうか。
「地方分権(地方独立)」や「道州制」や「大阪都」構想は、日本の分断や分裂を志向する思想につながっていると考えるのは考え過ぎでしょうか。最近は、関東と関西の文化の違いを過度に強調したり、対立をあおるような「日本分断工作」を行っていると思われる書き込みがネット上にも多く見られますが、韓国・北朝鮮と「同じ目」を日本に合わせたいと願っている人々が存在していることを示しています。「東京都」と並び立つ「都」を西日本に成立させてしまうとき、ソウルと平壌の対立によって分断されている朝鮮半島と同じ未来を招来してしまうことにつながらないでしょうか。大阪の皆さんには、大阪府と大阪市というミクロな視点ではなく、国家的な視点から「大阪都」構想というものを考えていただきたいと思います。そもそも都道府県制という日本の現在の行政区画は、畿内七道や令制国という日本古来からの行政区画と密接な関係をもち、日本の伝統に深く根ざしたものです。明治のご「維新」とは、英語ではRevolution(革命)ではなくRestoration(復興)と訳される通り、西洋の新しい文物や制度を取り入れる一方で、天皇陛下を中心とした日本古来のあり方の復興を目指したものでした。このように明治維新は、聖徳太子の政治と似て、国を「開く」ことと「閉ざす」こと、「変える」ことと「変えない」ことの絶妙なバランスの上に成立していたと考えられますが、日本の長い歴史と伝統を鑑みた場合、「TPP」や「道州制」にどんな必然性があるというのでしょうか。ただ国を「開く」だけ「変える」だけでは、国家は消滅してしまいます。

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政策や主張を総合的に吟味するのではなく、政治家のカリスマやパフォーマンス、単純で耳障りのいいスローガンや、時代の雰囲気に流されがちなポピュリズム政治の失敗を私たちはこれまで十分すぎるぐらい味わってきました。橋下徹という人物の行う政治を冷静かつ多角的に注視していく必要があると思います。

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私たちは、アメリカや、中華人民共和国や、大韓民国や、イギリスや、フランスや、ドイツや、世界のどんな国家にも似ていない、世界で最も古い政体を維持している国の国民です。その自覚をもたなくてはならないと思います。例えるなら、私たちは世界最古の老舗の経営者ですから、ひょっとこ出の現れては消えていくような有象無象の店に囲まれて振り回されるのではなく、自分たちの歴史と伝統を常に顧みながら、新しいものと古い物、開くことと閉ざすこと、変える勇気と変えない勇気との絶妙なバランスの上に国のあり方を決めていかなくてはならないと思います。

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資本主義VS共産主義という図式での右翼VS左翼という対立は、20世紀に浮上しかつ既に終焉した世界史的には一過性の現象なのであって、「保守」という言葉の意味をこの20世紀の図式の中でとらえるならば、TPPに賛成する櫻井よしこ氏や小泉Jrのような「親米保守」という態度は時代錯誤であると言わざるを得ません。21世紀の課題はサミュエル・ハンチントンが『文明の衝突』で述べたように、文明間の対立と抗争であり、私たち日本人に突きつけられている課題は、「日本文明」という独立した文明を、いかに怒濤のような世界史の潮流の中で守りきれるのかという問題です。この「日本文明」が、安易な「変革」や「開国」によって、「西洋文明」にも「中華文明」にも、呑み込まれてしまうということは決してあってはなりません。
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