誰がために鐘はなる

そは汝がために鳴るなれば。
直接存じ上げない方でも、誰かが亡くなるのは悲しいものです。

No man is an island,
Entire of itself.
Each is a piece of the continent,
A part of the main.
If a clod be washed away by the sea,
Europe is the less.
As well as if a promontory were.
As well as if a manor of thine own
Or of thine friend's were.
Each man's death diminishes me,
For I am involved in mankind.
Therefore, send not to know
For whom the bell tolls,
It tolls for thee.

(John Donne: Meditation 17 from "Devotions upon Emergent Occasions")

なんびとも一島嶼にてはあらず
なんびともみずからにして全きはなし
人はみな大陸の一塊
本土のひとひら
そのひとひらの土塊を、波のきたりて洗い行けば
洗われしだけ欧州の土の失せるは
さながらに岬の失せるなり
汝が友だちや汝みずからの荘園の失せるなり
なんびとのみまかりゆくもこれに似て、みずからを殺ぐにひとし
そは、われもまた人類の一部なれば
ゆえに問うなかれ、誰がために鐘は鳴るやと
そは汝がために鳴るなれば

(ジョン・ダン『差し迫った状況下での祈り』より「瞑想17」大久保康雄訳)


反安倍の人々の中に、次の様なことを言う人々がいます。





(6月25日追記: 上の二つ目のツイートは、反安倍になりすましたアカウントによるものであることが判明しました。本物の反安倍の方による、下のツイートを追加しておきます。)

彼らは、人の生死という「非政治」の領域が、「政治」を扱う人々によって隈なくコントロールされているというのですが、彼ら陰謀論者の世界観が根本的に誤っているのは、この世界には、どんな権力者であっても、人間の意志によって自由にコントロールすることのできない、人の力が全く及ばない領域が存在することを知らないこと。

人間の意志によってコントロールすることのできない広大な「非政治」の領域が、「政治」という、人間の意志によってコントロールすることのできる、ごく限られた狭い領域を包摂している、そういうかつての日本人なら持っていたであろう伝統的な世界観を完全に失ってしまっていること。

「なぜ○○よと呼びかけるのか」という記事のシリーズで用いている用語を使えば、「述語優勢」的な世界観を完全に失って、「主語優勢」的な世界観に陥っていることです。
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No title

>「政治」オタク化することにより、その訴えは、ますます普通の人々に届かなくなり
安倍がやっていることを批判したらオタクですか
悪いことは悪いと言わない人間など普通の人々じゃありませんよ
政治にものを言うまともな日本人を貶めるのもいい加減にして欲しいですね

日本人さん

>つまり野党の追及や反対デモをやっている人は無意味と言いたいわけですか?
国民が自然に気づくまで傍観しろとでも?


全体的視野を失わずに、「政治」的主張を訴えることができるのならば、そうすべきです。

右派であれ左派であれ、「政治」的主張を訴える人々の問題点は、それしか見えなくなること、「政治」一元論、「政治」一辺倒、「政治」万能主義、「政治」オタクに陥っていくことです。

「政治」オタク化することにより、その訴えは、ますます普通の人々に届かなくなり、結局は、始めから同じ考えの者同士が集まって、偏った考えを、偏った方法で披瀝しあって、互いにそうだそうだとうなずきあう、偏向し孤立した集団が生まれていきます。

No title

>「政治」という人為を覆していくのは、もう一つ別の「政治」(人為)ではなく、「非政治」の根底から自然にわきあがってくるものです。
つまり野党の追及や反対デモをやっている人は無意味と言いたいわけですか?
国民が自然に気づくまで傍観しろとでも?

日本人さん

「政治」的な権力者が、人為と謀略の限りを尽くして権力を保持しようとするのは当然のことです。

私はそのことを否定しているわけではありません。

私が述べているのは、「政治」がどんなに人為と謀略の限りを尽くしても、「非政治」の領域には、必ず「政治」の支配の手が及ばない領域が残されるということです。

今回の問題に当てはめていえば、テレビが、小林麻央さんの死や海老蔵の記者会見の様子を繰り返し放送しようと、反対に、テレビが小林麻央さんの死の報道を控えて、前川氏の記者会見を放送しようと、そのこととは関係なしに、多くの人々は小林麻央さんの死に心を動かされたことでしょう。

多くの人が小林麻央さんの死を悲しんだという出来事は、「政治」の力が及ばない「非政治」の領域の深部で発生していることなので、反安倍の人々がそのことに対してやきもきしても仕方がないのです。

今回、多くの人々が小林麻央さんの死を悲しんだという出来事を生じた「非政治」の領域の深部では、安倍政権や自民党に対する反発や嫌悪感も生じつつあります。

「非政治」の領域の深部で、安倍政権に反発する感情が広がったときには、安倍政権がどんなに人為を尽くしても、これを覆すことができなくなります。

「政治」という人為を覆していくのは、もう一つ別の「政治」(人為)ではなく、「非政治」の根底から自然にわきあがってくるものです。

マスコミの報道や、小林麻央さんの死を悲しむ人々にやきもきするのではなく、人々が抱く自然な感情を味方につけなくてはなりません。

No title

人の生死はコントロールできませんが報道をコントロールすることはできますよ?
実際に日本テレビは安倍の擁護ばかりですし朝日やTBSでも安倍擁護の
コメンテーターを呼んだりしていますよね?

コミュニケーションツール化する英語の意味

英語で「未来」での事柄を表す場合、
「will」「be going to」という
(補)助動詞(句)を用いると学校で
習いました。
その時は何の疑問も持ちませんでしたが、
大人になってここ最近でやっと
「英語の動詞には未来形がない」
という事に気が付きました。

あるのは現在(真)か過去(偽)かの二つだけ。
この言語を以って国際言語と為すという、
空恐ろしさやある種の覚悟は今の日本人に
あるのでしょうか。

また、英語について「nexus」という
概念があります。文の中に隠れている
文に相当するもので、SVOC文型の
OとCなどはその典型と言われています。
この「nexus」には色々な面白いケースが
あります。

例えば、
I encouraged him to be a doctor.
(私は彼に医者になるよう励ました。)

一方述語動詞がこれと反対の動作となると

I discouraged him from being a doctor.
(私は彼が医者になる事を思い留まらせた。)

つまり、「彼」「医者になる」が
ここでは「nexus」なのですが、
述語動詞によってその形が変わるのです。

ここから 「不定詞」「動名詞」の違いや
「to」「from」の違いを品詞別の定義を
越えて英語の持つ構造という点から
類推考察するのは
英語を日本語に訳すという見地からも
英語そのものを研究するという見地からも
とても有効だと思います。

しかしながら、これからの大学英語教育は
「国際的コミュニケーションツールの
習得」に重きが置かれます。
つまり「ゴチャゴチャ余計な事を考え
ないで、兎に角英語で話せるように
なれ」
「話すという観点からは文法用語なんて
必要ない。構文研究したきゃ言語学者に
でもなれ」
という事です。

役に立つものだけで文化というのは
成り立つ訳でもなく、
不便で身に付けるのが難しいのから
こその伝統文化というものがある筈です。
そして一方、海外の文化も一度
自らの文化においてフィルターを
掛ける事で輸入文化の本質が明らかに
され、またその存在感が増すものと
思います。
そしてまた、それは輸入文化への
最大級の賛辞になりもする筈です。

しかしながら
役に立つか立たないかで
取捨選択するという、
このようなプラグマティックな考え方は
自国の文化を駄目にするだけでなく、
ただ他国の文化の上っ面だか調子を
合わせているとしか思えません。

被害を被るのは、日本そのものです。

ちいほさん

ご指摘ありがとうございます。

はじめは、"反差別行動委員会松戸支部 "のツイートだけを紹介するつもりでした。

"ケンポくん(9w9)17歳JK"のツイートを紹介したのは、"反差別行動委員会松戸支部 "がリツイートしていたからです。

"反差別行動委員会松戸支部 "がリツイートしている(=同意している)事実があったため、"ケンポくん(9w9)17歳JK"のアカウントはよく確認せずに、同じ趣旨のツイートとして一緒に紹介してしまいました。

"反差別行動委員会松戸支部"がリツイートしている(=同意している)事実があるならば、"ケンポくん(9w9)17歳JK"のアカウントが本物であるか、なりすましであるかに関係なく、そういう考えに同意している人が存在することになるからです。

"反差別行動委員会松戸支部"のアカウントは、フォロワーの少なさが気になりましたが、記事を書く前に、過去のツイートをざっと確認し、本物の反安倍のアカウントかどうかを確認しました。

そのときは、本物のアカウントと判断しましたが、ご指摘を受けて、"反差別行動委員会松戸支部"のアカウントを再度注意深く確認しなおしてみると、"ケンポくん(9w9)17歳JK"ほど明確にニセモノとは判断できませんが、気に掛かる点もあるため、もっと明確に本物の反安倍と確認できる方によるツイートを追加することにしました。

(ただし、この方は、「マスコミによる小林麻央さん死去の加熱報道は、安倍政権の陰謀」と述べており、「小林麻央さんの死が、安倍政権によって引き起こされた」とまでは述べていません。)

私は、始めに紹介した二つのツイートが両方ともニセモノであったとしても、これらのツイートは陰謀論者の本質をよく抽出していると思います。

誇張しているが故に、そこに、陰謀論者の本質がうきぼりにされているのです。

その本質とは、これまでもいろいろな記事の中で述べてきたように、「権力者が、世界のあり方を一元的に決定できるし、実際に決定してきた」という世界観・歴史観です。

反安倍の人々は、程度の違いはありますが、多かれ少なかれ、このような世界観・歴史観に毒されています。

そうではないこと、「政治」に携わる人々は、「非政治」の領域に生きる私たちがもつ自由に指一本ふれられないこと、世界のあり方を決定しているのは、むしろ「非政治」の領域に生きる私たちだということを、私は示していきたいと思います。

>WJF様は自分は特別釣られにくい、騙されにくいと思っておられるかもしれませんが、それは違いますよ。

そんなこと思ってないです。思い込みが激しいので、勘違いばかりしています。気をつけます。

No title

ケンポくん(9w9)17歳JK という者のツイートは、私には一目見て反安倍陰謀論者を模した悪ふざけだと判断できます。アカウント画面に飛んだらやはりそうでした。
プロフ欄が「本名朴トンスル」などとなっており、何でも安倍政権のせいにする人たちを馬鹿にしているように見えます。

WJF様は以前にも、シリアストムさんの賛同ツイートを、安倍信者の反応だと勘違いしてブログに載せて、私がコメントで指摘したあと取り下げたこともありますよね。

WJF様のツイッターアカウントでも、WJFブログ記事の陰謀論批判に賛同する反応を寄せてきた人を、バカだのなんだの攻撃したまましばらく気付かず、あとで気付いて本人に謝っていたことがありますよね。私は当時ツイッターをやっておらず、話しかけて教えることができなかったのでやきもきしました。
勘違いされた方は、「違うのに。相手のツイートがリツイートされていく、悲しい。」「でもこの方、保守なのに安倍批判してるんだなぁ。」と呟いてましたよ。

ネトウヨ時代にもヤフー掲示板に貼られた会話に釣られて一瞬動画をアップしたり。WJF様は自分は特別釣られにくい、騙されにくいと思っておられるかもしれませんが、それは違いますよ。

ツイッターの場合、フォロー/フォロワー/いいね欄を確認してください。
「左翼/反安倍の異常性」を誇張するために、左翼を装って異常なツイートをしたり、捏造を広めたりする嫌がらせアカウントがたくさんあるのです。

いくら誰かがおかしなことを言っていても、それを誇張したり捏造したりして相手の評判を下げようとする人は最低だと思いますが、右翼にも左翼にもそういう人がいますね。
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