南京問題と役小角とWJFプロジェクトのこれから
混迷の中で。
今年の3月で活動を停止するとお話ししていたWJFプロジェクトですが、ごらんのように、現在もブログの更新を続けています。
・今年の参院選までは見守りたい
・続けてほしいという希望を少なからぬ方たちからいただいた
・動画が完成しない
・新しい活動形態が見えない
・一人でも応援してくださる方がいる
などの理由があげられますが、日本が本当に大変な局面を迎える中、「WJFプロジェクトは、『すばらしい日本』を守るために、大きな貢献をなし、必ず実績をあげます」と、皆さんに向かって胸を張ってはお話することのできない重苦しい心境のうちにおかれています。
ただ、作るとお約束したものは、その課題に難しさに呻吟する日々ではありますが、時間はかかっても、必ず、制作者として自分の良心に恥じることのないもの、自分の心を偽ることのないものにまで完成させます。
生活のための仕事や、その他の課題も抱え、WJFプロジェクトに割ける時間も以前ほどは多くはなく、長くお待たせしておりますが、どうか気長にお待ちいただければと思います。
南京事件の問題を考察しながら、「役小角」について論じ始めたのは決して話の脱線ではなく、「日本軍が30万人の市民を虐殺した」という、中国国民党や中国共産党が近代国家を建設するうえで必要とした「神話」を相対化しようとする試みは、ブーメランのように、同じように皇国史観という「神話」をもって近代国家を成立させようとした明治体制の日本にはねかえってくるものだからです。

「国家」が必要とする「神話」を相対化させようと「事実」を掘り下げていく営みは、新しく立ち上がろうとしていた律令「国家」に背を向けて、国家成立以前の源流に立ち返ろうと、山にこもり修行に励んだ役小角の営みにとてもよく似ています。
この「根源への遡行」の営みは、水底へと潜水し、そこから水面を見上げることにたとえることもできます。
水底とは、歴史の最深部のことであり、水面とは、歴史が展開する最先端、すなわち現代を表す比喩です。
水底から、その上に積み重なる水の層を透過して水面を見上げることは、WJFプロジェクトがかねがね申し上げている「縄文から現代に至る日本人の歴史的歩みの全体」を通して、戦争の歴史や、現代を見つめることと、同じ意味を表します。
この「根源への遡行」の作業は、「自他平等」に、日本側の「神話」も、中国側の「神話」も、共にひとしく相対化せざるをえません。
皇国史観という日本側の「神話」だけを是とし、明治体制を理想化し、これにしがみつきながら、中国側の「神話」だけを批判するという姿勢はとれないのです。
ただ、私たちは、源流にさかのぼることによって、「神話」や「国家」を相対化するだけに終わってはなりません。
潜水し水底に達したら、力強く水底を蹴り、再び勢いよく水面に浮上しなくてはなりません。
高村光太郎の言葉を借りるならば、
のです。
国家が生まれる以前の「根底」に達したら、そこからもう一度、私たちがその中に産み落とされた「国家」とは何なのか。
私たちが守るべき「国家」とは何なのかという問いに、古くて新しい答えを与えなくてはなりません。
そのことを通して、今後ますます苛烈さを極めていくグローバル化の時代に、いかにして「保守」や「愛国」は可能なのか。
その答えも自ずから明らかにされていくことと思います。
・今年の参院選までは見守りたい
・続けてほしいという希望を少なからぬ方たちからいただいた
・動画が完成しない
・新しい活動形態が見えない
・一人でも応援してくださる方がいる
などの理由があげられますが、日本が本当に大変な局面を迎える中、「WJFプロジェクトは、『すばらしい日本』を守るために、大きな貢献をなし、必ず実績をあげます」と、皆さんに向かって胸を張ってはお話することのできない重苦しい心境のうちにおかれています。
ただ、作るとお約束したものは、その課題に難しさに呻吟する日々ではありますが、時間はかかっても、必ず、制作者として自分の良心に恥じることのないもの、自分の心を偽ることのないものにまで完成させます。
生活のための仕事や、その他の課題も抱え、WJFプロジェクトに割ける時間も以前ほどは多くはなく、長くお待たせしておりますが、どうか気長にお待ちいただければと思います。
南京事件の問題を考察しながら、「役小角」について論じ始めたのは決して話の脱線ではなく、「日本軍が30万人の市民を虐殺した」という、中国国民党や中国共産党が近代国家を建設するうえで必要とした「神話」を相対化しようとする試みは、ブーメランのように、同じように皇国史観という「神話」をもって近代国家を成立させようとした明治体制の日本にはねかえってくるものだからです。

「国家」が必要とする「神話」を相対化させようと「事実」を掘り下げていく営みは、新しく立ち上がろうとしていた律令「国家」に背を向けて、国家成立以前の源流に立ち返ろうと、山にこもり修行に励んだ役小角の営みにとてもよく似ています。
この「根源への遡行」の営みは、水底へと潜水し、そこから水面を見上げることにたとえることもできます。
水底とは、歴史の最深部のことであり、水面とは、歴史が展開する最先端、すなわち現代を表す比喩です。
水底から、その上に積み重なる水の層を透過して水面を見上げることは、WJFプロジェクトがかねがね申し上げている「縄文から現代に至る日本人の歴史的歩みの全体」を通して、戦争の歴史や、現代を見つめることと、同じ意味を表します。
この「根源への遡行」の作業は、「自他平等」に、日本側の「神話」も、中国側の「神話」も、共にひとしく相対化せざるをえません。
皇国史観という日本側の「神話」だけを是とし、明治体制を理想化し、これにしがみつきながら、中国側の「神話」だけを批判するという姿勢はとれないのです。
ただ、私たちは、源流にさかのぼることによって、「神話」や「国家」を相対化するだけに終わってはなりません。
潜水し水底に達したら、力強く水底を蹴り、再び勢いよく水面に浮上しなくてはなりません。
高村光太郎の言葉を借りるならば、
今こそ 古しへにかへり源にさかのぼり
一瀉千里の奔流となり得る日がきた
のです。
国家が生まれる以前の「根底」に達したら、そこからもう一度、私たちがその中に産み落とされた「国家」とは何なのか。
私たちが守るべき「国家」とは何なのかという問いに、古くて新しい答えを与えなくてはなりません。
そのことを通して、今後ますます苛烈さを極めていくグローバル化の時代に、いかにして「保守」や「愛国」は可能なのか。
その答えも自ずから明らかにされていくことと思います。
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