ホラッチョ三橋
本日も平常運転。
TPPで日本が亡びると訴えながら、「TPPを推進している自民党」に支持を煽ることで知られる三橋先生は、本日も平常運転で、そのお役目に励んでおられます。
今日も、元気いっぱい、読者が自民党を支持するように囲い込み、自民党以外の政党に投票させないための、「デマ」(事実と異なる情報)を垂れ流しています。
三橋先生が流す「デマ」は、きちんとソースを調べれば、誰でも簡単に嘘だと見破れるものばかりです。
今日の三橋先生が、どんな嘘を述べているか、さっそく、見てみましょう。
さて、三橋先生は、「情報という商品」を扱うプロの言論人として、上の文章の中で、事実を語っているでしょうか。
まず三橋氏の上の文章を、「言明A」「言明B」「言明C」の三つに分割して、それぞれの真偽を検証してみたいと思います。
九州電力が下のような地図を公表しています。

(出典: 九州電力管内連係制約マップ)
上の地図が示す通り、「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線は一本しかない」という三橋氏の指摘は正しいものです。
50万Vの送電線が、阿蘇山の周囲を一周していればいいのですが、宮崎・大分間が接続されておらず、しかも、熊本周辺で地震が頻発する中、南九州への電力供給は確かに脆弱性を抱えていると言えます。
しかし、「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線」が切断され、さらに川内原発が停止していた場合、鹿児島や宮崎は、電気の供給を失って大停電に陥るのでしょうか。

(出典: 日本の電力地図)

(出典: 日本の電力地図)
鹿児島には、川内原発(定格出力178万kw)の近くに、川内発電所(定格出力100万kw)という火力発電所があります。
また、宮崎には、小丸川発電所(最大出力120万kw)という揚水発電所があります。
このように、鹿児島や宮崎には、川内原発以外にも出力の大きな発電所があるため、「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線」が切断されても、ただちに大停電に陥る可能性は低いと思われますが、三橋氏は、「大停電になる可能性が出てくる」という言葉を使われているので、その可能性がゼロではない以上、この「言明A」を完全に虚偽であると断定することはできません。
しかし、次の指摘はどうでしょうか。
「川内原発」の近くに「川内(火力)発電所」があると、上で述べましたが、より正確に述べれば、この二つの発電所は川を挟んで隣接しています。

川内原発の隣に「火力発電所」が存在し、南九州にめぐらされた22万V送電線に送電しつづける限り、川内原発の停止中に、万一「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線」が切断されても、川内原発の冷却系が直ちに「非常用電源に頼らざるを得ない」という事態に陥るとは考えられません。
なぜか、三橋氏は、川内原発の隣に「火力発電所」が存在するという重要な事実について全く言及せず、そのようなものは存在しないかのようにふるまい、彼が日頃批判する、「報道しない自由」を行使するマスコミと同じ行動を取っています。
なおかつ、ここでは「可能性」というあいまいな表現を用いることもせず、「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線」の切断が、排他的に「非常用電源に頼らざるを得ない」事態に直結すると断定し、他の可能性を排除しています。
三橋氏の、上の「言明B」は明らかな虚偽であり、「デマ」(事実と異なる情報)であると判断することができます。
当然、それに続く下の「言明C」も虚偽であり、火力発電所が隣接している以上、川内原発を停止したからといって、「非常用電源で冷却するリスクを冒す」ことにはつながりません。
「言明A」では慎重に「可能性の言及」にとどめて広く読者の納得を取り付け、「言明B」では「可能性の排除」(断定)へと転じて、偏った推論へと読者の思考を囲い込む。ねずみ取りのように、入り口を広く設けて、その先を狭く細めていく。さらに、「言明C」では、自分が作ったお話にわざわざ驚き呆れてみせ、感情的に畳みかける。
詐欺師が好んで用いる、非常に狡猾な話の展開方法ですが、「情報という商品を扱う」プロの言論人として、これは致命的です。
このように、三橋氏の語る「デマ」は、各自がソースを調べさえすれば、簡単に嘘だと見破れるものばかりなのですが、自分でソースを確認せず、「テレビに出ているから」「有名だから」「たくさん本を出しているから」「ブログの読者が多いから」「いい人そうだから」といった理由で鵜呑みにしてしまう人たちが、その虚偽や扇動に絡め取られてしまいます。
三橋氏は、「川内原発を停止したら、かえってリスクを冒すことになる」という虚偽を語った上で、
1. 川内原発の停止を求める野党
2. TPPを推進する自民党
を比較し、川内原発の停止を求める野党を、自分の作り話によって「ダメ」だと貶めた上で、TPPを推進する自民党の方がましであるかのように述べています。
先日、ラジオ番組で、三橋氏は、下のように語っていました。
その舌の根も乾かぬうちに、もう元の木阿弥です。
さて、地震学者が、熊本地震のような大規模な直下型地震、活断層型地震の周辺への飛び火の可能性を指摘する中、
1. 川内原発を止めること
2. TPPに参加すること
みなさんは、この二つの「政策」を比較したとき、日本にとって、どちらが「まし」で、どちらが「まとも」だと思いますか?
1. 川内原発停止を求める野党
2. TPP参加を推進する自民党
どちらが「まし」であり、「まとも」なのでしょうか。
三橋先生の言うとおり、泥の中をかき分けるように自民党を支持し、「自民党の国会議員を動かし」ていれば、TPPという日本の最終局面を回避することができると思いますか?
その答えは、この三年間をふりかえれば、三橋先生ご自身だって、本当は、よくよくご存じのハズなのですが。
参考記事:
WJFプロジェクト「三橋貴明による嘘のカタログ」(2014年9月1日 )
WJFプロジェクト「三橋貴明はなぜ歓喜の涙を流したのか」(2014年6月16日)
WJFプロジェクト「本物を見抜く目: 三橋貴明、また嘘をつく」(2014年2月8日)
今日も、元気いっぱい、読者が自民党を支持するように囲い込み、自民党以外の政党に投票させないための、「デマ」(事実と異なる情報)を垂れ流しています。
三橋先生が流す「デマ」は、きちんとソースを調べれば、誰でも簡単に嘘だと見破れるものばかりです。
今日の三橋先生が、どんな嘘を述べているか、さっそく、見てみましょう。
東日本大震災や九州地震のような「非常事態」が発生すると、人間の本性が見えてきます。信じがたいことに、マスコミやネットでは鹿児島の川内原発を停止しろ、といった意味不明な言説を発信している連中がいます。
九州電力において、中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線は一本しかありません。中九州の送電線網は、今回の地震で被害を受け、いつ、どこが送電不可になるか分かりません。この状況で川内原発を停止すれば、鹿児島県や宮崎県がブラックアウト(大停電)になる可能性が出てきます。
しかも、川内原発を停めると、使用済み核燃料の冷却等に外部電源が必要になってしまいます。中九州からの送電線が地震で使用不可になると、非常用電源に頼らざるを得ません。はっきり書きますが、余計に危険です。別に、地震の直撃を受けたわけでも何でもないにも関わらず、非常用電源で冷却するリスクを冒すのですか? 意味が分かりません。
(出典: 三橋貴明ブログ「繋がる、一つに、日本国」2016年4月19日)
さて、三橋先生は、「情報という商品」を扱うプロの言論人として、上の文章の中で、事実を語っているでしょうか。
まず三橋氏の上の文章を、「言明A」「言明B」「言明C」の三つに分割して、それぞれの真偽を検証してみたいと思います。
言明A「九州電力において、中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線は一本しかありません。中九州の送電線網は、今回の地震で被害を受け、いつ、どこが送電不可になるか分かりません。この状況で川内原発を停止すれば、鹿児島県や宮崎県がブラックアウト(大停電)になる可能性が出てきます。」
九州電力が下のような地図を公表しています。

(出典: 九州電力管内連係制約マップ)
上の地図が示す通り、「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線は一本しかない」という三橋氏の指摘は正しいものです。
50万Vの送電線が、阿蘇山の周囲を一周していればいいのですが、宮崎・大分間が接続されておらず、しかも、熊本周辺で地震が頻発する中、南九州への電力供給は確かに脆弱性を抱えていると言えます。
しかし、「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線」が切断され、さらに川内原発が停止していた場合、鹿児島や宮崎は、電気の供給を失って大停電に陥るのでしょうか。

(出典: 日本の電力地図)

(出典: 日本の電力地図)
鹿児島には、川内原発(定格出力178万kw)の近くに、川内発電所(定格出力100万kw)という火力発電所があります。
また、宮崎には、小丸川発電所(最大出力120万kw)という揚水発電所があります。
このように、鹿児島や宮崎には、川内原発以外にも出力の大きな発電所があるため、「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線」が切断されても、ただちに大停電に陥る可能性は低いと思われますが、三橋氏は、「大停電になる可能性が出てくる」という言葉を使われているので、その可能性がゼロではない以上、この「言明A」を完全に虚偽であると断定することはできません。
しかし、次の指摘はどうでしょうか。
言明B「しかも、川内原発を停めると、使用済み核燃料の冷却等に外部電源が必要になってしまいます。中九州からの送電線が地震で使用不可になると、非常用電源に頼らざるを得ません。」
「川内原発」の近くに「川内(火力)発電所」があると、上で述べましたが、より正確に述べれば、この二つの発電所は川を挟んで隣接しています。

川内原発の隣に「火力発電所」が存在し、南九州にめぐらされた22万V送電線に送電しつづける限り、川内原発の停止中に、万一「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線」が切断されても、川内原発の冷却系が直ちに「非常用電源に頼らざるを得ない」という事態に陥るとは考えられません。
なぜか、三橋氏は、川内原発の隣に「火力発電所」が存在するという重要な事実について全く言及せず、そのようなものは存在しないかのようにふるまい、彼が日頃批判する、「報道しない自由」を行使するマスコミと同じ行動を取っています。
なおかつ、ここでは「可能性」というあいまいな表現を用いることもせず、「中九州と南九州を結ぶ50万Vの送電線」の切断が、排他的に「非常用電源に頼らざるを得ない」事態に直結すると断定し、他の可能性を排除しています。
言明B「しかも、川内原発を停めると、使用済み核燃料の冷却等に外部電源が必要になってしまいます。中九州からの送電線が地震で使用不可になると、非常用電源に頼らざるを得ません。」
三橋氏の、上の「言明B」は明らかな虚偽であり、「デマ」(事実と異なる情報)であると判断することができます。
当然、それに続く下の「言明C」も虚偽であり、火力発電所が隣接している以上、川内原発を停止したからといって、「非常用電源で冷却するリスクを冒す」ことにはつながりません。
言明C「はっきり書きますが、余計に危険です。別に、地震の直撃を受けたわけでも何でもないにも関わらず、非常用電源で冷却するリスクを冒すのですか? 意味が分かりません。」
「言明A」では慎重に「可能性の言及」にとどめて広く読者の納得を取り付け、「言明B」では「可能性の排除」(断定)へと転じて、偏った推論へと読者の思考を囲い込む。ねずみ取りのように、入り口を広く設けて、その先を狭く細めていく。さらに、「言明C」では、自分が作ったお話にわざわざ驚き呆れてみせ、感情的に畳みかける。
詐欺師が好んで用いる、非常に狡猾な話の展開方法ですが、「情報という商品を扱う」プロの言論人として、これは致命的です。
このように、三橋氏の語る「デマ」は、各自がソースを調べさえすれば、簡単に嘘だと見破れるものばかりなのですが、自分でソースを確認せず、「テレビに出ているから」「有名だから」「たくさん本を出しているから」「ブログの読者が多いから」「いい人そうだから」といった理由で鵜呑みにしてしまう人たちが、その虚偽や扇動に絡め取られてしまいます。
三橋氏は、「川内原発を停止したら、かえってリスクを冒すことになる」という虚偽を語った上で、
1. 川内原発の停止を求める野党
2. TPPを推進する自民党
を比較し、川内原発の停止を求める野党を、自分の作り話によって「ダメ」だと貶めた上で、TPPを推進する自民党の方がましであるかのように述べています。
わたくしが未だに自民党員であることを批判する人たちが少なくないですが、野党がこんな「ダメ」の状況で、一体、わたくしにどうしろというのですか。まだしも、自民党の国会議員を動かし、まともな政策を実現する方が「早道」だと思いませんか。
現実の日本の政治は、もはや経世済民や安全保障など完全に置き去りにされている有様なのです。熊本地震が発生してすら、野党が「自党」のために政局的な動きを見せるのが、日本の政治です。
もっとも、自民党(というか安倍政権)にしても、相当に「ダメ」でございます。
(出典: 三橋貴明ブログ「繋がる、一つに、日本国」2016年4月19日)
先日、ラジオ番組で、三橋氏は、下のように語っていました。
全国講演回っている時に、結構JA関係さんから講演の依頼を頂くんだけど、毎回、「自民党には投票しないでください」と言って回ってますもん。めちゃウケますね。(自民党に投票を)しちゃいけませんよ。だって明らかに公約違反して、かつ日本の国の形を変えるようなTPPを短期で無理矢理批准しようとしているような政権では、私はこれは民主主義に反していると思う。
(出典: 文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」2016年4月13日)
その舌の根も乾かぬうちに、もう元の木阿弥です。
さて、地震学者が、熊本地震のような大規模な直下型地震、活断層型地震の周辺への飛び火の可能性を指摘する中、
1. 川内原発を止めること
2. TPPに参加すること
みなさんは、この二つの「政策」を比較したとき、日本にとって、どちらが「まし」で、どちらが「まとも」だと思いますか?
1. 川内原発停止を求める野党
2. TPP参加を推進する自民党
どちらが「まし」であり、「まとも」なのでしょうか。
三橋先生の言うとおり、泥の中をかき分けるように自民党を支持し、「自民党の国会議員を動かし」ていれば、TPPという日本の最終局面を回避することができると思いますか?
その答えは、この三年間をふりかえれば、三橋先生ご自身だって、本当は、よくよくご存じのハズなのですが。
参考記事:
WJFプロジェクト「三橋貴明による嘘のカタログ」(2014年9月1日 )
WJFプロジェクト「三橋貴明はなぜ歓喜の涙を流したのか」(2014年6月16日)
WJFプロジェクト「本物を見抜く目: 三橋貴明、また嘘をつく」(2014年2月8日)
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