不思議な出来事(4)

物語は続く。
ぴーが死んで、早いもので、もうすぐ一ヶ月が経つ。

氏神様に立ち寄るのが毎日の習慣なので、ぴーのお墓参りも毎日欠かさず続けている。

カバンの中には、いつもぴーにあげていた餌の袋をしのばせている。

氏神様に立ち寄ったときに、ぴーのお墓に餌を蒔いてあげるためだ。

私は、いつも同じバスに乗り合わせるおばさんや、以前、このブログで紹介したことのある、レバノンの友人の姪の高校生の女の子と久しぶりにチャットをしたときにも、ぴーと不思議な羽毛の話を語って聞かせる。

ベイルートの名門高校に通う友人の姪は、「ぴーはどこにも行きたくなかったんだね」と話のポイントを的確に理解してくれた。「輪廻転生は信じないの?」と聞くので、「ヒメウズラの形をした髪型の女の子に生まれかわってほしい」と例の冗談を繰り返したら、「はははは」と笑っていた。



話のよくわかる子である。

日本のアニメや大衆文化が大好きな彼女は、村上春樹の『海辺のカフカ』を読んだり、おじいちゃん(友人のお父さん)に、村上春樹の『1Q84』を勧めたりしていたが、「文豪ストレイドッグス」というアニメの影響で日本文学にさらに興味を持ち、太宰治の『人間失格』を読破し、現在は、夏目漱石の『こころ』と三島由紀夫の『仮面の告白』を並行して読み進めているとのことだった。(すべてフランス語訳)。

彼女は、日本の平均的な高校生よりも日本文学に親しみ、まだ高校生だが、ベイルートの大学の日本語クラスに週に一回参加して、日本語の学習もしている。

在レバノンの日本大使館が、一年に3人のレバノン人を奨学生として日本で受け入れる制度を設けているそうで、それに合格できるように勉強しているとのことだった。

ぴーのお墓をめぐっては、その後も不思議な出来事が起き続けている。

まず、数日前から、ぴーのお墓の石の下から不思議な草が生えてきた。



これはおそらく、私がぴーのお墓に蒔いている鳥の餌の中に稗(ヒエ)や粟(アワ)が含まれているため、それらの穀物が水分を含んで芽吹いたものと考えられるので、それほど不思議な出来事とは言えない。

強風にも関わらず他の場所に飛んでいこうとしなかった鳥の羽毛の不思議度係数を100とすると、10ぐらいの不思議さである。

しかし、昨日、不思議度係数60ぐらいの不思議な出来事が起きた。

ぴーを埋葬したご神木の近くにベンチが設置されており、私もこのベンチに座ってぴーのお墓を眺めながらときどきお弁当を食べたりするのだが、このベンチの上に、私がいつもぴーのお墓に手向けていたのと同じ、オオキバナカタバミの花束が何者かによって置かれていたのだ。





私の家から氏神様に向かう道の途中に、オオキバナカタバミの群生が存在し、一二週間ほど前まで満開だったので花を摘んでお墓に捧げていたが、御覧のように、今はもう盛りを過ぎて花を見つけるのが困難な状況である。



一体誰が何のために、今は見つけるのが難しくなっているオオキバナカタバミの花を集めて、ベンチの上に束ねて置いていったのだろう。

もしかして、ヒメウズラの形にそっくりの髪型を持つ女の子が、ぴーに花を手向けていったのだろうか。

不思議なことが起きるものだ。
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