若冲の『動植綵絵』を鑑賞しよう(5)
身心脱落・脱落身心。

2-9 動植綵絵 老松鸚鵡図

2-10 動植綵絵 棕櫚雄鶏図
うを水をゆくに、ゆけども水のきはなく、鳥そらをとぶに、とぶといへどもそらのきはなし。しかあれども、うをとり、いまだむかしよりみづそらをはなれず。(中略)しかあるを、水をきはめ、そらをきはめてのち、水そらをゆかんと擬する鳥魚あらんは、水にもそらにもみちをうべからず、ところをうべからず。このところをうれば、この行李したがひて現成公案す。このみちをうれば、この行李したがひて現成公案なり。このみち、このところ、大にあらず小にあらず、自にあらず他にあらず、さきよりあるにあらず、いま現ずるにあらざるがゆゑにかくのごとくあるなり。
(出典: 道元『正法眼蔵』現成公案)
暗い水の流れに打たれながら魚たちのぼっていく
光っているのは傷ついて剥がれかけた鱗がゆれるから
いっそ水の流れに身を任せ流れ落ちてしまえば楽なのにね
やせこけてそんなにやせこけて魚たちのぼっていく
(出典: 中島みゆき『ファイト』)
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