歴史を形作る目に見えない力について(9)

役小角、その野生のレジスタンス(1)
役小角(伝634年-伝701年) は、平安時代初期の797年に完成した六国史の第二部、『続日本紀』を皮切りに、現代に至るまで、様々な歴史書、説話文学、宗教書、創作文学、マンガやゲームの中で取り上げられてきました。

平安時代: 続日本紀、日本霊異記、本朝神仙伝、今昔物語、三宝絵詞、扶桑略記、水鏡、大峰縁起

鎌倉時代: 源平盛衰記、古今著聞集、私聚百因縁集、沙石集、元亭釈書

室町時代: 三国伝記、修験修要秘訣集、役行者俵末秘蔵記、役君形生記、役行者講私記、役行者本記

江戸時代: 扶桑隠逸伝、修験心鑑鈔、役行者本記、役君顛末秘蔵記、役君形生記、役公徴業録、役行者大峰桜、南総里見八犬伝

大正時代: 役の行者(坪内逍遥の戯曲)

戦後: 新八犬伝(1973年、NHK総合テレビの人形劇) 、真幻魔大戦(1979年、平井和正による小説)、宇宙皇子(1984年、藤川桂介による小説) 、総門谷(1985年、高橋克彦による小説) 、役小角仙道剣(2003年、黒岩重吾による小説) 、鬼神童子ZENKI(1992年、原作:谷菊秀/作画:黒岩よしひろによる漫画)、 アカイイト(2004年、サクセスによるゲーム)

この中でもとりわけ重要視されるのは、最初期の二つの文献であり、一つは、役小角に関する最も古い記述を含む、六国史の一つ『続日本紀』であり、もう一つは、役小角に関する二番目に古い記述を含む、9世紀前半に薬師寺の僧、景戒によって書かれた日本最古の説話集『日本霊異記』です。

この最初期の二つの文献は、役小角を、すでに超自然的な法力を操る神話的な人物として描いているのですが、この二つの文献を注意深く分析することによって、私たちは、「国家」に関する、ある深い洞察を与えられます。

いかにして、役小角が開祖とされる修験道、そして、修験道が発端を開いたとされる神仏習合が、律令制が瓦解し、中世日本の武家政権が樹立されていく上で、目に見えない隠れた動因として働くことになったのか、私たちは、ある明快な理解を与えられるのです。

そのことを、これから具体的に示していきたいと思います。
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