人に付かず、事実に付く

「一身独立して、一国独立する」の意味。
下の記事は、ある記事に寄せられたコメントへの返答を、少し修正を加えて再掲したものです。

自己をはこびて、萬法を修証するを迷いとす。萬法すすみて、自己を修証するは悟りなり。

(出典: 道元『正法眼蔵』現成公案)

事実に付かず人に付こうとするから、特定の誰それが批判されているだけで違和感を感じ腹を立てる。

事実に付かずに人に付こうとするから、「批判」を「悪口」と取り違える。

事実に付かずに人に付こうとするから、すぐに徒党を組もうとする。

事実に付かずに人に付こうとするから、自分の属する集団と、その外部の集団に対しては、二つの異なった基準で判断しようとする。

事実に付かずに人に付こうとするから、特定の誰それが語った言葉を、事実と違うことであっても鵜呑みにしてしまう。

事実に付かずに人に付こうとするから、物事が客観的に見られなくなる。

事実に付かずに人に付こうとするから、自分と異なる意見を持つ人に対して感情的な「悪口」を言ったりレッテルをはったりすることはできても、論理的に「批判」することができなくなる。

事実に付かずに人に付こうとするから、安倍信者という人々が生まれ、日本は大きな危険にさらされている。

事実に付かずに人に付こうとするから、「左翼VS右翼」「民主党VS自民党」といった二項対立に煽られる。

事実に付かずに人に付こうとするから、ある人々は「中野・三橋」一派に属し、ある人々は「上念・倉山」一派に属そうとする。

人に付くのではなく、事実に付く。

ソースを確認するという事実に対して厳正な姿勢をもっていれば、どんな人にも、どんな集団にも、どんな意見にも、等距離な客観的でニュートラルな姿勢を保つことができます。

大勢の意見に流されて、先入観に目を曇らされて、判断を誤ることも少なくなります。

人に付くのではなく、事実に付く。

互いに群れあって、既成の模範解答(ドグマ)を唱えあい、その模範解答(ドグマ)から外れた意見を持つ人々にレッテルをはったり悪口を言い合っていても意味がありません。

事実につく。

ソース(源流)をたどる。

ルーツ(根っこ)を深める。

そういう批判的な姿勢を保つことが大切だと思います。

「独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は必ず人を恐る、人を恐るる者は必ず人に諛う(へつらう)ものなり。常に人を恐れ人に諛う者は次第にこれに慣れ、その面の皮鉄の如くなりて、恥ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、人をさえ見ればただ腰を屈するのみ。」

「禍は思わぬところに起るものなり。国民に独立の気力いよいよ少なければ、国を売るの禍もまた随って益々大なるべし。即ち、この条の初に言える、人に依頼して悪事をなすはこの事なり。」

「一身独立して一国独立する」

(出典: 福沢諭吉『学問のすすめ』)
*
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

No title

「人に付かず、事実に付く 」

私も斯く在りたいものです。
良いことばを有難うございました。

やまとこゝろ

一つに曰はく、
和なるを以て貴しとし、忤ふること無きを宗とせよ。
人皆黨有り。亦達る者少し。
是を以て、或いは君父に順はず。乍隣里に違ふ。
然れども、上和ぎ下睦びて、事を論ふに諧ふときは、事理自づからに通ふ。
何事か成らざらむ。~憲法十七條より

身のために 君を思ふは 二心(ふたごゝろ) 君のためには 身をも思はじ ~楠木正成

其の分れる所は、僕は忠義をするつもり、諸友は功業をなす積もり。~吉田松陰

おやのおん むくいてひとと なりにけり こうとぜにとで ひとにはなれぬ
(祖の恩 報いて一十と 成りにけり 功と錢とで ひとには成れぬ)~安倍正行


私は福澤諭吉「学問のすゝめ」を根底から否定してゐます。
但し、それを引用したこちらの記事を否定する訣ではなく、寧ろこちらの記事は傑作だと思ふのです。

それは、我が故郷の偉人であり、壱万円札に載る福澤の実相とは、啓蒙主義の國家破壊者であると確信するからなのですが、しかし何故その啓蒙とやらが功を奏したのかを考へると、彼等はそれなりの國柄への理解を有してゐたからでせう。こちらの記事では正にその理解の根本部分を抽出して下さつてゐると思ひます。

新渡戸稲造「武士道」にも見られる事ですが、我國の歴史・文化といふものを、海外からの物差しに依り説くもの、若しくは海外へと向ける爲に発信したものとは、一見すれば親日的であり、我國の在り方を代弁したやうな主張ではありますが、これらが正に中朝事実や源氏物語の説くやうな漢心ならぬ、洋魂に依るものと思ふからなのです。

多くの方に考へて戴きたい事なのですが、このやうな漢心・洋魂に根ざしたものでさへ、今日の我國からすれば、それこそが正に「やまとこゝろ」そのものであるやうに思へますが、本当にさうでせうか。

諸外國の干渉とは別に、私達日本人自身が日本について、自分についての認識を事実に付いて捉へ直す事こそが必要であると思ひます。

私達が真に学ぶべき事とは、諸外國から見た日本ではなく、歴史傳統に裏打ちされ祖先から継承してゐる事実の日本、詰まり自分自身であると思ひます。

多くの政治参画の人達の心根にあるものとは、傳統日本(祖々)への感謝であり、それに報いる事でせうか。それとも二心から生じる功業なのでせうか。

個人的には、政治運動といふ公(おほやけ)に報いたからといつて、功も名も何も得られぬ事だと思ひますし、さうでなければそもそも公では無くなるものと考へます。

功名に逸る前に、まづは己がこの世に産された御恩に報ゆる事から始めねば、それは唯の人で無しではないのかと危惧してをります。

仲間の空気

などというものを持ち出して来たので、この話に乗りましょう。カツトシはブログもやっているので、アドレスを出しておきます。
http://achichiachi.seesaa.net/

ニコニコの流れるコメントより、ブログのコメント欄の方が止まっている分、読みやすいかと思いますが、少し目を通すだけで「変な空気」があるのが分かると思います。もっと言うと、KAZUYAのような者に出来る取り巻きが、カツトシのニコニコ動画、ブログにも出来ていて、それらの者の間でしか通じ合えない「空気」で話しているのが分かると思います。気持ち悪さで言うと、倉山満が「塾生諸君、只今を持って作戦命令を解除する」などと言って、それに反応していた取り巻き、これと五十歩百歩です。どんな方向であれ、こんな取り巻き遊びをする幼稚さが全く理解できません。

最後に旅丘氏がWFJブログに残したコメントを以下のページで検索してみて下さい。
http://wondrousjapanforever.blog.fc2.com/blog-entry-166.html
http://wondrousjapanforever.blog.fc2.com/blog-entry-55.html

旅丘さん

「悪口」と「批判」の違いは、強さの違いではなく、質的なものです。

「人に付くのではなく、事実に付く。」

これはWJFプロジェクトのもつ一貫した哲学ですので、この姿勢を批判されても、どうにも修正のしようがありません。

WJFプロジェクトは、ご支援くださる方たちに対しても、賛同してくださる方たちに対しても、また、そうではない方たちに対しても同じ姿勢で臨んでいます。

「事実を語る」ことが、社会全般のためになり、ひいてはご支援くださる方たち、賛同してくださる方たち、また敵対する方たちにとっても、大きな利益につながるからです。

この姿勢を崩すならば、WJFプロジェクトはみなさんを裏切ることになるでしょう。

WJFプロジェクトは、事実をねじ負けでも、仲間を増やすことに奔走しようとは思いません。

旅丘さんは、これとは違った考えをお持ちなのですから、旅丘さんの気に入った方たちと仲間を作って互いに「悪口」を言わず、楽しく過ごされればよいかと思います。

No title

再び失礼します。
逆にお聞きしますが、WJFさんは「批判」と「悪口」をどのように区別してどのように使い分けているんでしょうか?

あまりに強すぎる「批判」は事実上の「悪口」だと思うのですが。
いくら理路整然と事実を指摘したうえで「批判」したつもりであっても、「B層と同じ」などといってしまっては、それが「悪口」でないというのは、少々無理があると思います。

それと、「事実」につくか、「人」につくかは、僕は微妙な問題だと思います。
我々はコンピューターではないのですから、「人」を無視して正しいか否かを論理のみで機械的に判断することはできません。
なので、例え「事実」に少々の誤りはあっても、空気を読んで「人」を優先すべき場面というのもあると思います。

どうも、WJFさんは、あまりに潔癖すぎというか、完璧主義すぎるような気がします。
WJFプロジェクトについて
ご寄付のお願い
作品リスト
政治的立場
WJFプロジェクトは、日本の主権、伝統、国柄を守る保守的な観点から、安倍政権が推し進めるTPP参加、構造改革、規制緩和、憲法改正、安保法制、移民受入などのグローバル化政策に反対しています。
TPP交渉差止・違憲訴訟の会
YouTube
WJFプロジェクトの動画作品は以下のYouTubeのチャンネルでご覧になれます。

お知らせ
アクセス・カウンター


今日の一言
蓮舫の二重国籍問題のジレンマ

違う入り口を選んだハズなのに、ドアを開けると、同じ出口につながっている。
最新記事
コメント
<>+-
アーカイブ


RSSリンク
RSSリーダーに下のリンクを登録されると、ブログの記事やコメントの更新通知を受け取ることができます。