ユダヤ陰謀論はなぜ「悪」か(2)

グローバリズムの犯人は誰か。
陰謀論者たちは、グローバリズムなる発想や実態を創り出し、世界に蔓延させてきた犯人はユダヤ人であると主張する。

彼らの主張に従えば、私たちが、グローバリズムの問題を解決するためには、ユダヤ人という存在をこの地球上から抹殺しなければならないことになってしまうが、彼らの主張は正しいものなのだろうか。

そもそもグローバリズムの問題とは、世界の諸民族や諸国民が守ってきた様々な伝統や文化が織り成す多様性が世界から失われ、資本主義や近代主義という同一の価値観によって、世界が一色で塗りつぶされていくことである。

ならば、「グローバリズムと戦う」ことの具体的な行動内容は、「世界の諸民族・諸国民の文化や伝統が保持されていくような世界を守る」ことであるはずだが、私たちは、ユダヤ人が守ってきた伝統や文化を「悪」と決めつけて、それを否定し、排除しようとする愚かな自己矛盾を犯さなければ、グローバリズムと戦えないのだろうか。

答えは全てノーであり、陰謀論者は、

1. 世界観や歴史観においても、
2. 事実認識においても、
3. 戦略においても、
4. 倫理面においても、


大きな間違いを犯している。

この記事のシリーズでは、ユダヤ陰謀論なるものがいかに誤っており、愚かしく、そして危険なものであるのか、あらゆる角度から考察し論じていく。

陰謀論の根底にある世界観・歴史観は、日本人が伝統的に抱えてきた世界観・歴史観と根底から異なる。

だから、私たち日本人は、陰謀論を信奉し拡散させることによって、日本人らしい伝統や文化や精神をむしばむことになる。

そもそも、グローバリズムの犯人はユダヤ人などではない。

では誰が犯人なのか。

「歴史上に浮上するトレンド(潮流)は、いかなるものであれ、特定の個人や集団によって引き起こされるものなどではない」というのが正解である。

私は、このことを、通常、源頼朝が鎌倉幕府を樹立することによってなし遂げたと説明される、奈良・平安の王朝時代から、中世の武家政権時代への移行という、大きな歴史の転換のプロセスが、単に源頼朝という個人や、源氏という特定の集団によって人為的に計画され実行されたものなどではなく、それよりもはるかに以前の時代から、無数の人々の深層心理という目に見えないレベルにおいて準備されてきたものであり、単にそれを顕在化させたのが、源頼朝や源氏という武家集団であったというのに過ぎないということを、「歴史を形作る目に見えない力について」という記事のシリーズで、以前詳細に論じたことがある。

日本の中世が、いかに、律令制が導入され整備された白鳳時代よりもさらに古い時代に、また人々の精神の深層に、その源流をたどることができるのかを、私は指摘した。

歴史のトレンドは、相場のトレンドによく似ている。



株式相場や為替相場にも、トレンドと呼ばれる、上昇や下降という強い方向性をもった値動きが発生することがある。

相場においてトレンドを引き起こす犯人が誰かといえば、誰か特定の人物や集団を名指しにすることはできない。

巨額の資金を投じることのできる、政府や中央銀行や巨大なファンドですら、相場において一時的な価格の変動を引き起こすことはできても、持続的なトレンドを発生させ、それを維持することなどできない。

では誰が相場においてトレンドを発生させるかといえば、それは数百万、数千万の相場参加者が、自然に発生させてしまうものである。

トレンドは、社会的状況、経済的状況、政治的状況、自然的状況、人々の深層心理など、様々な要因(ファンダメンタルズ)が、特定の原因を指摘することが不可能なほど複雑なやり方で絡み合って発生する。

相場の参加者は、上昇トレンドに対しては「買い」というポジションを持とうとするだろうし、下降トレンドに対しては「売り」というポジションをもとうとするだろうが、相場の参加者がどのような「ポジション」をもつにせよ、それは常に後付けのものなのであり、相場のトレンドは、参加者の意志と無関係に、それに先行して発生する。

次の点を念頭に入れていただきたい。

「トレンド」 「ポジション」
先行して起きる 後付けのものである
人間の意志と無関係に自然発生する 人間が自分の意志によって保持する
人間がコントロールできない 人間がコントロールできる


上記の諸点は、歴史に対してもそのまま当てはまる。

歴史においても、様々な「トレンド」が発生する。

「グローバリズム」であれ、「保護主義」であれ、「中世封建社会への移行」であれ、歴史の「トレンド」は、人間の意志と無関係に、人間の意志に先行して自然に発生する。

人間は既に発生した「トレンド」に対して、後付けの「ポジション」を持つことしか出来ない。

歴史において自然発生した「トレンド」に対して、様々な個人や集団が自分の意志によって選択した「ポジション」のことを、一般に「政治」と呼ぶ。

「歴史の潮流(トレンド)」 「政治的立場(ポジション)」
先行して起きる 後付けのものである
人間の意志と無関係に自然発生する 人間が自分の意志によって保持する
人間がコントロールできない 人間がコントロールできる


源頼朝であれ、ナポレオンであれ、ヒトラーであれ、バラク・オバマであれ、安倍晋三であれ、歴史の表舞台に登場する権力者が、歴史の「トレンド」を発生させているわけではなく、彼らは、既に先行して発生している「トレンド」に対して、後付けの「ポジション」を持った人たちにすぎない。

この世界観・歴史観をきちんと踏まえない人々が、「ユダヤ人がグローバリズムを発生させた犯人だ」とか、「フリーメーソンやイルミナティがグローバリズムを世界にもたらした犯人だ」などといった、愚かな言説をそのまま鵜呑みにすることになる。

権力者といえども、先行して発生した歴史の「トレンド」に対して、後付けの「ポジション」を持った人々に過ぎないということがわかれば、私たちは、権力者と、私たち一般大衆の間に大きな違いがあるわけではなく、歴史というゲームにおける対等な参加者であることに気付くだろう。

陰謀論は、歴史の事実に合致した、このような健全な世界観・歴史観を根底から破壊する。

陰謀論者は、繰り返し、一部の権力者が彼らの「陰謀」(意志と計画)のままに歴史や歴史を支配しており、私たち一般大衆は彼らの「家畜」や「奴隷」として、彼らに一方的にコントロールされる存在にすぎないと教えるが、これはまったく事実ではない。

特定の陰謀論を信じれば、私たちは無力感とむなしさにうちひしがれるだけだが、陰謀論は嘘八百であり巨大なデマにすぎないので、私たちは全くうつむく必要はない。

ゲームの参加者として、積極的に歴史に関与すればいいのである。

ここで「歴史に積極的に関与する」とは、必ずしも、「特定の政治的スローガンを掲げて政治活動をすること」には限定されない。

私たちは、ことさら、特定の「政治的スローガン」(ポジション)を掲げることなく、「非政治」の領域を単なる一私人として淡々と静かに生きたとしても、歴史というゲームに積極的に関与している。

なぜならば、歴史の潮流(「トレンド」)は、人々の「非政治」の領域において醸成されるものだからである。

権力者とは、無数の一般大衆が「非政治」のレベルで醸成した「トレンド」に追随して、後付けの「ポジション」をもつことしかできない、実際には、弱い立場の人たちに過ぎない。

とすると、歴史の真の支配者とは、「非政治」の領域において「トレンド」を発生させている、私たち無数の一般大衆や自然現象など様々な「ファンダメンタルズ」なのであり、「政治」の領域において特定の「ポジション」を張る権力者たちは、私たち一般大衆を含む様々な「ファンダメンタルズ」が発生させる「トレンド」の「奴隷」や「家畜」に過ぎないことになる。

このような歴史観・世界観は、日本の伝統的な世界観・歴史観とも合致する。

「源氏物語」は、宮廷という政治権力の舞台に生きる人々を、世界の支配者としては描かず、恋愛感情や宿命という目に見えない自然の力に支配される無力な人間として描く。

「盛者必衰の理」を物語る「平家物語」は、いかに平家のような隆盛を極めた権力者の一門ですら、歴史の「トレンド」に翻弄されて、没落していく弱い人間に過ぎないことを説き聞かせる。

「日本書紀」や「古事記」のような、大和朝廷という権力者によって編纂された国史も、同じ歴史観・世界観を掲げている。

「日本書紀」や「古事記」は、天皇という日本の最高権力者を、自然や歴史の上に超然と立ち、それらを自由自在に操る強大な支配者としては描かない。むしろ、歴代の天皇が、いかに、自然や歴史の小さな一部に過ぎず、自然や歴史や周囲の人々との関係に翻弄され、つねに神々の祟りにおびえながら生きるか弱い人々であるかを物語る。

「一部の権力者が世界を支配しており、一般大衆は彼らの奴隷や家畜に過ぎない」と主張する陰謀論者たちは、日本人が抱いてきた伝統的な世界観や歴史観と真逆の世界観・歴史観を日本人の中に刷り込もうとしていることになる。

人間は、「教養」(=古典(時間をかけて練り上げられたお話)へのアクセス)を持たないと、「千円札の裏にシナイ山が描かれている」などといった、とてつもなく下らない「お話」に取り込まれることになる。

そのような与太話に洗脳されて、私たちの貴重な人生や、日本人らしい感性を損なうことがあってはならない。
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No title

>「権力者が世界を支配しうること」「石油メジャーが原油価格をコントロールしうること」は区別して考えなくてはなりません。

石油メジャーにしろ他の複合体企業にしろ、できるだけ米政府を思い通りに操るよう様々な規制緩和やルール作り、献金や買収に勤しみ、国民のための政府ではなく富裕層と企業による下僕のような形を作り上げてきた結果、また政府が石油などの企業の目論見と一致するように癒着(ロビイストだけではなく、富裕層や企業代表となる議員や大統領)してきた結果、
WJFさんが仰るように、コントロール・支配が大きく振れたときに、何らかの原理が働いて軌道修正が行われるという、歴史の中に内在する何かがあるのかもしれませんね。


ノーム・チョムスキー教授は、以下でトランプについても少し言及していますが、私も賛同します。

ネオリベラル政策の失敗がEUを崩壊させるかもしれない
http://rentaishujo.seesaa.net/article/eu-may-fal--apart-dueto-failed-neo-libera--policie-20161201s.html

ノーム・チョムスキーとの対話 (その1、その2)
http://schweigende-ente.blog.jp/archives/12583102.html
http://schweigende-ente.blog.jp/archives/12732228.html

アメリカの格差は政治によって作られた さん

湾岸戦争やイラク戦争に石油が関係していることは明らかであると思います。

また、世界の権力者が世界を支配しよう陰謀をめぐらし、石油メジャーは原油価格をコントロールしようとする。これも当然のことであると思います。

それは野球選手がホームランを打とうとし、サッカー選手がゴールにシュートしようとし、自動車ディーラーが一台でも多く車を売ろうとし、大学生がよい就職先を見つけようとし、家庭の主婦ができるだけ安く大根を買おうとすること同じぐらい自明のことです。

権力者に限らず、経済というゲームのプレーヤーたちはそれぞれの目的をなんとか遂げようとして策謀を練ります。

ですから、「陰謀論は虚偽だ」というとき、それは「権力者たちは陰謀をめぐらさない」という意味ではありません。

実際に権力者たちは陰謀を巡らせています。TPPやダボス会議はその一つです。

しかし、ここで明確に区別しなければならないのは、

「権力者が世界を支配しようとすること」「石油メジャーが原油価格をコントロールしようとすること」と

「権力者が世界を支配しうること」「石油メジャーが原油価格をコントロールしうること」は

まったく別の話であるということです。

実際にOPECは、昨年、原油価格の下落を防ぐために、喧々囂々の議論のすえ、ようやく減産合意に達しましたが、合意が守られるかどうかは非常に不透明であり、原油価格は現在も伸び悩んだままです。

石油メジャーが積極的にシェールオイル開発に投資をし、リグ( 採掘装置)数を増やしてきたことも、原油価格の下落を招いています。

石油メジャーもOPECも、原油価格をコントロールしようとはしているが、原油価格のコントロールに失敗しているのです。

制御不能の原油安、
国際石油市場で何が起きているのか?
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42607?page=2

コントロールに失敗するのは、石油メジャーやOPECだけではありません。

権力者が世界を支配しようとしてどんなに綿密な陰謀をめぐらそうとも、彼らの試みは失敗に終わります。

世界という複雑な体系は、市場と同じようにそれ自身の法則に従おうとするものであり、人間がコントロールしきれものではないからです。

世界は「自ずから然る」ものであるがゆえに、「自然」とも呼ばれています。

No title

ノーム・チョムスキー教授による、政治(議員を操る企業・癒着)と石油市場価格に対する見解は陰謀論だと思われますか。
(彼はユダヤ人ですが、私は彼の見解を非常に尊敬していました)

民主主義の赤字
http://mgz.sharejapan.org/wp-content/bn201607/sinews/magazines/lutefl/c6gix5/c4kvr3.html

「金儲けがすべてでいいのか」
http://46460707.at.webry.info/201611/article_8.html

アメリカの「人道的」軍事主義
http://1000ya.isis.ne.jp/0738.html

湾岸戦争引き出し式 (翻訳があまりよくありません)
http://blog.goo.ne.jp/aya-fs710/e/be1b8ecbeb8557f8a838acb3dd06d3c1

ノーム・チョムスキーによるインタビュー
https://ramonbook.wordpress.com/2015/04/22/contra-el-imperio-de-la-vigilancia/

ノーム・チョムスキーは石油マーケット・価格は企業が支配しており、その企業どおりに動く買収された大統領や議員たちによってコントロールされてきたという見解のようでした。

アメリカの格差は政治によって作られた さん

>原油とガソリン価格変動をごちゃ混ぜにして申し訳ありませんでした。
また市場がそれ自身の原理で動いており、政府も銀行も誰も(大富豪も投機家も、という意味ですね)コントロールすることができないとは驚きでした。


なぜ、政府も、石油メジャーも、OPECも、どんな金持ちや権力者も原油価格をコントロールできないか、その理由を考えてみましょう。

2000年代に原油価格は上昇しました。これが仮に911テロを引き起こしたとされるブッシュ政権や石油メジャーの陰謀であったと仮定しましょう。原油価格が上昇したことによって何がおきたか。

困った産業界や一般家庭は、省エネに励むようになりました。実際に、この期間に省エネの様々な技術革新がなされました。すると原油の需要が減少していきます。需要が減少することによって、原油価格は下落します。原油価格を人為的につり上げることが、図らずも、原油価格の下落という真逆の結果を準備してしまうわけです。

これを市場の調整力と言います。市場の調整力は市場の中に内在するものであり、どんな市場参加者も、この力に逆らうことはできません。

同じ事は世界や歴史全体にも当てはまると思います。一部の権力者が彼らの望むがままに、世界や歴史をコントロールしようとしても、「市場の調整力」と同じ「歴史の調整力」のようなものが働いて、人為的に歪められた形はやがて、修正されていきます。

たとえば、グローバリズムがその極致を極め、日本の国会でTPP法案が可決成立し、TPPが発効しようとしていたまさにその瞬間に、トランプ大統領が選挙に勝ち、世界のトレンドが、一気に保護主義に転じていったのも、「歴史の調整力」が自ずと働いた結果ではないかと考えています。

同じ事は将来再び起きるでしょう。保護主義が行きすぎたときには、「歴史の調整力」が働いて、世界のトレンドはグローバリズムに再び傾斜していきます。

このような歴史のトレンドの変換は、一部の権力者が世界を支配するためのシナリオを策定することによって、人為的に引き起こされるものではなく、歴史の中に内在する力によって、自然に(spontaneously)に、おのずからそのようになっていくものだと思います。

フリーメーソンやイルミナティやユダヤ人のような、一部の人々が定めた歴史のシナリオの通りに、世界の歴史が展開してきたと考える陰謀論者の歴史観が妄想にすぎないことは、以上の点を考慮すれば明らかです。

No title

WJFさん

原油とガソリン価格変動をごちゃ混ぜにして申し訳ありませんでした。
また市場がそれ自身の原理で動いており、政府も銀行も誰も(大富豪も投機家も、という意味ですね)コントロールすることができないとは驚きでした。

>異なる時代の物品の価格を比較する場合、単純に名目価格だけを見て判断することはできません。年によってインフレ率が異なるからです。物価が高かった時代の100円と、物価が安かった時代の100円では、価値が異なります。

本当にそうですね。
WJFさんが仰るように、時代によって生活水準も物価も需要もどんどん変わっています。80年代以降ガソリン価格が上がったが最後、元のようには絶対に下がらなかった理由も多々考えられますね。

原理は分かっていたけれど、年々上がり続けたガソリン価格(たまに国民が爆発しそうになった時に価格が少し下がったりする不自然さ)や、
米国産原油の価格規制を撤廃したレーガンの新自由主義、規制緩和による自由競争と投資拡大時期、銀行・証券・保険を兼営する総合金融サービスを自由化する法律や、石油産出国の競争現状。それらを投機プロや富裕層、石油利権のある議員・大統領たちと「国民の不満への反応」や「価格の変動」を繋げて考えてしまったのは、ただの思い込みでしかありませんでした。

陰謀論という怪物を育ててしまうところでした。

アメリカの格差は政治によって作られた さん

>市場を牛耳るヘッジファンドや投資銀行、所謂ウォール街などもですね。

ヘッジファンドや投資銀行、所謂ウォール街が「市場を牛耳っている」というのは大きな誤解です。ヘッジファンドが動かせるお金は、個人が動かせるお金に比べれば大きいかもしれませんが、市場全体のごく一部を占めるにすぎません。市場はそれ自身の原理で動いています。政府や中央銀行ですら、市場をコントロールすることはできません。

>WJFさんの原油取引価格の推移のグラフと、私が提示した米国内で提示されてきたガソリン価格インフレーションの推移グラフを比べてみると、違いがよく分かります。
http://inflationdata.com/articles/wp-content/uploads/2015/01/Inflation-Adjusted-Gasoline-Jan-2016.jpg
アメリカ国民が国内で支払う原油料金は80年のインフレ後、ほとんど下がっていません。


まず、原油と、ガソリンという精製された石油製品は別のものですから、この二つを区別して論じたいと思います。

中学校の公民の授業では「需給曲線」というものをならないます。物品の価格は、基本的に需要と供給の関係によって決定されるものであり、「権力者」や「富裕層」が、一義的に原油やガソリンの価格を決定しているわけではありません。ガソリンという一般消費者向けの石油製品の価格を考察する場合、重要な要因になるのは、モータリゼーションの普及という需要面の変化であると思います。車が普及すればガソリンの需要は高まります。ガソリンの需要が高まれば、ガソリン価格は上昇します。

また、異なる時代の物品の価格を比較する場合、単純に名目価格だけを見て判断することはできません。年によってインフレ率が異なるからです。物価が高かった時代の100円と、物価が安かった時代の100円では、価値が異なります。提示していただいたグラフの黒線は、ガソリンの名目価格の推移を表しています。各年のインフレ率を考慮して補正をかけた実質価格の推移が、赤線で示されています。実質価格に着目すれば、アメリカにおけるガソリン価格は大きくは変化していないことがわかります。

自分のフィルターを外して、虚心坦懐に事実を見ることが大切であると思います。

事実を無視して、自分の思い込みに捕らわれるとき、陰謀論という怪物が一人歩きを始めるようになります。

陰謀論は私たちの心の弱みにつけ込んできます。

No title

>被害妄想的な意識こそが、陰謀論の温床です

心に留めておきます。

>大統領やアメリカ議員だけでなく、一般人も自由に市場に参加できます。

市場を牛耳るヘッジファンドや投資銀行、所謂ウォール街などもですね。

WJFさんの原油取引価格の推移のグラフと、私が提示した米国内で提示されてきたガソリン価格インフレーションの推移グラフを比べてみると、違いがよく分かります。
http://inflationdata.com/articles/wp-content/uploads/2015/01/Inflation-Adjusted-Gasoline-Jan-2016.jpg
アメリカ国民が国内で支払う原油料金は80年のインフレ後、ほとんど下がっていません。

アメリカの格差は政治によって作られた さん

>そのマーケット規制緩和を決め、いち早く市場に乗ることが出来(投資)、石油関係会社のCEO、エネルギー関連会社を経営していたりするのがアメリカの議員だったり大統領だったりするのですが、石油価格が吊り上げられて痛くも痒くも無い心理と、増産や減産の交渉(国同士)の癒着や生産国の悪意と個人的な利権、戦争、価格高騰におけるアメリカ国民の不満を抑える調整は関係していないのでしょうか?

市場メカニズムによって石油価格が決定されるようになったということは、原油価格は需給関係によって決定され、特定の企業や団体が原油価格を人為的につり上げたりできないことを意味します。先物市場で原油に投資できるのは、大統領やアメリカ議員だけでなく、一般人も自由に市場に参加できます。

原油価格の高騰=富裕層の利益と誤解されていますが、原油価格の高騰は、様々な産業に打撃を与えます。産業に打撃を与えれば株価は下がります。株価が下がれば富裕層は損失を被ります。原油価格の高騰=富裕層の利益とは必ずしも言えないことは、落ち着いて考えればわかることです。

>レーガン以来、石油価格が異常高騰したのですが、ホクホクしてきたのは一体誰でしょうか。
原油についての価格差は販売者であるサウジアラムコ社によって設定され、同社が価格差を決定する際には、競合原油の価格水準と併せて各地域の石油製品価格を参照してきたといわれているようですが・・シュールガス潰しや中国・ロシアのアフリカ石油開発など、マーケットだけでなく原産国や様々な国による思惑によって以前より増産競争・減額となりつつも、やはり規制緩和後の価格は高騰したままです。


レーガン時代の規制緩和後の価格が高騰したまま、というご指摘は事実ではありません。下のサイトで原油価格の推移のグラフを確認することができます。

http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/01/01070405/03.gif

1980年に原油価格が高騰したのは、市場主義が導入されたからではなく、1980年にイラン・イラク戦争が勃発したためです。市場主義が導入されたことにより、原油価格はOPECの公式販売価格よりむしろ下落しています。

"1980年頃 - : 市場の時代。OPEC以外での原油生産が増えたことや、欧米に原油市場が誕生したことにより、原油価格は市場により決定されるようになった。OPECの価格は市場価格から乖離した高値となり、OPECは公式販買価格の設定を放棄し、原油価格は約20ドルに下落した。(Wikipedia: 原油価格)"

90年代は原油がとても安価な時代であり、1999年には9ドル台まで下落しています。

市場メカニズムによって価格が決定されている現在、誰かが人為的に価格をつり上げたり、つり下げたりしているわけではなく、需要が供給を上回れば価格は上昇し、供給が需要を上回れば価格は下落します。それだけのことです。

被害妄想的な意識こそが、陰謀論の温床です。

No title

WJFさん

ソースのリンク先より
>OPECが一方的に石油価格を決定するという時代は終わりを告げ、市場メカニズムが石油価格を決定するというマーケットの時代が到来しました。
>1981年に就任したレーガン大統領は、それまでの強力なイニシアティブをとる政策路線と一線を画し、石油・エネルギー政策における連邦政府の役割を最小化しエネルギー需給を徹底して自由市場の判断に委ねる「市場原理」(「市場の論理」、"Market Power Principle")政策を導入しました。


そのマーケット規制緩和を決め、いち早く市場に乗ることが出来(投資)、石油関係会社のCEO、エネルギー関連会社を経営していたりするのがアメリカの議員だったり大統領だったりするのですが、石油価格が吊り上げられて痛くも痒くも無い心理と、増産や減産の交渉(国同士)の癒着や生産国の悪意と個人的な利権、戦争、価格高騰におけるアメリカ国民の不満を抑える調整は関係していないのでしょうか?

レーガン以来、石油価格が異常高騰したのですが、ホクホクしてきたのは一体誰でしょうか。
原油についての価格差は販売者であるサウジアラムコ社によって設定され、同社が価格差を決定する際には、競合原油の価格水準と併せて各地域の石油製品価格を参照してきたといわれているようですが・・シュールガス潰しや中国・ロシアのアフリカ石油開発など、マーケットだけでなく原産国や様々な国による思惑によって以前より増産競争・減額となりつつも、やはり規制緩和後の価格は高騰したままです。

http://inflationdata.com/articles/wp-content/uploads/2015/01/Inflation-Adjusted-Gasoline-Jan-2016.jpg

http://tanakanews.com/080514oil.htm

アメリカの格差は政治によって作られて さん

>大爆発した国民を一時なだめるように、例えば石油価格を上げたり下げたりして国民感情を騙し、たまに少し引いたりしてみながら、国民が落ち着くとすぐに元に戻し(それ以上に自分だけの我欲の都合を押し通す)、少数富豪たちの思うがままに動かしてきたのです。

それは誤解だと思います。

かつては石油メジャーやOPECが原油価格を決定する力を握っていた時代もありましたが、現在、原油価格は、先物市場で完全な需給関係によって決まりますから、石油メジャーやにせよOPECにせよ、どんな大企業や投資家にせよ原油価格をコントロールすることはできません。

ソース
http://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2007html/1-2-1.html

現在、原油は供給過多のため価格が下落し、シェールガスに投資してきたアメリカの石油関連企業は、倒産の危機を迎えています。原油価格の下落を防ぐために、OPECで減産の合意が為されましたが、実行されるかも危うい状況です。このことは、OPECですら、原油価格を自由にコントロールできない何よりの証拠です。

No title

陰謀論は信じていませんが、いつの世も、我欲の塊である代表者によって
「富裕者の富裕者による富裕者のための」政策によって、
国民が翻弄され、苦汁をなめさせられてきたことは信じています。

大富豪によって大富豪に都合の良いルール作りと政治支配がいつの世も国民を苦しめてきているということです。

大爆発した国民を一時なだめるように、例えば石油価格を上げたり下げたりして国民感情を騙し、たまに少し引いたりしてみながら、国民が落ち着くとすぐに元に戻し(それ以上に自分だけの我欲の都合を押し通す)、少数富豪たちの思うがままに動かしてきたのです。

格差は広がり続けています。

米国民を洗脳し続ける「コーク兄弟」の真実
http://toyokeizai.net/articles/-/159111?page=3
コークは共和党のほとんどの地方議員買収にほぼ成功しています。
彼らの指示によって州議会は動き、一般労働者が正規社員の地位を奪われたり、容易に職を奪われるのです。

No title

こんばんは。「安倍を叩くより沢村氏を叩くは安倍を叩くより三橋を叩く」と三橋信者の言葉と似ていますね。

ところで沢村氏の放送は半年以上殆んど見ていません。なぜなら沢村氏が話下手だからです。だから飽きてくるんですよね。しかし川上さんは聴きやすかったですけどね。

No title

>ダメダメわんこさん

偽装反安倍のWJFに期待しても無駄ですよ。

何しろ、安倍内閣の売国より沢村氏を叩くことが最優先なんだからwwwww

どうしようもなく、低レベル。

本当にくっだらない

くだらないくせに偉そうなんだよな。www

わが身を顧みる

WJF様,本当に奥が深く,自分のような愚か者を啓発してくださる,本当に感謝しております。
これまでの自分が犯してきた過ちを振り返り,原点に立ち返りたいと思います。自ら主体的に学び続けることを意識して,日々の生活を送りたいと考えております。

No title

くだらん。これがWJFの正体か。詭弁と戯言とごまかしの羅列だ。期待していたのだがな。
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WJFプロジェクトは、日本の主権、伝統、国柄を守る保守的な観点から、安倍政権が推し進めるTPP参加、構造改革、規制緩和、憲法改正、安保法制、移民受入などのグローバル化政策に反対しています。
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野生と文明の相克の物語(3)

日本人が、遅ればせながら、「帝国主義」という名の「文明」の所作を、アメリカ人やイギリス人から学び、まねるようになるはるか以前から、アメリカはその建国のはじまりよりすでに「帝国主義」をその本質として標榜する国家だったのである。
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