『騎士団長殺し』読了
傑作です。
村上春樹の話題の新刊『騎士団長殺し』を読了しました。

村上春樹は、デビュー以来一人称の話法で小説を書いていましたが、近年、三人称で小説を書くようになってから、彼の作品はあまりおもしろくなくなっていました。
今回の作品は、久しぶりに、かつての村上春樹のスタイルに戻り、一人称で書かれています。
『海辺のカフカ』や『ねじまき鳥クロニクル』と同じく、登場人物たちの魂の遍歴と成長を描くBildungsroman(教養小説)であり、現実と非現実、ナチスドイツによるオーストリア併合や南京事件などの歴史的事件、ダンテの『神曲』や上田秋成などの古典文学、哲学や美術、映画や大衆音楽などのサブカルチャーなど、広いパースペクティブをもって巧みに編まれた全体小説です。
小説のスケールは、『ねじまき鳥クロニクル』や『海辺のカフカ』には及ばず、こじんまりとまとまりすぎている感じがしますが、傑作だと思います。
口やかましく批評している人たちもいますが、このような作品を書けるのは村上春樹しかいないと思います。
久しぶりに(『海辺のカフカ』以来)、貪るように読めた村上作品でした。

村上春樹は、デビュー以来一人称の話法で小説を書いていましたが、近年、三人称で小説を書くようになってから、彼の作品はあまりおもしろくなくなっていました。
今回の作品は、久しぶりに、かつての村上春樹のスタイルに戻り、一人称で書かれています。
『海辺のカフカ』や『ねじまき鳥クロニクル』と同じく、登場人物たちの魂の遍歴と成長を描くBildungsroman(教養小説)であり、現実と非現実、ナチスドイツによるオーストリア併合や南京事件などの歴史的事件、ダンテの『神曲』や上田秋成などの古典文学、哲学や美術、映画や大衆音楽などのサブカルチャーなど、広いパースペクティブをもって巧みに編まれた全体小説です。
小説のスケールは、『ねじまき鳥クロニクル』や『海辺のカフカ』には及ばず、こじんまりとまとまりすぎている感じがしますが、傑作だと思います。
口やかましく批評している人たちもいますが、このような作品を書けるのは村上春樹しかいないと思います。
久しぶりに(『海辺のカフカ』以来)、貪るように読めた村上作品でした。
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