現代日本の「事大主義」と「良賤制」

日本の戦後史とは、日本の朝鮮化のプロセスに他ならない。
※この記事は、旧ブログの記事「現代日本の『事大主義』と『良賤制』(2012年12月23日)」を再掲したものです。

中華体制にかしずいた朝鮮において最も極端な形でみられた「事大主義」と呼ばれる外交戦術と、「良賤制」という民族・国民の二分化。この二つは表裏一体のものであるというのが前回のお話でしたが、この二つのものは、朝鮮に固有のものではなく、程度に違いこそあれ、時代と国境を越えて広く見られます。

たとえば、現代の日本。小泉政権の元で押し進められた構造改革とグローバリズム。あのとき日本国民が「勝ち組」と「負け組」に二分され、格差社会が進行したのはなぜでしょうか。

また、現在、押し進められようとしているTPP。経団連はどうしてTPPを推進したがっているのでしょうか。彼らにとってのメリットの一つに、人の移動の自由化により国内にいながら安い労働力を確保できるということがあります。つまりTPPを通してグローバリズムに事大することによって、彼らは国民の残りを自由に搾取する資格を得ます。グローバリズムの進行と共に、格差の拡大と国民の二分化は確実に進行していきます。

朝鮮において、「事大主義」と「良賤制」が表裏一体であったように、グローバリズムと、国民の二分化というのは表裏一体です。なぜなら、中華体制とは、当時のグローバリズムの一種に他ならなかったからです。

中華体制が、朝鮮に容易に払拭することのできない分裂や傷や社会の歪みをもたらしたように、グローバリズムも、国家の枠組みを根底から破壊し、国民の一致団結を将来にわたって妨げてしまうものです。

また「事大主義」が事大する対象はグローバリズムに限りません。アメリカや、中国や、韓国や、北朝鮮など特定の国家が事大の対象として選ばれることもあります。このときもやはり、それによって利益を得る人々と、利益を奪われる人々の「二分化」が、国内で発生します。つまり、「事大」とは「売国」のことにほかなりません。

残念ながら、日本の国内には、この「事大」したくてたまらない人々がうようよいます。日本の国全体、日本国民全体の益ではなく、特定の国に「事大」することによって、自分たちだけが利益を得、他の国民や国全体の利益を阻害したり、犠牲にしたり、搾取しようとしている、そういう輩が政治家の中にすら、うようよとうごめいている。

残念ながら、どうやら新しい自民党や、安倍新政権の中にもそのような「事大」することの大好きな人々が跋扈している、その匂いを、私はぷんぷんと感じずにはおれません。

日本は長くこの外国への「事大」や国民の「二分化」とは無縁に歴史を築く僥倖にめぐまれてきました。江戸時代の日本がその最たるものです。江戸幕府を頂点にした封建制と鎖国制度のもとで、外国勢力になんら事大することなく、したがって民族が二分化されることもなく、努力がそれ相応に報われる社会が発展していきました。その結果、安定した社会や洗練された国民性と共に、世界に先駆けて、貴族や特権階級のための文化ではない、市民が文化の発信者であり同時に享受者でもあるような市民文化(町人文化)までもが日本で発達をとげるようになりました。

他国に事大する国と、事大しない国とでは、その社会や人々の生き方に下のような顕著な違いが現れます。

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しかし日本は戦争にまけて、戦後の日本は、事大に事大を重ねて生きてきました。アメリカへの事大、中国や韓国・北朝鮮への事大。吉田茂による「吉田ドクトリン」はアメリカへの「事大」ではなかったでしょうか。



田中角栄による尖閣問題を棚上げにしての日中国交回復は、結局中国への「事大」ではなかったでしょうか。



池田勇人が推進した竹島問題を棚上げにしての日韓国交回復は韓国への「事大」ではなかったでしょうか。



これらの「事大」から、一面において日本(の一部の人々)が利益を得てきたことも事実ですが、同時に日本が多くを奪われ失ってきたこともまぎれもない事実です。特に冷戦が終結してからの弊害は一段と大きくなり、日本の経済成長を鈍らせ、日本の自虐的な卑屈な態度は中国、韓国には執拗な反日プロパガンダを許し、領土問題に関する増長を許してきました。そのような「戦後体制」を今こそ終わらせなければならない。日本人の日本人による日本人のための政治を再開させなくてはならない。この国民の間に広くひろがった危機感。それを受けて「戦後体制からの脱却」をうたって選挙に大勝した自民党から、一週間も立たないうちに聞こえてきたのが「竹島の日の政府主催を行わない」というニュースでした。「事大」する人々の嘲笑の声が、はっきりと耳に聞こえた気がしました。くやしくて、くやしくてなりませんでした。

日本の利益を守るよりも、他国に媚び諂うことを優先にする政治。「竹島は日本の領土です」と当たり前なことを内外に宣言する式典を、政府が開くことすらできない政治はいつまでつづくのでしょうか。

私たちは政治家たちに「事大」をやめさせることができるでしょうか。現代の「事大主義」を払拭できるでしょうか。現代の「良賤制」を払拭できるでしょうか。私たちは厳しい目で、これからの政治を監視していかなければならないと思います。

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No title

>事大主義は、外交上当たり前だろ。どこの国も強国に従うし(弱い国についてどーすんの?)、事大主義です。それが国益を得る(勝つ)為の鉄則ですからね。
>外交や政治は、正義で動くわけではありません。国益の為に動くものです。それ常識だと思いますよ。

この人は「1年先」は理解できても、「十年先」「百年先」の国益をまるで理解してませんね
このままアメリカに「事大」し続ければ、日本はイスラム勢力の憎悪を買う事になるわけですが、それが果たして日本の国益なのですか?

私はイランやパレスチナ、イラクを旅した事がありますが、あの国々は「日本人」と言えば目の色を変えて友好あふれる歓待を行ってくれました。

・日露戦争に勝った
・日米戦争に負けたとはいえ、乏しい戦力で互角に戦った
・戦後の焼け野原からあっという間に経済大国に成り上がった
・近代で白人の鼻を明かした唯一の有色人種の国

彼らにとって日本とは「英雄の国」です
そんな日本が、今ではアメリカの属国状態であるのに、心ある人間は誰しも心痛めてますよ

事大がそんなに素晴らしいのなら日清戦争も日露戦争も「余計な戦争」でしたね
清国にしろロシア帝国にしろ日本から見れば「超大国」だったのであって、そんな国と戦争やった日本は「愚かだった」わけですね
呑んだところで本当に石油禁輸が解除される保障も無いハルノートも、事大の為だったら受諾すべきだったんでしょうね

・ローマ帝国に従属した古代ギリシャ
・中国王朝に従属した朝鮮王朝
・大英帝国に従属したムガール帝国
・プロイセン王国に従属したバイエルン王国
・ナチスドイツに従属したハンガリー・ルーマニア・ブルガリア

古今東西、いずこの国であっても、超大国に事大し続ける国はろくな末路を辿っていないのですが、
この人にとっては「わずか1年」の目先の国益が維持できさえすれば良いんでしょう

記事の動画化

この記事を動画しました。
現代日本の「事大主義」と「良賤制」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22378692
http://www.youtube.com/watch?v=_W-2uMrSqXg

去年の12月の記事を動画にしている状況です。年内は今のペースで頑張ります。

私に対して、ニコニコのコメントなどで「自己紹介をしろ」等の意見を頂きます。記事動画化や転載などの他によしふる自作動画があります。頂くコメントの多くには、過去にお答えしていることが多いです。
10月に消費税増税と秋の例大祭参拝見送りの2つの大きな出来事があったので、よしふる動画を作ろうかとも思ったのですが、くたばっていてさすがに無理でした。
よしふる動画は相当気が向いたら、来年の2月頃でしょうか、この一年間を振り返る動画でも作るかもしれません。たぶん作らないとは思います。

名無しさん

あなたのように、他国に事大するのが当たり前だと考える、馬鹿な人間が増殖したのが戦後の日本であり、そのことを指して日本人が朝鮮化したと言っているんです。

戦前の日本は、どこかに事大していましたか?日英同盟にしても、現在の日米同盟とは全く異なり、対等な同盟関係でしたよ。不平等条約を解消して西洋諸国と対等な地位に立とうともがき努力したのが、戦前の日本人です。

同じ敗戦国ドイツは、戦後の日本のように、どこかに事大したんですか?日本と違いアメリカに盗聴されていたことが分かれば、正々堂々とアメリカに抗議してるじゃないですか。

日本はどうですか?アメリカの諜報活動に対して抗議すらしないくせに、情報漏洩は由々しき問題だといって、アメリカに言われたまま特定機密法案のような悪法を成立させて、自分たちの売国行為を隠蔽しようとしている。

19世紀には西洋列強の浸食を受け、戦後も長く経済的には弱小国だった中国はどうですか。どこかの国に事大しましたか?

国民が悪い?そりゃ国民は悪いでしょう。

しかし、政治家は事大しても悪くない?仕方がない。政治家を批判するな?

あなたはチャンネル桜の水島の直言極言を鵜呑みにして、彼の言葉を反復しているいるだけじゃないですか。

国を守るのが国民の義務だというのなら、誰かの言葉を鵜呑みにするんじゃなくて、少しは自分の頭で物事を考えてください。

国を守るのは国民の義務?

その通りですよ。だからこそ政治家の一挙手一投足を厳しく監視し、政治家の売国を批判するのが私たち国民の義務じゃないですか。

どうして、国を守るのは国民の義務だから、政治家の売国を批判すべきではないなどというあべこべな話になるんですか?

あなたは民主党時代も、「国を守るのは政治家の義務ではなくて国民の義務だ。政治家が売国をしても仕方が無い。民主党の政治家を批判してはならない。」と言ってたんですか?

民主党時代には、政治家を盛大に批判しておきながら、自民党になったら、政治家を批判してはならないなどというのは二枚舌であり、ダブルスタンダードです。

ばかばかしいにもほどがあります。

国民の責任だろ。

>私たちは政治家たちに「事大」をやめさせることができるでしょうか。現代の「事大主義」を払拭できるでしょうか。現代の「良賤制」を払拭できるでしょうか。

事大主義は、日本国民そのまんま。
政治家の事大主義をやめさせるという低能な事をするぐらいなら、国民の事大主義をやめさせる事が1番重要だと思いますけどね。

事大主義は、外交上当たり前だろ。どこの国も強国に従うし(弱い国についてどーすんの?)、事大主義です。それが国益を得る(勝つ)為の鉄則ですからね。
外交や政治は、正義で動くわけではありません。国益の為に動くものです。それ常識だと思いますよ。

日本の場合は、米国に従属する事が国益に利するという考えで動いているのでしょう。日本は孤立国家ですから、それは理解はできますよ。

理解できないのは、日本国民の事です。

海外の場合は、国民は事大主義ではなく、自己を守る(=家族、仲間を守る)事を貫こうとしますよね。
社会を監視し、デモ・スト・暴動です。それが自国民を守る事に繋がるからです。
外国人は断固とした保守主義ですから。

保守思想は国民が持つべきものであり、政治家に求めるものではありませんよ。
どんな時代でも。

政治家や上層部は、利権の美味しい話、情報も持ってるし、命の危険もある。国民も何も知らない、、、その中で正義を貫くなど誰が出来ますかね。どんな人間が出来ますかね?
売国・工作員の政治家も生きる為に必死だろ。殺される危険性もあるだろうから余計に必死だと思うけどね。

それぐらいの事は、普通に国民が認識すべき。

国は、政治家ではなく国民が作る。

責任は、日本国民。
日本人は、無関心・事大主義で保守など存在しない売国民族だからだ。

日本国民自身が国など不要と言ってるようなもん。
滅亡しても、自業自得だよ。
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