A級戦犯としてのフランクリン・ルーズベルト

偽りの上に築かれた世界の戦後体制。
1941年12月8日、日本軍によるハワイ真珠湾への「奇襲」攻撃を受けて、フランクリン・ルーズベルト大統領は、アメリカ合衆国議会合同会議(2015年4月29日に安倍晋三が日本人として初めて演説することを許された場所)において、20世紀で最も著名な政治演説の一つとなった「汚名演説 (Infamy Speech)」を行い、アメリカ建国以来の伝統であった中立主義を捨て、戦争に消極的だったアメリカ国民の態度を反転させ、日本・ドイツ・イタリアに対して宣戦布告を行うための議会の承認を取り付けることに成功しました。

副大統領、下院議長、上院議員及び下院議員諸君。

昨日、1941年12月7日――この日は汚名と共に記憶されることであろうが――、アメリカ合衆国は、大日本帝国の海軍及び空軍による意図的な奇襲攻撃を受けた。

合衆国は、同国との間に平和的関係を維持しており、日本の要請により、太平洋の平和維持に向け、同国の政府及び天皇との対話を続けてきた。実際、日本の航空隊が米国のオアフ島に対する爆撃を開始した1時間後に、駐米日本大使とその同僚は、最近米国が送った書簡に対する公式回答を我が国の国務長官に提出した。この回答には、これ以上外交交渉を続けても無駄と思わせる記述こそあったものの、戦争や武力攻撃の警告や暗示は全くなかった。

次のことは記録されるべきであろう。ハワイから日本までの距離を鑑みれば、昨日の攻撃が数日前、あるいは事によると数週間前から、周到に計画されていたことは明らかである。この間、日本政府は、持続的平和を希望するとの偽りの声明と表現で、合衆国を故意に欺こうとしてきた。

ハワイ諸島に対する昨日の攻撃は、米国の海軍力と軍事力に深刻な被害をもたらした。残念ながら、極めて多くの国民の命が失われたことをお伝えせねばならない。さらに、サンフランシスコとホノルルの間の公海上で、米国艦隊が魚雷攻撃を受けたとの報告も受けた。

昨日、日本政府はマラヤへの攻撃をも開始した。

昨夜、日本軍は香港を攻撃した。

昨夜、日本軍はグァムを攻撃した。

昨夜、日本軍はフィリピン諸島を攻撃した。

昨夜、日本軍はウェイク島を攻撃した。

そして今朝、日本軍はミッドウェイ島を攻撃した。

つまり、日本は太平洋全域にわたる奇襲攻撃を敢行したのである。昨日と今日の事件が全てを物語っている。米国民は既に見解を固めており、この事件が自国のまさに存続と安全とを脅かすという事実を充分理解している。

陸軍及び海軍の最高指揮官として、私は自国の防衛のため、あらゆる措置を講ずるよう指示した。

だが我々全国民は、自国に対するこの猛攻撃が如何なる性格のものであったかを、決して忘れない。

この計画的侵略を打倒するのにどれほど時間が掛かろうとも、米国民は正義の力をもって必ずや完全勝利を達成する。

全力で自国を防衛するだけでなく、このような形の背信行為が今後2度と我々を脅かさないようにせねばならない。私のこの主張は、議会と国民の意志を反映していると信じる。

戦闘行為は存在する。もはや、国民や国土や国益が重大な危機にあるという事実を無視することはできない。

軍への信頼と我々国民の限りない決意をもって、我々は必ずや勝利を収めてみせる。神のご加護を祈る。

議会に対しては、以下のとおり宣言するよう要請する。1941年12月7日の日曜日に日本の一方的かつ卑劣な攻撃が開始されたため、アメリカ合衆国と大日本帝国の間に戦争状態が開始したと。

(出典: フランクリン・ルーズベルト「汚名演説」1941年12月8日)


しかし、真珠湾攻撃にさかのぼる五ヶ月前、アメリカ人傭兵パイロットが操縦する中国軍機を装った米軍機で、日本本土の主要都市に奇襲爆撃を仕掛ける計画にフランクリン・ルーズベルトが署名していた事実が、1970年に機密解除されたアメリカ政府の極秘文書によって明らかになりました。

参考記事:
Roosevelt's Secret Pre-War Plan to Bomb Japan (By Mark Weber)

下の動画は、真珠湾攻撃50周年の1991年当時に、ルーズベルトの秘密計画の存在を報じた、アメリカのテレビ局ABCによって制作された報道番組の映像です。
「A級戦犯」とは、1945年8月8日にイギリス、フランス、アメリカ、ソ連の四ヵ国がロンドンで調印した国際軍事裁判所憲章(ロンドン憲章・ニュルンベルグ憲章)や、1946年1月19日に発効した極東国際軍事裁判所条例が定めた三つの戦争犯罪の類型のうち、a項(イ項)「平和に対する罪」に該当する「戦争犯罪者」のことをいいます。

国際軍事裁判所憲章

第六条 (前略)次に掲げる各行為またはそのいずれかは、本裁判所の管轄に属する犯罪とし、これについては個人的責任が成立する。

(a) 平和に対する罪:
すなわち、侵略戦争もしくは国際条約、協定もしくは誓約に違反する戦争の計画、準備、開始もしくは遂行、もしくは上記諸行為のいずれかの達成するための共通の計画または共同謀議への参加。

(b) 戦争犯罪:
すなわち、戦争の法規または慣例の違反。この違反は以下のものを含むが、これに限定されるものではない。占領地所属ないし占領地内の一般人民の殺害、虐待、または奴隷労働その他の目的をもってする強制移送、捕虜ないし海上にある者の殺害、虐待、または人質の殺害、公私の財産の略奪、都市町村の恣意的な破壊または軍事的必要によって正当化されない破壊。

(c) 人道に対する罪:
すなわち、戦前または戦時中にすべての一般住民に対して行われた殺人、殲滅、奴隷化、強制移送、およびその他の非人道的行為、もしくは犯行地の国内法違反であると否とにかかわらず、本裁判所の管轄に属する犯罪の遂行として、または、これに関連して行われた政治的、人種的、宗教的理由に基づく迫害行為。

上記犯罪のいずれかを犯そうとする共通の計画又は共同謀議の立案または実行に参加した指導者、組織者、教唆者、共犯者は、何人によって行なわれたかを問わず、その計画の遂行上行なわれたすべての行為につき責任を有する。

(出典: 日暮吉延『東京裁判』)


極東国際軍事裁判所条例

第五条 人並ニ犯罪ニ関スル管轄

本裁判所ハ、平和ニ対スル罪ヲ包含セル犯罪ニ付個人トシテ又ハ団体員トシテ訴追セラレタル極東戦争犯罪人ヲ審理シ処罰スルノ権限ヲ有ス。

左ニ掲グル一又ハ数個ノ行為ハ個人責任アルモノトシ本裁判所ノ管轄ニ属スル犯罪トス。

(イ)平和ニ対スル罪 即チ、宣戦ヲ布告セル又ハ布告セザル侵略戦争、若ハ国際法、条約、協定又ハ誓約ニ違反セル戦争ノ計画、準備、開始、又ハ遂行、若ハ右諸行為ノ何レカヲ達成スル為メノ共通ノ計画又ハ共同謀議ヘノ参加。

(ロ)通例ノ戦争犯罪 即チ、戦争ノ法規又ハ慣例ノ違反。

(ハ)人道ニ対スル罪 即チ、戦前又ハ戦時中為サレタル殺人、殲滅、奴隷的虐使、追放、其ノ他ノ非人道的行為、若ハ犯行地ノ国内法違反タルト否トヲ問ハズ、本裁判所ノ管轄ニ属スル犯罪ノ遂行トシテ又ハ之ニ関連シテ為サレタル政治的又ハ人種的理由ニ基ク迫害行為。

上記犯罪ノ何レカヲ犯サントスル共通ノ計画又ハ共同謀議ノ立案又ハ実行ニ参加セル指導者、組織者、教唆者及ビ共犯者ハ、斯カル計画ノ遂行上為サレタル一切ノ行為ニ付、其ノ何人ニ依リテ為サレタルトヲ問ハズ、責任ヲ有ス。

(出典: 東京大学東洋文化研究所)


「平和に対する罪」(「A級戦犯」)の創設には、アメリカ合衆国最高裁判所判事の一人であったウィリアム・ダグラスのような人物ですら、下のように批判しました。

"The Allies were guilty of substituting power for principle at Nuremberg. I thought at the time and still think that the Nuremberg trials were unprincipled. Law was created ex post facto to suit the passion and clamor of the time."

「連合国は、ニュルンベルグにおいて原則と権力をすり替えてしまった点で有罪であった。当時も現在も、私は、ニュルンベルグ裁判は原則に則っていないと考える。法律は、時代の激情や喧噪に合わせて事後的に(ex post facto)作られたものだ」

(出典: 'Dönitz at Nuremberg: A Reappraisal', H. K. Thompson, Jr. and Henry Strutz, 1983)


「平和に対する罪」(「A級戦犯」)の創設には、フランクリン・ルーズベルトの意向が強く反映されていたそうですが、戦争に反対していたアメリカ国民の意思に逆らって、日本やドイツとの戦争を強く望み、実際に対日戦争を計画していたルーズベルト本人が、「共同謀議の立案または実行に参加した指導者」に該当しています。

国を問わず、時代を問わず、権力者は、大衆を欺き、扇動する術に長けています。連合国(The United Nations=国際連合=「文明」)が主導した世界の戦後体制が、大きな嘘の上に築かれてきたことは明らかです。

さりとて、大日本帝国という名の、日本人自身の「自然」に基づく従前の生活を犠牲にしながら築かれたもう一つの「文明」が戦争に勝利し、世界で支配的な力をもつことに成功していれば、日本にとっても世界にとっても幸福なことであっただろう、とも私は思いません。

連合国による「文明」に、大日本帝国の「文明」を対置させて、どちらが善か悪かを論じても、歴史問題のこじれは解けません。

この議論の中に「自然」という媒介項を導入することが、どうしても不可欠です。

だからこそ、松井石根陸軍大将の「自他平等」「怨親平等」という仏教思想(=「自然」)に基づく言葉に着目することは、歴史問題の議論において、深い本質的な意味を帯びてくるのです。

「世の人にのこさばやと思ふ言の葉は自他平等に誠の心」

(松井石根陸軍大将による辞世の句)


日本の本質を表し、日本の歴史展開において最重要の項であるにも関わらず、「自然」という第三の項を無視したまま議論を行うところに、従来の右派の人々による歴史問題の抗弁の致命的な欠陥が存在しています。

その結果、彼らは、大日本帝国という一「文明」を善なるものとして理想化し、他国の文明を「悪」と断じる、安易な善悪二元論に簡単に傾斜していってしまいます。

左派の人々も同じ問題を抱えており、「自然」という第三の項を見失い、「文明」の枠内の比較や是非論に留まるがゆえに、大日本帝国を「悪」として批判するあまり、神社に代表されるような日本の過去の伝統を全否定し、連合国という他の「文明」が作り出した歴史観を無批判に「善」なるものとして信じ込む過ちを犯しています。

必要なことは、植物が地中に根を伸ばすように、長い時間をかけて「文明」と「自然」が、世界の各所において一つに浸透しあっていくことであり、そのようなプロセスは、世界の権力者たちの意図と無関係に、現在も静かに進行しています。

そのような「自然」が「文明」に対して仕掛ける柔らかなレジスタンスにおいて、日本は確実に勝利をおさめつつあります。

「文明」に対する「文明」による戦いに日本は敗れましたが、「文明」に対する「自然」による戦いに、「自然国家」たる日本が負れることはありません。

英霊たちの死は、決して無駄になってはいないのです。
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