アベノミクスの本当のカラクリ: 上念司、また嘘をつく

詐欺師と愚か者たちの協奏曲。
コメント欄で紹介いただいた上念司の動画を拝見しました。相変わらずなんという嘘つきでしょうか。

チャンネル桜周辺の自称「保守」言論人たちに、ただ一つ他の人々が持たない才能があるとしたら、それは、人前に出てきて、平気でべらべら嘘をつくという図太い神経であると思います。



彼の論旨を簡単に説明すると、新自由主義者の代表的な存在と見なされているミルトン・フリードマンは、裁量的な財政政策と金融政策の有効性を否定した。それに対して安倍政権は、アベノミクス第一の矢【金融緩和】と第二の矢【財政出動】によって裁量的にデフレ脱却を目指した。よって、安倍晋三は、フリードマンの真逆であり、新自由主義者ではないという主張です。

反論するのもばかばかしいのですが、世界中の誰一人として、アベノミクスの第一の矢【金融緩和】と第二の矢【財政出動】の組み合わせをさして、安倍晋三は新自由主義者であると言っている人は一人もいません。この組み合わせが、ケインズ的な財政金融政策であることは当たり前な話です。
1. アベノミクス第一の矢【金融緩和】
2. アベノミクス第二の矢【財政出動】
この二つが、さらに次に掲げる二つの条件下で約束通り実行されていたら、日本はデフレ脱却を果たしていたでしょう。
3. 閉鎖体系の維持
4. 消費税増税をせず財政均衡主義に走らない
上の四つの条件が揃えば、アベノミクスは、当初多くの国民が期待していたように、日本のデフレ脱却を促し、内需が拡大し、国内でのお金のめぐりがよくなり、国民生活が潤い、国家経済を強くする経済政策となっていたはずです。

しかし、実際には、アベノミクスは次のようなものとなりました。
1. アベノミクス第一の矢【金融緩和】は異次元的にふんだんになされる。
2. アベノミクス第二の矢【財政出動】は十分に行われない。
3. アベノミクス第三の矢【規制緩和・構造改革・TPPや道州制】によって閉鎖体系を壊し完全な開放経済へ移行する。
4. アベノミクス第四の矢【消費税増税・財政均衡主義】によってデフレに拍車をかける。
上の四つの条件が揃えば、何が起きるかといえば、水道の蛇口を全開にして穴のあいたバケツの中に水を放出するのと同じ事が起きます。

まず、TPPや、規制緩和・構造改革によって、閉鎖体系を破壊し、バケツの底に大きな穴をあけます。消費税増税によってデフレを悪化・長期化させれば、円高、株安、金利安に逆戻りします。財政出動も行わず、国内の資金需要がやせ細れば、異次元金融緩和でじゃぶじゃぶ刷ったお金は、国内に循環・滞留せず、行き場を無くして外国の債券購入などに回されるようになり国外に流れ出していきます。

例えば次の例のように。
日銀は、今後発行される国債の7割を購入する方針を打ち出している。需要が供給を大きく上回る恐れがあるため、国債価格の上昇(=利回りの低下)が予想されている。このため、資金運用の多くを国債投資に頼ってきた国内生保は、収益を確保するためにより利回りの高い金融商品への投資を増やす可能性を打ち出した。各生保の資産運用計画によれば、国債価格がさらに一方的に上昇することになった場合、12年度に比べ、外債への投資を合計で1兆円程度増やすことになる。

つまり、アベノミクスは、日本国民には何のメリットも与えないどころか、たくさんの自殺者まで生み出すほどの日本人の経済的苦境を、意図的に(とすら疑われるほどのやり方で)作り出した上で、その犠牲の上に、外国勢力を潤わせるための経済政策であるとすら言う事ができます。自転車操業のように、せっせと国民が苦しみながら税金を納め、政府が借金をし、日銀が刷ったお金は、国内で回ることなく、外にだだ漏れになっていく。このシステムの中では国民が潤う事は永久にありません。

国民経済を強化する「フリ」をしながら、実際には日本国民から富を簒奪するための経済政策であるアベノミクスは、「日本を取り戻す」といいながら、実際には外国に「日本を売り渡し」、「戦後レジームからの脱却」といいながら、実際には「戦後レジームの徹底」を図る、安倍政権の日本人に対する悪意に満ちた欺瞞的な姿勢を凝縮した経済政策であるということです。

アベノミクスは、三本の矢(財政均衡や消費税増税も含めれば四本の矢)のどれをピックアップし、どこに重点を置くかによって、カメレオンのように姿を変える経済政策です。

アベノミクスが下のような理想的な形で実施されていれば、これは確かに新自由主義の正逆を行くものだったでしょう。その場合「安倍晋三は新自由主義者ではない」と言うことができます。
理想のアベノミクス

1. アベノミクス第一の矢【金融緩和】
2. アベノミクス第二の矢【財政出動】
3. 閉鎖体系の維持
4. 消費税増税をせず財政均衡主義に走らない
しかし、現実のアベノミクスは、下のような形で実施されることが明らかになりました。これは、新自由主義そのものの経済政策です。この場合「安倍晋三は新自由主義者である」と言わなくてはなりません。
現実のアベノミクス

1. アベノミクス第一の矢【金融緩和】は異次元的にふんだんになされる。
2. アベノミクス第二の矢【財政出動】は十分に行われない。
3. アベノミクス第三の矢【規制緩和・構造改革・TPPや道州制】によって閉鎖体系を壊し完全な開放経済へ移行する。
4. アベノミクス第四の矢【消費税増税・財政均衡主義】によってデフレに拍車をかける。
「理想のアベノミクス」は、安倍政権のような対米従属的な政権には絶対になし得ない経済政策です。なぜならアメリカは開放経済への移行と、財政均衡を執拗に日本に要求してくるからです。つまり対米隷属が続くかぎり日本のデフレ脱却は永遠に不可能であり、消費税は上げざるを得ず、「現実のアベノミクス」を実施せざるをえない。「現実のアベノミクス」の下では、日本国民が重税と政府の借金に苦しみながら、外国を富ませ続けなくてはならない。つまり極端に言えば、日本人は奴隷として生きて行かなくてはならないということです。

要約すれば、安倍政権は、アベノミクスによって、デフレ脱却をやる「フリ」をし、国民経済を強化する「フリ」をし、国土強靭化を行う「フリ」をし、新自由主義者でない「フリ」をしただけの話なのであり、安倍政権が新自由主義者でない「フリ」をしていたからといって、現実の安倍政権が新自由主義でないと言い切るのは完全な詭弁であるということです。

何かである「フリ」をすることと、実際にそうであることの間には、雲泥の差があることぐらい小学生でも知っています。

上念司は、ついでに学ぶべきでしょう。「経済評論家の『フリ』をしたからと言って、本当の経済評論家にはなれない」ということを。

上念司のような詐欺師に「嘘をつくな」といっても、仕方が無いのですが、人間はやはり嘘をつくものではありません。このような嘘をつけば、やがてその報いを得るときが必ずやってきます。

また上念司の今回の放送を鵜呑みにして、安倍信者がまたぞろ「安倍さんは新自由主義者ではない」と馬鹿なことをわめき始めていますが、彼らは一体何回騙されたら学習するのでしょうか。彼らは上念司の詭弁が本当に見抜けないのでしょうか。どうか国の未来のために、少しは脳みそを鍛えていただきたいものです。

嘘つきと馬鹿ばかりでは国が滅びます。

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No title

このような投稿をネットで見つけました。
この上念というひとは嘘つきで有名なのでしょうか?
だとしたら↓この投稿内容は許せない内容だと思うのですが…


攻撃前に避難を呼びかけるイスラエル、避難を妨害するハマス(現地在住日本人からのレポート)
Posted: 7月 12th, 2014 ˑ Filled under: 政治  上念司
http://real-japan.org/israel/?fb_action_ids=699164426811947&fb_action_types=og.likes

ちなみにこの↓
ガザのまとめの最後にこの上念さんの投稿URLが貼り付けられていて知りました…

http://matome.naver.jp/odai/2140558954607171001

これに対する現地の証言もコメントに貼られています

日本のテレビが報道しないガザ空爆緊急レポート
「圧倒的戦力の違いによる空爆は虐殺である」#GazaUnderAttack

>インタビューに答えるガザ市民Abdullah Kullabさん(30歳)

「ちょうど深夜1時頃、なんの警告も無しに、F16戦闘機が2発のミサイルを発射した。Mahmoud Hajさんの家は全壊、一家全員が死亡した」

>なんの警告も無しに

上念さんの投稿内容とは全くの正反対の内容なのです
どういうことでしょうか。
もし上念氏について何かご存知でしたら記事で教えて頂ければ幸いです…。

浜田宏一にとって日本経済は実験台

はじめまして、ツイッターからこちらのページへ来ました。
上念司は浜田宏一を信仰してるようです。
内閣官房参与の浜田宏一は、イエール大学でトービンに師事。
米国FRBイエレン議長もイエール大学でトービンに師事してますね。
おそらく裏で米国主導の経済対策面で繋がってるんじゃないかな。
浜田宏一は『インパクトのある』金融政策が肝と信じ、様々な『実験』を安倍総理へ助言してます。
大胆な規制緩和もためらわない、恐ろしい社会実験・・・
それが1000万人移民政策につながるんだろうと見てます。
坂中英徳のおめでたい机上理論によると、移民政策で財政バッチリらしいので。
経済市場はとにかく『規制=悪』とみなしていることもあり、移民政策が市場へ与えるインパクトはかなりデカいでしょう。
アベノミクス第4、第5の矢として考えてる可能性もあるとみてます。

No title

ニコニコ大百科「木下康司」から引用

桜の水島社長も言っているけど、木下次官陰謀論は完全にデマです。
倉山満と上念司によるカルト商法まがいの売名行為だよ。
インチキ非常勤講師と毒電波評論家が自分の本や倉山塾なる有料サイトの宣伝の為に煽動したのでしょう

色々調べてみると、財務省増税主義者は勝と香川主計局長なのは明白。

ソース1
倉山自身が情報源と公言している歳川氏によれば、木下は消費税増税の本命ではない。明らかに香川と明言している。
(そして倉山が 救国の英雄と公言していた真砂前次官は 中継ぎ役に過ぎず、大した力もないと発言 如何に倉山の情報がインチキか分かりますね)
http://dot.asahi.com/wa/2012092601676.html

ソース2
元々の増税法案を成立させた時の主犯は勝 元財務次官なのは有名ですが、それを支える官房長は香川だった。
そもとき木下は勝に次官コースの総括審議官から、国際局長に飛ばされ、同期でライバルの香川が重用された。
通常、国際局長はG20をはじめとする国際会議に出ずっぱりになり、霞が関にいる時間も短く、どう考えても増税法案にかかわっていない
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/913

ソース3
元経産官僚である古賀氏が、増税に伴うマスコミ工作は香川によって行われたと明言する一方で、木下には一切触れていない
http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/1a36c92fc060b939eace06e60143bef9
http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/a89cb50bafee8492affe3ad4f0344ffa

ソース4
そして何より木下が増税派、香川が反増税派と言っているのは、倉山と上念だけ、という事実。上記の歳川氏も古賀氏も木下には一切触れず、 香川を増税派としている。倉山や上念など財務官僚と面会すらできない人間より、古賀氏など元官僚の情報がより信憑性が高いのは明らかです。

今回の騒動で倉山と上念司は、根拠もないのに、自分の利益のためにデマを流したことは明白です。
なので水島社長自ら「木下陰謀論はデマでした」と謝罪したのでしょう。
倉山と上念に騙され、木下叩きをした人も多いと思いますが、今回の騒動で目を覚まして、二度とこのインチキ二人の話に耳を傾けないようにしましょう

記事の動画化

この記事を動画にして、ニコニコ動画に投稿しました。

上念司、また嘘をつく
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22141328

最近の記事に追いつくまで、ちょっと気合を入れます。私の予定としては何とか年内に、音声版での過去記事の再動画化を終えたいと考えています。

協賛責任

下記の3ツの口座
三菱東京UFJ銀行渋谷明治通支店 【口座番号】(普通)3999924
郵便貯金口座(ぱるる) 【口座番号】10180 96880951
楽天銀行 ビート支店 【支店番号】210 普通預金7016344

これらの口座残高は幾らなのか? 
水島総の映画『南京の真実』に、資金を供出した人のみならず、
協賛した多くの著名人には興味を持っていただきたいと思う。
協賛した著名人諸氏は集まった資金が正当に遣われているかどうかを確認する社会的責任がある筈だ。
水島総に口座残高証明の提示を求め、差し引き残金は水島が番組で公言した通り
正しく確保されいるかどうかを確認する責任が最低限ある筈だ。

No title

http://www.mof.go.jp/international_policy/gaitame_kawase/gaitame/hensen.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E8%87%AA%E7%94%B1%E5%8C%96
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%87%91%E8%9E%8D%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%9E

金融政策や財政政策(乗数効果の低下)が効果が無くなったのは、開放経済では当然でしょう。

底に穴が開いているバケツや、ざるに水を貯めようとするのと同じ行為です。

でもそれはいまさらの話ではなかったのです。

戦後、ずっと、そうした国内で金が回る仕組み、内需を大きくする仕組み、国を守る仕組みを、開く(壊す)よう、圧力を受け続けてきたのです。

それにほぼ完全に完成したのが、小泉の頃だったということです。

日本は1932年の高橋是清に倣って資本逃避防止法を作るべきでしょう。

およびIMFからの離脱、外国為替管理法、外資法の復活、銀行の証券業務の禁止、土地税制の改革、
法人税引き上げ、消費税廃止です。80年代以降行われてきた売国政策を廃止するべきです。現状の悲惨な日本経済はその結果に過ぎません。

それでこそ金融政策や財政政策は効果を発揮するようになります。

開放経済では、アベノミクス第一の矢も、意図してか結果としてか、外資に儲けさせたに過ぎませんでした。

もはや単なる金融政策が効果がないのは明らかです。もう無駄な金融緩和や赤字国債の発行による公共事業はやめるべきです。

そしてもし、それらが開放経済では効果が無いことを、三橋が知っていたのなら、それを積極的に推していた三橋は国賊です。

それは外資に儲けさせるか、財政破綻に日本を追い込むかを目的としたものだからです。三橋は2000年代の700億円の財政政策を、「それでは足りないから効果が無かったんだ、もっと赤字国債を発行して大規模にやれ」と、積極財政政策を煽ってきました。しかし真相は上記のとおりではないでしょうか?

外資に金を垂れ流し、日本を財政破綻させ、IMFが韓国のときのように乗り込み、日本の公共資本を外資に売り飛ばして民営化させる。

そういうTPP参加とは別の、予備のシナリオに沿って行動していたのではないでしょうか?


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