いまだに泥の中をかき分けていた三橋貴明
三橋先生がアップを始めました。
閣僚の不祥事が立て続けに明るみになり、経済指標は軒並み深刻な景気悪化の兆候を示し、消費税増税先延ばしの声がささやかれる中、年内の衆議院の解散総選挙の噂が自民党党内から流れ始めています。
そんな中、新自由主義を批判しながら、常に、最大最強の新自由主義政党である自民党へ支持を呼びかけてきたことで知られる経済評論家、三橋貴明が例のごとくミスリードの仕込み作業を開始しています。
三橋貴明ブログの最新記事から引用します。
三橋貴明によれば、8%への消費税増税の決定が発表された昨年の10月1日以降は「泥の中をかき分けてもがく」道を選択したというのですが、彼は自分自身がこれまで述べてきたことをすっかり失念してしまったのでしょうか。
彼の上の言葉は、これまでの実際の経緯と完全に食い違っています。
時系列と共に、事実をおさらいしておきましょう。
要約すると、「泥の中をかきわける」という表現は、「構造改革の匂いをかぎとっても、とにかく安倍政権や自民党を支持しつづける」という意味で、三橋貴明によって用いられてきたのですが、三橋は、2013年10月1日の消費税増税決定の発表を受けて、「泥の中をかき分ける」決心をしたのではありません。
そうではなく、安倍晋三がTPP交渉参加表明を行おうが、参院選後の構造改革の断行を宣言しようが、雨が降ろうが槍が降ろうが、「泥の中をかき分ける」ように安倍政権や自民党を支持しつづけよと、2013年10月1日の消費税増税の発表まで、人々を煽り続けていたのが三橋貴明でした。
2013年10月1日の消費税増税決定表明以降は、「泥の中をかき分ける」どころか、「安倍政権突然変わりましたよね」と驚いたふりをして、それまでの安倍支持の態度を改めて、「日本は大変なことになる」「安倍政権をレームダック化させるべき」とまで述べて、安倍批判に転じていた「はず」でした。
昨年10月1日以降は、安倍晋三が「突然変わった」ことを受けて、三橋貴明は、「泥の中をかき分ける」=「安倍政権や自民党を支持しつづける」ことを断念していた「はず」なのです。
ところがどうしたことでしょうか。衆議院解散の噂がながれはじめるや否や、人々が「泥の中をかき分ける」ように安倍政権や自民党を支持した結果が現在の日本経済の惨状であり、つい最近まで彼自身安倍政権を批判をしていたことも棚に上げて、昨年10月1日以降も一貫して「泥の沼をかき分けて足掻」いてきたのだというのです。
2013年10月1日以後も、三橋貴明が、一貫して「泥の中をかき分け」ていたのだとすると、「安倍さんは参院選後に突然豹変した」と言いながら今まで三橋が展開してきた安倍政権批判はなんだったのかという問題が浮上します。
結局、三橋は、その姿勢を根本的には改めることなく、
「新自由主義反対・自民党絶対支持」
という、水島総と同様のダブルバインドを、2013年10月1日以降も現在に至るまで性懲りも無く維持していたことになります。
彼は、また、下のようなことを今も述べています。
自民党の政治家の多くが、三橋貴明の言うように、本当に「財政破綻論から自由で、国家観があり、エネルギーを含む安全保障について理解し、デフレが、『日本の発展途上国化』であり、さらにGDPで中国に差を付けられていく現状が、『日本国』自体の存在を危うくしていることを理解している」ならば、そもそも三橋が「正しい情報を伝え」る必要もないはずですし、「1000万人移民計画」だの、道州制だの、TPPだの、自民党がおかしな政策ばかり繰り出すはずがないのですが、彼は平気でこのような矛盾したことを述べます。
三橋貴明は、自民党議員に「正しい情報を伝え」るから「泥の中をかき分ける」ように自民党を支持し続けろと読者にほのめかしているのですが、飛行機の操縦の仕方を知らない人間に操縦かんを握らせて離陸したあとで、下手な操縦のために飛行機が墜落しつつあるまさにその最中に、
「私が飛行機の操縦の仕方を今からしっかりレクチャーしますから、飛行機の操縦の仕方を知らないこの人々に操縦かんを握らせ続けててください」
と、乗客に呼びかけているようなものです。ましてや、この飛行機に乗客として搭乗しているのは、日本国民全員ではないですか。
「保守」言論人たちは、かくも倒錯しているのですが、同様に倒錯しているのは、このようなインチキな言論人のおかしさを見破れずに、いまだに彼らの言葉を信じ込んで拠り所としてしまっている人々です。
現在の安倍構造改革にブレーキをかけるために必要なのは、自民党のような新自由主義政党に票を与えることでは、絶対にありません。
自民党であれ、民主党であれ、特定政党に過大な力を与えるのではなく、複数政党に議席を分散させ、互いに牽制させることです。
そのためには、私自身、歴史観や天皇制に関する見方の違いから、決して共産党を積極的に支持するわけではありませんが、共産党のような新自由主義に真っ向から反対する政党が国会内でもっと議席を伸ばしてもよいと考えています。
火を消すには、水をかけるしかないからです。
そうして時間を稼ぎながら、「日本の根」や「根底」に根ざした、「右翼」や「左翼」の対立を超えた新しい政治の潮流が少しずつ生まれていけばよいと考えます。
三橋氏は「泥の中をかきわける」というのならば、自民党という特定政党に肩入れして、自民党の政治家たちだけに、消費税増税や、財政均衡主義や、新自由主義の危険性をレクチャーするのではなく、共産党やその他「左翼」の政治家たちにも、正しい国家観や歴史観や財政出動の意義をレクチャーしてはどうでしょうか。
「自分がレクチャーするぐらいで、共産党の政治家が国家観や歴史観を改めるわけない」と彼は言うかもしれませんが、同じ程度に、彼がレクチャーしたぐらいで、自民党の政治家が新自由主義への傾斜を改めるわけがないのです。
その困難をさして「泥の中をかき分ける」と表現する以上は、三橋先生には、自民党以外の政党の中でも「泥の中をかき分ける」ように、同じ困難を引き受けていただきたいものです。
「泥の中をかき分ける」という言葉を、自分が日頃掲げる経済理論とは正逆の政策ばかりを実行に移す政党に支持を誘導する口実として利用する代わりに。
政府・自民に早期解散の見方=消費増税先送りが前提
政府・自民党内で、安倍晋三首相が年内の衆院解散・総選挙に踏み切るのではないかとの見方が出始めた。年末に控える消費税再増税判断で10%への引き上げを見送った上で、「アベノミクス」継続の是非を掲げて衆院選に突入するとのシナリオだ。
自民党の複数の議員は29日までに、首相に近い政府関係者から「首相が消費増税を見送った場合、12月解散、来年1月投開票も考えないといけない。選挙準備をしておいた方がいい」と伝えられたことを明らかにした。党内には通常国会冒頭など、来年の早い時期の解散を指摘する声もある。
先の内閣改造・自民党役員人事直後は、衆院解散は遠のいたとの空気が与党内に広がった。谷垣禎一前総裁の幹事長起用に象徴されるように、選挙向けの新鮮さよりも安定感を重視した配置となったためだ。解散時期は、来春の統一地方選や安全保障法制に関する国会審議を乗り切った来年夏以降との見方が支配的となっていた。
だが、臨時国会は新閣僚の「政治とカネ」の問題が相次いで表面化。野党が攻勢を強める中、自民党内には、「負け幅が少ないうちに解散した方がいい」(中堅)との主戦論が浮上してきた。背景には、報道各社の世論調査で内閣支持率が依然として高水準にとどまり、政党支持率でも自民党が抜きんでていることがある。野党側の選挙準備も進んでおらず、選挙基盤が盤石でない自民党の中堅、若手には早期解散の志向が強い。
(出典: 時事通信 2014年10月29日)
そんな中、新自由主義を批判しながら、常に、最大最強の新自由主義政党である自民党へ支持を呼びかけてきたことで知られる経済評論家、三橋貴明が例のごとくミスリードの仕込み作業を開始しています。
三橋貴明ブログの最新記事から引用します。
要するに、共産党の人たちは大前提として「日本否定」「国家否定」で物事を考えるため、政府の事業である公共事業や原発を受け入れることができないのではないかなあ、などと考えるわけです。
だから、自民党なのか。という話ではなく、結局は政治家個人の問題です。わたくしは昨年10月1日以降、現在の日本の「政界の地図」を見た上で、自民党の(特に若手の)政治家の方々に正しい情報を伝え、「泥の沼をかき分けて足掻く」道を選択しました。
財政破綻論から自由で、国家観があり、エネルギーを含む安全保障について理解し、デフレが、「日本の発展途上国化」であり、さらにGDPで中国に差を付けられていく現状が、「日本国」自体の存在を危うくしていることを理解している政治家は、自民党に最も多いためです。
(三橋貴明ブログ「民主主義のジレンマ」2014年10月30日)
三橋貴明によれば、8%への消費税増税の決定が発表された昨年の10月1日以降は「泥の中をかき分けてもがく」道を選択したというのですが、彼は自分自身がこれまで述べてきたことをすっかり失念してしまったのでしょうか。
彼の上の言葉は、これまでの実際の経緯と完全に食い違っています。
時系列と共に、事実をおさらいしておきましょう。
2013年2月、TPP交渉参加表明が間近になされるだろうという報道がさかんになされる。
→三橋貴明、TPP交渉参加に関する報道は「マスコミのミスリード」であり、「泥の中をかき分ける」ように安倍政権を支持しつづけるよう呼びかける。
(出典: 三橋貴明ブログ「泥の沼をかき分けて進む」2013年2月26日)
2013年4月、麻生財務大臣が、2014年4月からの消費税増税を国際公約。
→三橋貴明、消費税増税に関する報道は、「マスコミのミスリード」と再びとぼける。
(出典: 三橋貴明ブログ「麻生太郎財務大臣の寄稿」2013年4月22日)
2013年6月、新自由主義路線むき出しのアベノミクス第三の矢「成長戦略」の内容が公表され、閣議決定される。安倍晋三、ロンドンのシティで「そして選挙が終わったらどうするか。私はこれからの3年を、集中的な改革の期間 と位置付け、持てる政治力を、投入します。固い、岩盤のような日本の規制を、私自身をドリルの刃(やいば)として、突き破ろうと思っています。」 と、参院選後の構造改革の断行を宣言する。
→三橋貴明、安倍政権の政策に構造改革の匂いを嗅ぎ取っても、「泥の中をかき分ける」ように安倍政権を支持しつづけよと呼びかける。
(出典: 三橋貴明ブログ「泥の沼をかき分けて進め(前編)」2013年6月9日)
2013年7月の参院選で、「泥の中をかき分ける」ように安倍政権を支持しつづけよという三橋貴明の呼びかけの通り、安倍政権は選挙に大勝。衆参のねじれが解消されたのを受けて、安倍晋三は、参院選前に公約していた通り構造改革に邁進する。
2013年10月1日、2014年4月からの8%への消費税増税の決定が発表される。同じ10月、参院選前に閣議決定された「成長戦略」に明記されていたとおり、12月の国家戦略特別区域法可決成立にむけて、「国家戦略特区において検討すべき規制改革事項等」が公表される。
→三橋貴明、「(安倍政権)いきなり変わりましたよね。9月末ぐらいからちょっとおかしいなあと思ってたんですよ。もともと竹中さんを産業競争力会議に入れた時点であやしかったんだけど、あの頃から加速してきましたね。何考えてるんですかと。」とラジオ番組で発言し、安倍政権が参院選後に突然豹変して、新自由主義路線に転向したかのように事実をゆがめて語る。
(出典: 文化放送『おはよう寺ちゃん活動中』2013年10月23日放送)
要約すると、「泥の中をかきわける」という表現は、「構造改革の匂いをかぎとっても、とにかく安倍政権や自民党を支持しつづける」という意味で、三橋貴明によって用いられてきたのですが、三橋は、2013年10月1日の消費税増税決定の発表を受けて、「泥の中をかき分ける」決心をしたのではありません。
そうではなく、安倍晋三がTPP交渉参加表明を行おうが、参院選後の構造改革の断行を宣言しようが、雨が降ろうが槍が降ろうが、「泥の中をかき分ける」ように安倍政権や自民党を支持しつづけよと、2013年10月1日の消費税増税の発表まで、人々を煽り続けていたのが三橋貴明でした。
2013年10月1日の消費税増税決定表明以降は、「泥の中をかき分ける」どころか、「安倍政権突然変わりましたよね」と驚いたふりをして、それまでの安倍支持の態度を改めて、「日本は大変なことになる」「安倍政権をレームダック化させるべき」とまで述べて、安倍批判に転じていた「はず」でした。
昨年10月1日以降は、安倍晋三が「突然変わった」ことを受けて、三橋貴明は、「泥の中をかき分ける」=「安倍政権や自民党を支持しつづける」ことを断念していた「はず」なのです。
ところがどうしたことでしょうか。衆議院解散の噂がながれはじめるや否や、人々が「泥の中をかき分ける」ように安倍政権や自民党を支持した結果が現在の日本経済の惨状であり、つい最近まで彼自身安倍政権を批判をしていたことも棚に上げて、昨年10月1日以降も一貫して「泥の沼をかき分けて足掻」いてきたのだというのです。
2013年10月1日以後も、三橋貴明が、一貫して「泥の中をかき分け」ていたのだとすると、「安倍さんは参院選後に突然豹変した」と言いながら今まで三橋が展開してきた安倍政権批判はなんだったのかという問題が浮上します。
結局、三橋は、その姿勢を根本的には改めることなく、
「新自由主義反対・自民党絶対支持」
という、水島総と同様のダブルバインドを、2013年10月1日以降も現在に至るまで性懲りも無く維持していたことになります。
彼は、また、下のようなことを今も述べています。
財政破綻論から自由で、国家観があり、エネルギーを含む安全保障について理解し、デフレが、「日本の発展途上国化」であり、さらにGDPで中国に差を付けられていく現状が、「日本国」自体の存在を危うくしていることを理解している政治家は、自民党に最も多いためです。
自民党の政治家の多くが、三橋貴明の言うように、本当に「財政破綻論から自由で、国家観があり、エネルギーを含む安全保障について理解し、デフレが、『日本の発展途上国化』であり、さらにGDPで中国に差を付けられていく現状が、『日本国』自体の存在を危うくしていることを理解している」ならば、そもそも三橋が「正しい情報を伝え」る必要もないはずですし、「1000万人移民計画」だの、道州制だの、TPPだの、自民党がおかしな政策ばかり繰り出すはずがないのですが、彼は平気でこのような矛盾したことを述べます。
三橋貴明は、自民党議員に「正しい情報を伝え」るから「泥の中をかき分ける」ように自民党を支持し続けろと読者にほのめかしているのですが、飛行機の操縦の仕方を知らない人間に操縦かんを握らせて離陸したあとで、下手な操縦のために飛行機が墜落しつつあるまさにその最中に、
「私が飛行機の操縦の仕方を今からしっかりレクチャーしますから、飛行機の操縦の仕方を知らないこの人々に操縦かんを握らせ続けててください」
と、乗客に呼びかけているようなものです。ましてや、この飛行機に乗客として搭乗しているのは、日本国民全員ではないですか。
「保守」言論人たちは、かくも倒錯しているのですが、同様に倒錯しているのは、このようなインチキな言論人のおかしさを見破れずに、いまだに彼らの言葉を信じ込んで拠り所としてしまっている人々です。
第二次安倍政権が、小泉構造改革よりも桁外れに大規模な構造改革を遅滞なく実行に移すために、「構造改革を実行する政権に支持を誘導するマス・コントロール(大衆心理操作)」を戦略設計する側(自民党サイドetc)は、当然のことながら、その障害をなんとかして乗り越えなくてはならなかったでしょう。
彼らは、第一次安倍政権の時とは異なり、単に、安倍晋三に「構造改革はしばらく休んだ方がいい、あるいは大きく修正をした方がいいという声もあります。私は、この構造改革をむしろ加速させ、そして補強していきたいと考えております。」と率直に語らせる以上の戦略を必要としていました。
その際に、
「構造改革を批判しながら、構造改革を推進する政権に支持を誘導する」
という、三橋貴明が展開した言論は極めて有効でした。
構造改革を積極的に批判し、構造改革に対する国民の危機意識を煽り、かつその危機意識を吸収し、構造改革に批判的な人々の共感を取り付け、それらの人々を囲いこみ、さらに、安倍政権のような「構造改革を実行する政権」を「構造改革を行わない政権である」かのようにみせかけて、支持するように人々を誘導することに成功すれば、
「構造改革に否定的な国民が存在する」
という状況は、構造改革に対する制動装置として動作するどころか、そのまま、構造改革に対する加速装置として働くことになります。
三橋貴明が、繰り返し、繰り返し、何度も、何度も、
「構造改革を批判しながら、構造改革に積極的な政党・政権・政治家に支持を誘導してきた」
その言論の来歴に着目するならば、彼が、この型の、新しいマス・コントロール手法の一翼を担っていたという推論は、簡単に成り立ちます。
今後、構造改革の痛みを、文字通り、身体を通して味わうことによって、国民の間に、新自由主義や、グローバリズム、構造改革に対する忌避感情は確実に広がっていくことでしょう。
その際に、私たちが最も警戒しなくてはならないのは、もはや、倉山や上念や水島といった、安倍政権に対して、頑迷なまでに肯定的な姿勢を保とうとする言論人たちではありません。
三橋貴明のように、自分の言葉とあべこべのことを実行する安倍政権に驚きあきれるフリをしながら、構造改革や安倍政権を軽妙に批判してみせるそぶりをみせる言論人こそが、巨大な陥穽として、今後、国民が選び進まざるを得ないであろう道の真ん中に、置かれることになります。
(出典: WJFプロジェクト「構造改革と大衆心理操作は表裏一体である」2014年9月12日)
現在の安倍構造改革にブレーキをかけるために必要なのは、自民党のような新自由主義政党に票を与えることでは、絶対にありません。
自民党であれ、民主党であれ、特定政党に過大な力を与えるのではなく、複数政党に議席を分散させ、互いに牽制させることです。
そのためには、私自身、歴史観や天皇制に関する見方の違いから、決して共産党を積極的に支持するわけではありませんが、共産党のような新自由主義に真っ向から反対する政党が国会内でもっと議席を伸ばしてもよいと考えています。
火を消すには、水をかけるしかないからです。
そうして時間を稼ぎながら、「日本の根」や「根底」に根ざした、「右翼」や「左翼」の対立を超えた新しい政治の潮流が少しずつ生まれていけばよいと考えます。
三橋氏は「泥の中をかきわける」というのならば、自民党という特定政党に肩入れして、自民党の政治家たちだけに、消費税増税や、財政均衡主義や、新自由主義の危険性をレクチャーするのではなく、共産党やその他「左翼」の政治家たちにも、正しい国家観や歴史観や財政出動の意義をレクチャーしてはどうでしょうか。
「自分がレクチャーするぐらいで、共産党の政治家が国家観や歴史観を改めるわけない」と彼は言うかもしれませんが、同じ程度に、彼がレクチャーしたぐらいで、自民党の政治家が新自由主義への傾斜を改めるわけがないのです。
その困難をさして「泥の中をかき分ける」と表現する以上は、三橋先生には、自民党以外の政党の中でも「泥の中をかき分ける」ように、同じ困難を引き受けていただきたいものです。
「泥の中をかき分ける」という言葉を、自分が日頃掲げる経済理論とは正逆の政策ばかりを実行に移す政党に支持を誘導する口実として利用する代わりに。
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