「日本を、礼節の国にしたい」

反日感情の正体。
1763年から1764年にかけて日本に派遣された第11次朝鮮通信使の一員であった金仁謙は、日本で見聞したことをハングルの律文詩の形式で書き残し『日東壮遊歌』という書物にまとめました。

この書物は、中国の王朝に服属しなかった「犬にも等しい」非文明国であるはずの日本が、中国の王朝に服属した文明国であるはずの朝鮮をはるかに上回る発展と繁栄を遂げていることに対する嫉妬と羨望と怒りが率直に記されているのですが、その中に、次のような記述が見られます。

1月28日 京都

沃野千里をなしているが 惜しんであまりあることは
この豊かな金城湯池が 倭人の所有するところとなり
帝だ皇だと称し 子々孫々に伝えられていることである
この犬にも等しい輩を みな悉く掃討し
四百里六十州を朝鮮の国土とし 朝鮮王の徳をもって
礼節の国にしたいものだ

(出典: 金仁謙『日東壮遊歌』平凡社, p251)

「中国の皇帝に服属せず、天皇が帝だ皇だと称し、独立国であろうとする日本人は犬に等しい。そんな日本を、礼節の国にしたい。」

というのですが、「礼節」とは、朝鮮の伝統的な価値観からいえば、華夷秩序(中華体制)を支えた儒教倫理のことですから、「日本を礼節の国にしたい」とは、具体的には、「日本に、朝鮮のような事大主義の姿勢を身につけさせたい」=「日本を大国におとなしく服属する国にしたい」=「独立国家としての日本に終焉をもたらしたい」という意味になります。

つまり、「反日感情」とは、単に「日本が嫌いだ」という嫌悪感に留まることなく、「日本を作り替えたい」=「日本を大きな秩序に組み込みたい」という、言うなれば、構造改革とグローバル化への飽くなき熱望であることが、改めてご理解いただけると思います。

参考記事: 「歴史問題」と「構造改革」は連動している

「日本を、礼節の国にしたい」=「日本を事大主義の国にしたい」=「日本を大きな秩序の中に組み込みたい」=「独立国としての日本を消し去りたい」

という同じモチーフは、統一教会の根本教典『原理講論』の中にも反復されています。

「第二次世界大戦は、民主主義によって結託した米、英、仏の天の側国家と、全体主義によって結託した独、日、伊のサタン側国家との対戦であった。それでは、どうして前者は天の側であり後者はサタン側なのであろうか。前者はアベル型の人生観を中心として、復帰摂理の最終段階の政治理念として立てられた民主主義を根本理念とする国家であるから天の側である。後者はその政治理念がカイン型の人生観を中心としており、反民主主義的な全体主義国家であるゆえにサタン側である。また、前者はキリスト教を支持する国であり、後者はキリスト教的な立場に立った国家であるので、各々天の側とサタン側とに区別されたのである。」

(出典: 統一教会の経典『原理講論』より)

統一教会の価値観では、日本が服属すべきは中国の王朝ではなく、「天の側国家」の集まりである「連合国」=「国連」*、アメリカを中心とする民主主義体制、そして現在、自由主義を暴走化させつつあるグローバルな資本主義体制です。

(*「国際連合」と訳されている"United Nations"という名称は、第二次世界大戦中の「連合国」を指す名称であり、中国語では、国連は「連合国(联合国・聯合國)」と呼ばれています。日本語で「国際連合」と訳されたのは、日本人に国連が、第二次世界大戦の戦勝国の集合であることを意識させないためでしょうか。)

大変おおまかですが、こうして見て行くときに、日本を大きな枠組みに組み込ませることによって、日本人から独立精神を奪い、日本を無害化したい、無毒化したい、という朝鮮人の伝統的な願望は、戦後の自民党政治を通して、また現在の安倍政権を通して着実に実現しつつあることがわかります。

自民党が司った戦後体制とは、日本人にアメリカに対する事大主義を刷り込み、日本を朝鮮のような「礼節の国」=「事大主義の国」=「アメリカの属国」に作り替えていった時代でしたし、

「TPP+道州制+外国人受入」に代表される、安倍政権が推進する政策は、「日本を大きな秩序に差し出し、組み込みたい」という願いと哲学に貫かれているのですから。

つまり、構造改革やグローバル化を推し進める自民党や安倍政権は、日本人を「犬」と呼び、「日本を礼節の国にしたい」と願った朝鮮通信使金仁謙と同様、まぎれもない「反日」であるということです。

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傑作!

傑作ですね!読後感としては痛快といふのみです。

嫌韓や反米など色々と賢しらな主張があるのは本当に勇ましい事であり、御立派な事とは思ひますが、それを唱へる方達に「日本の根つことは何ですか?」と尋ねると、いつでも当たり障りの無い常套句しか返つて来ない事に我国の行く末を憂ひずには居れません。(二、三手で詰みましたので・・・。)

国学・歌学の祭祀の道から我国と己を学ぶ私としては、政局の御都合主義で動く政治運動といふものが、的外れなもの、単なるガス抜き運動のやうに思へるのですが、読者の皆様は如何でせうか。

率直な感想として、日本といふもの、自分といふものが分らぬ儘では、反日(政策)と愛国(政策)の判断すらも出来ぬのではないかと思ひますが、如何でせうか。

二十一回猛士は「身、皇國に生れて、皇國の皇國たる所以を知らず、何を以て天地に立たむ」、「其の分れる所は、僕は忠義をするつもり、諸友は功業をなす積もり」と説いてゐますが、松蔭神社から先生の御遺詠集が出されて居りますので、参拝なされる方は御求めになる事を御薦め致します。

「利(くぼさ)のみ むさぼる國に 正しかる日嗣のゆゑを しめしたらなむ」
詠み人 橘曙覧

「我を我と しろしめすかや すべらぎの 玉のみ声の かかる嬉しさ」
詠み人 高山彦九郎

「身の爲に 君を思ふは 二心(ふたごゝろ) 君の爲には 身をも思はじ」
詠み人 楠木正成


「人の身は 祖と神との ゆゑなれば 深き皇恩(めぐみ)に 報いてしがな」
「来た筈の 道見失ひ 道思ふ みをつくし(澪標)てぞ くにから(國幹)の道」
詠み人 安倍正行

No title

歴史を改めて振り返ると、日本は、極めて地理的に近しい距離に、中国という大国がありながら、独立を保ち続けてきた稀有な国。
少なくとも1,000年以上に渡って、日本という変わらない国名で存在してきた。
もともと日本は、そうした真の独立国であった時代の方が遥かに長いのに、今ではすっかりアメリカに従属するしかない犬に成り果てています。
先祖が今の日本の実態を知ったら、何と思うでしょうか。
自民党という猛毒に、今なお日本は蝕まれ続けています。
このままでは、日本に未来はない。
未だに安倍を救世主の如く崇める阿保の多いこと!


 

多くの日本人は、グローバル化=国際化と勘違いさせられています。

国際化は、独立した「国」と「国」との交際、つまり(国家)「nation」との(間)「inter-」の関係性こそが、その本義です。

それに対して、グローバル化とは、それぞれの独自性ある国家を消失させて世界を一つにする、つまり統一するというカルト的原理そのものです。
統一教会とグローバリゼーションの両者は、その本質において極めて類似しているものです。

そして、その統一教会のカルト教義の相当なる影響下にあるのが、まさに安倍総理とその取り巻きです。

安倍政権は日本をグローバル化で解体し、ドリルで日本のシステムを壊しながら国の形を変えようとしているまさに最中。
民主党とは比べ物にならないスピード感で、売国政策を次々と進めています。

ところが、そのような権力の横暴を監視をするはずのマスコミの多くが、大政翼賛会の如くグローバル化はあたかも日本の未来にとって進むべき道の如く喧伝し庶民を洗脳し続け、目指すべき良きものだというミスリードを普及させているため、安倍の悪性は庶民に共有される気配がありません。

非常に忌々しき事態であると思わざるを得ません。

国連とは

記事の趣旨に沿っていませんが、国連が話題に挙がったので、国連など国際機関について意見を書きます。
国連など国際機関は社会上の弱者を救済する機関でしょうか。
いいえ、違います。
では、何の為に国際機関は存在するのでしょうか。
国際機関は、国際銀行家・多国籍企業に奉仕する為に存在します。
シリア内戦では、国連停戦監視団は反政府勢力のテロリストを密入国させました。
https://www.youtube.com/watch?v=NoD3Jf3nOdc
人道に対する罪で国際刑事裁判所に訴追されたケニアの大統領の裁判について、アフリカ各国は、ケニアがテロ対策に専念する必要があるとして国連の安全保障理事会に延期を求める決議案を提出しましたが、十分な賛成を得られず否決されました。
http://vovworld.vn/ja-JP/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%82%B1%E3%83%8B%E3%82%A2%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E3%81%AE%E8%A3%81%E5%88%A4-%E5%AE%89%E4%BF%9D%E7%90%86%E3%81%8C%E5%BB%B6%E6%9C%9F%E8%AA%8D%E3%82%81%E3%81%9A/195377.vov
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