「日本を、礼節の国にしたい」
反日感情の正体。
1763年から1764年にかけて日本に派遣された第11次朝鮮通信使の一員であった金仁謙は、日本で見聞したことをハングルの律文詩の形式で書き残し『日東壮遊歌』という書物にまとめました。
この書物は、中国の王朝に服属しなかった「犬にも等しい」非文明国であるはずの日本が、中国の王朝に服属した文明国であるはずの朝鮮をはるかに上回る発展と繁栄を遂げていることに対する嫉妬と羨望と怒りが率直に記されているのですが、その中に、次のような記述が見られます。
「中国の皇帝に服属せず、天皇が帝だ皇だと称し、独立国であろうとする日本人は犬に等しい。そんな日本を、礼節の国にしたい。」
というのですが、「礼節」とは、朝鮮の伝統的な価値観からいえば、華夷秩序(中華体制)を支えた儒教倫理のことですから、「日本を礼節の国にしたい」とは、具体的には、「日本に、朝鮮のような事大主義の姿勢を身につけさせたい」=「日本を大国におとなしく服属する国にしたい」=「独立国家としての日本に終焉をもたらしたい」という意味になります。
つまり、「反日感情」とは、単に「日本が嫌いだ」という嫌悪感に留まることなく、「日本を作り替えたい」=「日本を大きな秩序に組み込みたい」という、言うなれば、構造改革とグローバル化への飽くなき熱望であることが、改めてご理解いただけると思います。
参考記事: 「歴史問題」と「構造改革」は連動している
「日本を、礼節の国にしたい」=「日本を事大主義の国にしたい」=「日本を大きな秩序の中に組み込みたい」=「独立国としての日本を消し去りたい」
という同じモチーフは、統一教会の根本教典『原理講論』の中にも反復されています。
統一教会の価値観では、日本が服属すべきは中国の王朝ではなく、「天の側国家」の集まりである「連合国」=「国連」*、アメリカを中心とする民主主義体制、そして現在、自由主義を暴走化させつつあるグローバルな資本主義体制です。
(*「国際連合」と訳されている"United Nations"という名称は、第二次世界大戦中の「連合国」を指す名称であり、中国語では、国連は「連合国(联合国・聯合國)」と呼ばれています。日本語で「国際連合」と訳されたのは、日本人に国連が、第二次世界大戦の戦勝国の集合であることを意識させないためでしょうか。)
大変おおまかですが、こうして見て行くときに、日本を大きな枠組みに組み込ませることによって、日本人から独立精神を奪い、日本を無害化したい、無毒化したい、という朝鮮人の伝統的な願望は、戦後の自民党政治を通して、また現在の安倍政権を通して着実に実現しつつあることがわかります。
自民党が司った戦後体制とは、日本人にアメリカに対する事大主義を刷り込み、日本を朝鮮のような「礼節の国」=「事大主義の国」=「アメリカの属国」に作り替えていった時代でしたし、
「TPP+道州制+外国人受入」に代表される、安倍政権が推進する政策は、「日本を大きな秩序に差し出し、組み込みたい」という願いと哲学に貫かれているのですから。
つまり、構造改革やグローバル化を推し進める自民党や安倍政権は、日本人を「犬」と呼び、「日本を礼節の国にしたい」と願った朝鮮通信使金仁謙と同様、まぎれもない「反日」であるということです。
この書物は、中国の王朝に服属しなかった「犬にも等しい」非文明国であるはずの日本が、中国の王朝に服属した文明国であるはずの朝鮮をはるかに上回る発展と繁栄を遂げていることに対する嫉妬と羨望と怒りが率直に記されているのですが、その中に、次のような記述が見られます。
1月28日 京都
沃野千里をなしているが 惜しんであまりあることは
この豊かな金城湯池が 倭人の所有するところとなり
帝だ皇だと称し 子々孫々に伝えられていることである
この犬にも等しい輩を みな悉く掃討し
四百里六十州を朝鮮の国土とし 朝鮮王の徳をもって
礼節の国にしたいものだ
(出典: 金仁謙『日東壮遊歌』平凡社, p251)
「中国の皇帝に服属せず、天皇が帝だ皇だと称し、独立国であろうとする日本人は犬に等しい。そんな日本を、礼節の国にしたい。」
というのですが、「礼節」とは、朝鮮の伝統的な価値観からいえば、華夷秩序(中華体制)を支えた儒教倫理のことですから、「日本を礼節の国にしたい」とは、具体的には、「日本に、朝鮮のような事大主義の姿勢を身につけさせたい」=「日本を大国におとなしく服属する国にしたい」=「独立国家としての日本に終焉をもたらしたい」という意味になります。
つまり、「反日感情」とは、単に「日本が嫌いだ」という嫌悪感に留まることなく、「日本を作り替えたい」=「日本を大きな秩序に組み込みたい」という、言うなれば、構造改革とグローバル化への飽くなき熱望であることが、改めてご理解いただけると思います。
参考記事: 「歴史問題」と「構造改革」は連動している
「日本を、礼節の国にしたい」=「日本を事大主義の国にしたい」=「日本を大きな秩序の中に組み込みたい」=「独立国としての日本を消し去りたい」
という同じモチーフは、統一教会の根本教典『原理講論』の中にも反復されています。
「第二次世界大戦は、民主主義によって結託した米、英、仏の天の側国家と、全体主義によって結託した独、日、伊のサタン側国家との対戦であった。それでは、どうして前者は天の側であり後者はサタン側なのであろうか。前者はアベル型の人生観を中心として、復帰摂理の最終段階の政治理念として立てられた民主主義を根本理念とする国家であるから天の側である。後者はその政治理念がカイン型の人生観を中心としており、反民主主義的な全体主義国家であるゆえにサタン側である。また、前者はキリスト教を支持する国であり、後者はキリスト教的な立場に立った国家であるので、各々天の側とサタン側とに区別されたのである。」
(出典: 統一教会の経典『原理講論』より)
統一教会の価値観では、日本が服属すべきは中国の王朝ではなく、「天の側国家」の集まりである「連合国」=「国連」*、アメリカを中心とする民主主義体制、そして現在、自由主義を暴走化させつつあるグローバルな資本主義体制です。
(*「国際連合」と訳されている"United Nations"という名称は、第二次世界大戦中の「連合国」を指す名称であり、中国語では、国連は「連合国(联合国・聯合國)」と呼ばれています。日本語で「国際連合」と訳されたのは、日本人に国連が、第二次世界大戦の戦勝国の集合であることを意識させないためでしょうか。)
大変おおまかですが、こうして見て行くときに、日本を大きな枠組みに組み込ませることによって、日本人から独立精神を奪い、日本を無害化したい、無毒化したい、という朝鮮人の伝統的な願望は、戦後の自民党政治を通して、また現在の安倍政権を通して着実に実現しつつあることがわかります。
自民党が司った戦後体制とは、日本人にアメリカに対する事大主義を刷り込み、日本を朝鮮のような「礼節の国」=「事大主義の国」=「アメリカの属国」に作り替えていった時代でしたし、
「TPP+道州制+外国人受入」に代表される、安倍政権が推進する政策は、「日本を大きな秩序に差し出し、組み込みたい」という願いと哲学に貫かれているのですから。
つまり、構造改革やグローバル化を推し進める自民党や安倍政権は、日本人を「犬」と呼び、「日本を礼節の国にしたい」と願った朝鮮通信使金仁謙と同様、まぎれもない「反日」であるということです。
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