二種類の言葉

同じようで、異なる。
蘇東坡という中国の北宋の詩人の詩に次のような作品があります。

廬山烟雨浙江潮 - 廬山は煙雨浙江は潮

未到千般恨不消 - 未だ到らざれば千般恨消せず

到得歸來無別事 - 到り得て帰り来れば別事無し

廬山烟雨浙江潮 - 廬山は煙雨浙江は潮

廬山と浙江は、当時の二大景勝地として知られていた場所です。

「廬山は煙雨が美しい、浙江は潮が美しい」(と人々が言う。)

私は未だ行ったことがなかったので、行きたくてたまらなかった。

実際に行くことができて帰ってみれば、どうということはない。

「廬山は煙雨が美しい、浙江は潮が美しい」

というシンプルな詩です。

この詩は、禅の境地を表すものとして引用されることがあります。

この詩の一行目と、四行目には、「廬山は煙雨浙江は潮」という、まったく同じ言葉が置かれているのですが、この二行は同じ言葉でありながらまったく違うと言うのです。

一行目は、伝聞として、人々が盛んに語っている言葉を、そのまま、おうむ返しにして述べた言葉です。

四行目は、実際に、廬山や浙江を訪れたあとに、自分の実感として出てきた言葉です。

私たちは、偉い人や有名な人が言っている言葉や、世の中に広まっている意見を、そのまま鵜呑みにしがちですが、それだけでは、他の人の体験をなぞるだけで終わってしまいます。

拙くとも、自分で見て、確かめて、感じた言葉を語ることの大切さを、この詩は教えています。
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