忘れがたい夜
南無蔵王大権現。
修験道の開祖役小角について、「歴史を形作る目に見えない力について」という記事のシリーズで論じたことがありますが、その役小角が開いた修験道の総本山、奈良県吉野にある金峯山寺で、国宝蔵王堂に祀られているご本尊の秘仏蔵王大権現が、平成24年から10年間、一年間の限られた期間、特別にご開帳されているのですが、その期間中に開催される「声明と闇に浮かぶ蔵王権現」という法要と、朝のお勤めに参加してきました。

(国宝、金峯山寺蔵王堂)
蔵王権現とは、役小角が祈り出したとされる、右手と右足を宙に掲げる独特のポーズで知られる、日本にしか存在しない仏像・神像ですが、金峯山寺の三体の巨大な青黒の蔵王権現像は、中尊が釈迦如来、右尊が千手観音、左尊が弥勒菩薩を本地仏にもつとされ、それぞれ過去、現在、未来、三世にわたる衆生の救済を誓願して出現されたとされています。

(画像出典: 金峯山寺ホームページ)
蝋燭の光だけで照らされた蔵王堂のほの暗い堂内に、金峯山寺のほぼ全ての僧侶と約百名の参拝者が参集し、声明と法螺貝や太鼓や鐃や鏧の音が厳かに響きわたる中、光に照らし出された三体の蔵王権現の圧倒する姿が浮かび上がります。
蔵王権現の憤怒のお姿とは対照的に、僧侶の方々の、穏やかでやさしい物腰や言葉使いがとても印象的でした。
法要の後にいただいた法話が、とても心を打つお話であり、過去、現在、未来の「つながり」、神と仏の「つながり」、あらゆるものごとを結ぶ「つながり」について印象深いお話をされていました。
往路や帰路の途中、伊勢神宮、熊野三山、高野山、大和朝廷が伊勢神宮に先立って祭祀を確立させた大神神社、ご本殿の造替と遷座が最近完了したばかりの春日大社にも立ち寄り、これまで探索する機会のなかった熊野古道紀伊路にある切目王子や藤白王子などの王子社や、熊野市の山間にある大馬神社にも勉強と調査のために足を伸ばしました。
伊勢神宮では、国賊安倍晋三があくまでも推し進めようとするTPPの目論見が、アメリカの離脱によって辛くも阻止されつつあることについて、心からの感謝を申し上げたことは言うまでもありません。

(伊勢神宮内宮風日祈宮橋)

(那智の滝)

(那智山青岸渡寺の三重塔)

(熊野本宮大社大斎原)

(神倉神社と、神武天皇が登った天磐盾に比定されるごとびき岩)

(神倉神社と神倉山から見下ろす新宮市街)

(平安時代に書かれた「熊野権現御垂迹縁起」によれば、神倉山は熊野の神々が最初に降り立った地であるとされる。御燈祭では、この切り立った鎌倉積の石段を松明を掲げた男たちが一斉に駆け下りる)

(熊野地方には、奈良県石上神宮の国宝摂社出雲建雄神社拝殿や大阪府堺市の国宝桜井神社拝殿のように、「馬道」という通路を中央にもつ「割拝殿」という独特の形状をした拝殿がある神社が多い)

(和歌山県海南市にある藤白神社は、平安時代後期から鎌倉時代にかけて上皇たちが用いた熊野参詣の公式ルート上に置かれた五体王子の一つである。写真は宇多・花山・白河上皇の熊野参詣を記念して平安時代に建てられた記念塔)

(藤白神社 ご神木の大楠。南方熊楠の名はこの大楠にちなんで名付けられた)

(高野山奥の院)

(高野山壇上伽藍)

(大国主の幸魂・奇魂を祀る大神神社)

(春日大社では本年11月6日に本殿遷座祭が催行され二十年に一度の式年造替が無事完了した。遷座を記念して春日大社では御本殿の特別拝観が行われている)

(国宝、金峯山寺蔵王堂)
蔵王権現とは、役小角が祈り出したとされる、右手と右足を宙に掲げる独特のポーズで知られる、日本にしか存在しない仏像・神像ですが、金峯山寺の三体の巨大な青黒の蔵王権現像は、中尊が釈迦如来、右尊が千手観音、左尊が弥勒菩薩を本地仏にもつとされ、それぞれ過去、現在、未来、三世にわたる衆生の救済を誓願して出現されたとされています。

(画像出典: 金峯山寺ホームページ)
蝋燭の光だけで照らされた蔵王堂のほの暗い堂内に、金峯山寺のほぼ全ての僧侶と約百名の参拝者が参集し、声明と法螺貝や太鼓や鐃や鏧の音が厳かに響きわたる中、光に照らし出された三体の蔵王権現の圧倒する姿が浮かび上がります。
蔵王権現の憤怒のお姿とは対照的に、僧侶の方々の、穏やかでやさしい物腰や言葉使いがとても印象的でした。
法要の後にいただいた法話が、とても心を打つお話であり、過去、現在、未来の「つながり」、神と仏の「つながり」、あらゆるものごとを結ぶ「つながり」について印象深いお話をされていました。
往路や帰路の途中、伊勢神宮、熊野三山、高野山、大和朝廷が伊勢神宮に先立って祭祀を確立させた大神神社、ご本殿の造替と遷座が最近完了したばかりの春日大社にも立ち寄り、これまで探索する機会のなかった熊野古道紀伊路にある切目王子や藤白王子などの王子社や、熊野市の山間にある大馬神社にも勉強と調査のために足を伸ばしました。
伊勢神宮では、国賊安倍晋三があくまでも推し進めようとするTPPの目論見が、アメリカの離脱によって辛くも阻止されつつあることについて、心からの感謝を申し上げたことは言うまでもありません。

(伊勢神宮内宮風日祈宮橋)

(那智の滝)

(那智山青岸渡寺の三重塔)

(熊野本宮大社大斎原)

(神倉神社と、神武天皇が登った天磐盾に比定されるごとびき岩)

(神倉神社と神倉山から見下ろす新宮市街)

(平安時代に書かれた「熊野権現御垂迹縁起」によれば、神倉山は熊野の神々が最初に降り立った地であるとされる。御燈祭では、この切り立った鎌倉積の石段を松明を掲げた男たちが一斉に駆け下りる)

(熊野地方には、奈良県石上神宮の国宝摂社出雲建雄神社拝殿や大阪府堺市の国宝桜井神社拝殿のように、「馬道」という通路を中央にもつ「割拝殿」という独特の形状をした拝殿がある神社が多い)

(和歌山県海南市にある藤白神社は、平安時代後期から鎌倉時代にかけて上皇たちが用いた熊野参詣の公式ルート上に置かれた五体王子の一つである。写真は宇多・花山・白河上皇の熊野参詣を記念して平安時代に建てられた記念塔)

(藤白神社 ご神木の大楠。南方熊楠の名はこの大楠にちなんで名付けられた)

(高野山奥の院)

(高野山壇上伽藍)

(大国主の幸魂・奇魂を祀る大神神社)

(春日大社では本年11月6日に本殿遷座祭が催行され二十年に一度の式年造替が無事完了した。遷座を記念して春日大社では御本殿の特別拝観が行われている)
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