シリア問題に見る「歴史問題」と「構造改革」の連動
「民主化」という美名の下で遂行される国家解体。
「あなたがたは前近代的な悪の国家である。」(歴史問題)
「だから、我々の改革を受け入れよ。」(構造改革)
「歴史問題」と「構造改革」が連動するこのパターンによって、国家改造や、国家解体を強要されてきたのは、何も日本だけにとどまりません。
昨今、「アラブの春」という美名の下で、チュニジア、エジプト、リビア、シリアなど、中東諸国で起きてきた一連の出来事は、私たち日本人がたどってきたプロセスと本質的には同じものです。
中東でシリア難民の支援活動に携わる知人の談によれば、祖国を追われ、異国の地で食べ物も住まいもなく物乞いのような生活を強いられているシリアの難民たちは、シーア派、スンニ派という宗教的背景に関係なく、アサド大統領の善政を讃え、アサド大統領の統治下での平和な生活をなつかしがり、その時代に戻りたいと願っているということです。
にも関わらず、アメリカを筆頭とする西側諸国は、民主化や近代化という一元的な価値観から、「化学兵器の使用」や「残虐行為」や「独裁政治」などという罪をなすりつけてまでも、革命を煽り立て反政府勢力を支援してきました。
しかし、アメリカ国民自身が、そのようなアメリカ政府の欺瞞に気づき始めています。
シリアを始めとする中東の人々がたどっているこのプロセスは、「残虐行為」や「独裁政治」という罪をなすりつけられ、原爆までも落とされて「民主化」された、私たち日本人がたどったのと同じプロセスであり、また、「構造改革」を推進する安倍政権下で、私たちが目下たどっているのと同じプロセスに他なりません。
シリアのアサド大統領と同じように、私たち日本人も、「歴史問題」においては誇張され歪曲された罪をおしきせられ、同時に「構造改革」を強要されています。
このプロセスにおいて、安倍晋三という「保守」政治家は、一体どの側に立っているのか。
昨年の夏、アメリカ政府がシリアの攻撃を目論んでいたその時に、アサド大統領を「化学兵器を使用している」といって真っ先に糾弾し退陣を求めたのが、安倍晋三でした。
「だから、我々の改革を受け入れよ。」(構造改革)
「歴史問題」と「構造改革」が連動するこのパターンによって、国家改造や、国家解体を強要されてきたのは、何も日本だけにとどまりません。
昨今、「アラブの春」という美名の下で、チュニジア、エジプト、リビア、シリアなど、中東諸国で起きてきた一連の出来事は、私たち日本人がたどってきたプロセスと本質的には同じものです。
中東でシリア難民の支援活動に携わる知人の談によれば、祖国を追われ、異国の地で食べ物も住まいもなく物乞いのような生活を強いられているシリアの難民たちは、シーア派、スンニ派という宗教的背景に関係なく、アサド大統領の善政を讃え、アサド大統領の統治下での平和な生活をなつかしがり、その時代に戻りたいと願っているということです。
にも関わらず、アメリカを筆頭とする西側諸国は、民主化や近代化という一元的な価値観から、「化学兵器の使用」や「残虐行為」や「独裁政治」などという罪をなすりつけてまでも、革命を煽り立て反政府勢力を支援してきました。
しかし、アメリカ国民自身が、そのようなアメリカ政府の欺瞞に気づき始めています。
シリアを始めとする中東の人々がたどっているこのプロセスは、「残虐行為」や「独裁政治」という罪をなすりつけられ、原爆までも落とされて「民主化」された、私たち日本人がたどったのと同じプロセスであり、また、「構造改革」を推進する安倍政権下で、私たちが目下たどっているのと同じプロセスに他なりません。
シリアのアサド大統領と同じように、私たち日本人も、「歴史問題」においては誇張され歪曲された罪をおしきせられ、同時に「構造改革」を強要されています。
このプロセスにおいて、安倍晋三という「保守」政治家は、一体どの側に立っているのか。
昨年の夏、アメリカ政府がシリアの攻撃を目論んでいたその時に、アサド大統領を「化学兵器を使用している」といって真っ先に糾弾し退陣を求めたのが、安倍晋三でした。
安倍首相「アサド政権は道譲るべき」「化学兵器使用可能性高い」と非難
安倍晋三首相は28日午後(日本時間同日夜)、訪問先のカタール・ドーハで記者会見し、シリア情勢に関し「日本政府としてはシリアで化学兵器が使用された可能性が極めて高いと考えている。化学兵器使用はいかなる場合でも許されるものではない」と述べた。
首相は、カタールのタミム首長との会談でも「情勢悪化の責任は、暴力に訴え無辜(むこ)の人命を奪い、人道状況の悪化を顧みないアサド政権にある。アサド政権は道を譲るべきだ」と訴えた。
安倍晋三首相は28日午後(日本時間同日夜)、訪問先のカタール・ドーハで記者会見し、シリア情勢に関し「日本政府としてはシリアで化学兵器が使用された可能性が極めて高いと考えている。化学兵器使用はいかなる場合でも許されるものではない」と述べた。
首相は、カタールのタミム首長との会談でも「情勢悪化の責任は、暴力に訴え無辜(むこ)の人命を奪い、人道状況の悪化を顧みないアサド政権にある。アサド政権は道を譲るべきだ」と訴えた。
(出典: 産経新聞 2013年8月29日)
「歴史問題」に悩まされる私たち日本人は、歪曲された罪を着せられることの悔しさを世界で一番よく知っている国民のはずです。
「あなたがたは前近代的な悪の国家である。」
国際社会からそのように一方的に断じられることの理不尽さを、世界で一番よく知っているのが私たち日本人です。
にも関わらず、「正しい歴史認識を持っている真の保守政治家」として賞賛されている安倍晋三は、アサド大統領を擁護したり、慎重に判断を保留したりするどころか、恥知らずにも、「あなたがたは前近代的な悪の国家である。だから我々の改革を受け入れよ」とあらぬ罪を他の国の人々になすりつけて糾弾し、改革を強要する側に立っています。
自国民に「構造改革」を押し付けるばかりか、他の国の政府の転覆と国家解体にすら加担しようとする、このような為政者をもってしまった。日本人として、こんなに不名誉なことがあるでしょうか。
各国の国民の主権や文化を尊重するどころか、国の枠組みを破壊しようとする側に立つこのような男が、靖国神社に参拝して愛国者を気取る。これほど英霊を愚弄する行為があるでしょうか。
なぜ、このような政治家が、日本の「保守」「愛国」の権化のようにいまだに語られているのか。
私にはさっぱり理解できません。
「あなたがたは前近代的な悪の国家である。」
国際社会からそのように一方的に断じられることの理不尽さを、世界で一番よく知っているのが私たち日本人です。
にも関わらず、「正しい歴史認識を持っている真の保守政治家」として賞賛されている安倍晋三は、アサド大統領を擁護したり、慎重に判断を保留したりするどころか、恥知らずにも、「あなたがたは前近代的な悪の国家である。だから我々の改革を受け入れよ」とあらぬ罪を他の国の人々になすりつけて糾弾し、改革を強要する側に立っています。
自国民に「構造改革」を押し付けるばかりか、他の国の政府の転覆と国家解体にすら加担しようとする、このような為政者をもってしまった。日本人として、こんなに不名誉なことがあるでしょうか。
各国の国民の主権や文化を尊重するどころか、国の枠組みを破壊しようとする側に立つこのような男が、靖国神社に参拝して愛国者を気取る。これほど英霊を愚弄する行為があるでしょうか。
なぜ、このような政治家が、日本の「保守」「愛国」の権化のようにいまだに語られているのか。
私にはさっぱり理解できません。
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