情報戦とオセロゲーム

取り除くのではない。意味を反転させるのだ。
※この記事は、旧ブログの記事「「情報戦とオセロゲーム」(2012年12月8日)」を再掲したものです。韓国との間に「対称性の構図」を描いてはならないという主張は、「浅田真央選手を守れ」というシリーズの中でも展開しています。

情報戦は、いくつかの点で、オセロゲームに似ています。

オセロのルールは、
1. 相手は好きな場所に石を置くことができ、それを「やめろ」と言うことはできない。相手が一旦置いた石を取り除くこともできない。

2. しかし、相手の石を挟み込むことによって、石の色を変えることができる。
情報戦も、
1. 言論の自由が認められているこの世界で、反日的なプロパガンダをまき散らす相手に「やめろ」ということはできない。相手の出版物、動画、芸術作品、モニュメントなどを取り除くことはできない。

2. しかし、上手な対処の仕方で、それらのものがもつ意味を変質させ無効化していくことは可能である。
いくつかの実戦例を考えてみましょう。

(1)相手が石をある場所に置きました。



(2)これに対抗して、こちらが、負けじと、その隣に石を置きます。(対称性の構図)

●○

すると次に何がおきるでしょうか。

(3)当然、相手は白い石を黒い石で挟み込みます。

●○●

(4)するとこちらのおいた石はひっくりかえされてしまいます。

●●●

日本も情報戦において、このやり方でやり込められている事例が多くあります。上の実戦例での決定的な禁じ手は、相手の手を打ち消そうとして、相手の石の隣に石を置き、対称的な構図を作ってしまったことです。

●○
禁じ手1: 相手の手に直接反応したり、相手と張り合ったり、相手の石のとなりに石を並べてはならない。
具体例を挙げるなら、今年の夏に起きたニコンサロンの慰安婦写真展騒動。

(1)相手が石をある場所に置きました。

(ある韓国人写真家が慰安婦の写真展をニコンサロンで開くと発表しました。)



(2)これに対抗して、こちらが、負けじと、その隣に石を置きます。

(たくさんの人たちがニコンに抗議をし、写真展は中止されることになりました。)

●○

(3)当然、相手は白い石を黒い石で挟み込みます。

(韓国人写真家がニコンを訴えると共に、海外メディアが大々的にこの出来事を報じました。)

●○●

(4)するとこちらのおいた石はひっくりかえされてしまいます。

(結局、写真展は開かれることになったばかりか、「事実を隠蔽しようとする醜い日本人と、真実を世界に伝えようとする正義の韓国人写真家」という図式が世界に大々的に報道され、世界中の写真家が日本やニコンを批判するようになってしまいました。)

●●●

オセロのルールを知らないと、相手が黒い石を置いたのだから、こちらも対抗して白い石を置かなくてはいけないと考えがちですが、対抗して石を並べたところで、相手の石をひっくり返すことはできないばかりか、このように逆にこちらの石がひっくりかえされてしまいます。

まさに「裏目に出る」わけです。

現在韓国人たちは、アメリカに慰安婦の碑を次々に増やしています。オセロでいうとこんな感じでしょうか。

●●●●●●●●●●

しかし、上手に挟み込めば、

○●●●●●●●●●●○

相手の石の数が多いほど、形勢は簡単にそして劇的に逆転します。

○○○○○○○○○○○○

オセロのうまい人ほど、ゲームの中盤までは相手に石をどんどん取らせます。そして盤面が相手の石の色で埋め尽くされたところで、鮮やかに石をひっくり返してしまいます。

石を取り除こうとすることよりも、石の色(意味)をひっくり返していく、そこに知恵をしぼっていくことが必要であると思います。

今年は、パリセイズ・パークに国会議員の方たちが訪問して、慰安婦の石碑の撤去を要求する出来事もありました。石碑の撤去をアメリカ政府に要求する署名も行われました。嘘だらけの石碑を取り除こうとした方たちの思いは当然なものであり、偽りを正し日本の名誉を守ろうとするその行動は大変貴いものですが、オセロゲームで相手に「そんなところに石を打つな」といって、相手の石を取り除こうとすれば、フェアな戦い方でないのと同じように、情報戦においてもこれはフェアな戦い方ではありません。単にフェアでないというだけでなく、相手の石を取り除こうとした時点で、敗者の判定を下されてしまいます。

実際、パリセイズ・バークで石碑の撤去を要求した国会議員の行動は、アメリカのFOXニュースで、恥ずべき行動として、全米に大きく報じられてしまいました。

禁じ手2: 相手の石を取り除こうとしてはならない。
情報戦とは、相手に反日プロパガンダをやめさせること、またそれを除去することではありません。(残念ながらそれは絶対に不可能です。)相手の発する情報や主張の意味を変質させ、無効化させていくこと、そのことが情報戦の目的であり、このゲームの唯一の正しい戦い方です。

オセロと同じように、盤面が相手の石で埋められていくのははがゆいものです。しかし、席を離れたり、この戦いを放棄することは許されません。相手が嫌な手を打ったからといって、相手の石を取り除いたり、盤面をひっくり返すこともできません。我慢強く盤面と向き合い、相手の石をひっくり返せるように知略を尽くしていくしか道はありません。

このゲームは非常に時間がかかる。手間がかかる。面倒くさい。頭脳戦であり、地道で粘り強い努力が必要である。しかし、このゲームのルールをよくよく知悉して、このゲームに参加してくださる有能で我慢強いプレーヤーが、日本にはもっともっと必要です。

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匿名様さん

>相手が用意したオセロ盤ごとひっくり返してしまっては駄目なんですか?
>その方が手っ取り早い気がするのですが。

日本人全員が、違う惑星や、タイムマシーンで違う時代に移住することができたら、それも可能かと思います。

No title

相手が用意したオセロ盤ごとひっくり返してしまっては駄目なんですか?
その方が手っ取り早い気がするのですが。

豆助さん

>海外の日本贔屓の友人から、私に見せたい動画がある、とメールに添付されていたのが、
WJF様のものであった時には本当に驚きました。


うれしい報告、ありがとうございます。

『慰安婦神話の脱神話化』第2部
日韓の対立を超えた中立的な地点から、事実を平明な論理で淡々と明らかにするシンプルな動画。
日韓の対立を超えた中立的な地点から論じているからこそ、韓国の掲げる神話を完膚なきまでに打ち崩す動画。
見る人がポンと膝を打つような動画。
従来存在しないような画期的な動画になります。
慰安婦問題に、必ず一石を投じると信じています。

ご期待ください。

No title

WJF様、何度も恐縮です。

お言葉、全て、胸に刻んでおきたいと思います。

WJF様は、私が所謂保守と言われる色んなブログを読んで来た末に、「行き着いた所」と
言っても良いと思っています。
最もバランス感覚が優れていて、最も冷静で、最も理論的・・・そう思っています。

動画の作成を地道にされていることにも、心から感謝しています。
海外の日本贔屓の友人から、私に見せたい動画がある、とメールに添付されていたのが、
WJF様のものであった時には本当に驚きました。
その友人には、日本が政治的に色んな問題を抱えている、と話してはありましたが、具体的な
ことは避けていました。
それが、自ら、色んな情報を探してくれたようで、私が支持しているWJF様の動画に行きついて
くれるとは!

こうして、世界の人に「そうだったのか!」ということが伝わって行くと良いのですが・・・

個人的に色んなことが重なり、絶望しかけていましたが、望みを捨てずにいるようにします。
ありがとうございます。





豆助さん

私たちは、人にものを伝えることの難しさに嘆息しなくてはなりませんが、決して悲観する必要はないと思います。慰安婦問題に関する世界の人たちの理解は、今後、必ず変化していきます。

しかし、それを妨げている最大の原因は日本側にあります。慰安婦問題に関する、中立的で客観的で俯瞰的で網羅的でシンプルな説明を、日本人はいまだに用意できていません。

その原因は、日本人の立場が「右翼」と「左翼」に分岐していることにあります。そのため、慰安婦問題に関する日本人の説明も、二つの極端な立場に分岐してしまっています。

「左翼」の日本人たちは、慰安婦は全て日本政府の意思に基づいて強制された性奴隷であるかのように「自虐的に」語ります。

一方で、「右翼」や「保守」を自称する人たちは、韓国や「左翼」の主張を否定するあまり、勢い余って、「性奴隷」という名に値する女性は、当時の慰安婦の中に全く存在せず、その手の話は全て「反日勢力」による捏造であり、全ての慰安婦は高給取りの売春婦であったかのように語ります。そして元慰安婦(韓国人とは限りません)の心情を傷つけるようなやり方で、慰安婦問題を説明しようとします。

このように、慰安婦問題に関する日本人の説明が、二つの極端な立場に分岐してしまっていては、どんなに私たち日本人が大人数を動員して大きな声を上げても、世界の人たちと理解を共有できるわけがありません。世界の人たちと共有しうるような理解に、私たち日本人自身がいまだ到達していないからです。世界の人たちに正しく慰安婦問題を知ってもらう以前に、私たち日本人が、慰安婦問題をもっと正しく理解する必要があります。

慰安婦問題に関する真実は、「左翼」と「右翼」が掲げる二つの極端な主張を止揚し、総合し、橋渡しをした地点にあります。そのような中立的で俯瞰的な説明を組み立てようとして、時間をかけて試行錯誤しているのが、『慰安婦神話の脱神話化』という動画になります。第2部をご期待ください。

No title

WJF様、お返事をありがとうございます。

>一番いい具体的な方法があります。それは、「ああ、人々に何かを伝えるというのは、なんと難しいことなんだろう。」 こうつぶやきながら、頭を抱えて、うずくまり、嘆息すること。

人に何かを伝えることの難しさが身に染みて分かるからこそ、もう何年も、苦悩のあまりうずくまって動けなくなっているような感じです。
自分がそこから先に進むことができるか、正直、自信がありません。

今、手元に河野談話に対する署名の用紙があります。私も家族も友人も署名しました。
でも、このような行動も、「すぐひっくり返される石」でしかないのでしょうね。

移民とTPPと更なる外国人優遇と増税で日本崩壊

いつも拝見しております。

慰安婦の件とは別件になってしまうのですが、安倍内閣の売国が
あまりにも仕事が速いのでコメントさせていただきます。

安倍内閣は、移民を正当化する為に嘘の計算をしているようです。

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20120612_01.pdf

計算の分母に外国人を入れて計算する事で、事実よりも少子化が深刻化しているように
見せかけているようです。

外国人在留制度の緩和、安い労働力を確保する為の移民、TPP、
そして日本人には更なる増税と労働を仮せようとする。

民主とは違い、自民は本当に仕事が早いです。それだけに非常に危険です。

が、いわゆる保守系ブログやニュースサイトの類いが未だつまらぬ韓国批判に終始しているのが
恐ろしいです。

これをご覧の保守・愛国の方々は、どうか自民に対して抗議をしてください。

豆助さん

>そのために、普通の平凡な一国民は、どんなことをしたら良いのでしょうか?
>具体的な例を挙げて頂けるとありがたいです。
>自分にできることは何でもするつもりです。


まず、私たちが具体的に何を目指しているのかを明確にしてみましょう。

私たちが目指すもの。それは、慰安婦問題に関する世界の人たちの誤解が解けることです。人々の理解を私たちが変えていかなくてはならない。そのために何をしたらいいのか。その答えは、立場を変えて考えれば比較的簡単に理解することができます。

たとえば、日本人に捕鯨をやめさせようと考えるアメリカ人やオーストラリア人の立場になって考えてみましょう。なんとかして、捕鯨に関する日本人の理解を改めさせたい。そのために何をしたらいいだろうか。そうだ、いいことを思いついたぞ。ホワイトハウスに署名をしてみよう。10万人の署名を集めたら、その数に圧倒されて、日本人の認識は改まるかもしれない。いや、あるいは、日本の政治家に、捕鯨がいかに悪いことなのか根拠を示したメールを皆で大量に送りつけてみたらどうだろうか。そうすれば、日本人は考えを変えるに違いない。あるいは日本人を「論破」するプロジェクトを立ち上げるのはどうだろう。

では、今度は、日本人の立場に戻って考えてみましょう。彼らがホワイトハウスに署名をしたら、私たちの捕鯨に関する理解は変わるでしょうか。彼らが日本の政治家に反捕鯨のメッセージを綴った大量のメールを送りつけたら、私たちの認識は変わるでしょうか。彼らが私たちを「論破」しようとしたら、私たちの認識は変わるのでしょうか。変わるわけがありません。変わるどころか、私たちはますます身を固くして、耳を塞ぎ、彼らに反発するに違いありません。

この例から明らかなように、「こうすればよい」「ああすればよい」というお手軽な方法に集団で飛びつき群がることは、人々に何かを理解してもらう上では、何の役にも立ちません。役に立たないどころか妨げにしかならない。人間は機械やロボットではありませんから、人々の理解を変えるような便利なスイッチは存在しないからです。

では、人々の理解を変えるために、私たちは何をしたらよいのか。一番いい具体的な方法があります。それは、

「ああ、人々に何かを伝えるというのは、なんと難しいことなんだろう。」

こうつぶやきながら、頭を抱えて、うずくまり、嘆息すること。まずは、そこからスタートしなくてはならない。その嘆息の中から、ぽつり、ぽつりと、感覚を研ぎすましながら、言葉を選んで慎重につぶやいていく。そういう地道で誠実なやり方以外に、人々の理解を変える方法は存在しません。

No title

こんにちは、WFJさん。
皆さんの慰安婦問題についてのコメントを拝見しました。
私の考えは、こうです。

1)日本兵が第2次世界大戦で利用した慰安所の慰安婦は、戦場地ではどの国も利用した慰安婦と同じであり、韓国も又利用していた。しかし律儀にもこの慰安婦に対して謝罪と賠償をした国は日本だけ。韓国が主張している「性奴隷。強制連行」の証拠は無く、アメリカの公式文書には自由に外出できて高級取りだった証言が記載されているのみ。

2)今日本に謝罪を要求している元慰安婦は、日本とは全く関係の無い朝鮮戦争時の慰安婦。証拠動画は
●An Inconvenient Truth of Comfort Women
●Comfort Women :Do you hear their cry?

3)韓国政府はどうしても1の生き証人が必要だった。でも既に亡くなっている為、長年自分達に謝罪を要求していた朝鮮戦争時の慰安婦に目をつけ、「アメリカ兵を日本兵に置き換えて証言すれば日本から賠償金を貰える」とでも言ったのではないかと推測しています。

なので1の慰安婦と2の慰安婦を分けて考えなければいけないと思います。そして今日本を訴えている元慰安婦が朝鮮戦争時の慰安婦だと世界に公表する方が案外効果が出るのではないかと思います。

No title

>我慢強く盤面と向き合い、相手の石をひっくり返せるように知略を尽くしていくしか道はありません。

そのために、普通の平凡な一国民は、どんなことをしたら良いのでしょうか?
具体的な例を挙げて頂けるとありがたいです。
自分にできることは何でもするつもりです。
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