「インチキな仕立て屋」たちの分水嶺
絵に描いたようなマッチポンプ。
倉山満が、9月21日、首相官邸前でチャンネル桜が主催したデモにおいて、消費税増税に反対する大変気迫のこもった演説を行いました。
倉山満自身が、まさに返り血を浴びるような、かなり踏み込んだ内容の鬼気迫る演説でしたが、安倍晋三は、9月21日が自身の誕生日のため、首相官邸にはおらず自宅でのんびりすごしていたようです。
倉山満自身が、まさに返り血を浴びるような、かなり踏み込んだ内容の鬼気迫る演説でしたが、安倍晋三は、9月21日が自身の誕生日のため、首相官邸にはおらず自宅でのんびりすごしていたようです。
首相動静―9月21日
【午前】東京・富ケ谷の自宅で過ごす。
【午後】6時32分、東京・京橋のフランス料理店「シェ・イノ」。母洋子さん、昭恵夫人、友人らと誕生会。9時53分、自宅。
【午前】東京・富ケ谷の自宅で過ごす。
【午後】6時32分、東京・京橋のフランス料理店「シェ・イノ」。母洋子さん、昭恵夫人、友人らと誕生会。9時53分、自宅。
倉山満は、主のいない首相官邸に向かってどなりつけていたことになります。
消費税増税に最後まで反対の声を必死であげる倉山満の姿は、すばらしいと思います。
しかし、彼の姿は、まるで受験直前になって慌てて勉強をはじめた受験生のように見えます。
こうなることは、参院選前から分かっていたことでした。
G20後の記者会見で、麻生財務大臣が、来年4月の予定通りの消費税率引き上げを国際公約として発表したのは、今年の4月20日のことです(出典)。
その後も麻生財務大臣は同じ趣旨の発言を繰り返していきます。
5月31日の記者会見では、麻生財務大臣は「今は延ばす感じない」と述べ、予定通り来年の4月に消費税増税が行われることを示唆しました。(出典)
8月12日に発表された4-6月期のGDPの速報値が年率2.6%であったのを受けて、8月21日に麻生財務大臣は、「考え直さなければならない情報はない」と述べました。(出典)
9月9日に発表されたGDPの第二次速報値(改定値)が年率3.8%大幅に上方修正されたことにより、名目経済成長率で3%を努力目標とする、消費税増税関連法案の「附則第18条」(景気条項)を満たすこととなり、消費税率引き上げはほぼ確定となりました。
にも関わらず、倉山満や、上念司や、三橋貴明というチャンネル桜一派は、消費税増税に関するニュースが報道されるたびに、「マスコミの偏向報道だ」「安倍さんがデフレ下で消費税増税を行うはずがない」と人々に楽観論を吹き込み続け、かつ、安倍政権への批判は「保守分断だ」「偽装転向コミンテルンだ」と決めつけることで、批判の口を封じ込んできました。
こうなることは、最初から分かっていたからこそ、私たちは7月の参院選は、安倍政権の暴走にブレーキをかけるために、衆参のねじれを維持すべきであると主張しました。
参院選は政権を決める選挙ではないので、自分がふだん支持していない政党であっても、TPPや構造改革に反対する立場の政党に投票してほしいと呼びかけました。
しかし、チャンネル桜一派は、消費税増税に関する人々の懸念を「マスコミの偏向報道」「附則第18条がある」「安倍さんを信じよう」「麻生さんを信じよう」と一蹴して、安倍政権への支持を煽り続け、彼らの望み通り、安倍自民党は参院選に圧勝し、衆参のねじれは解消されてしまいました。
その結果、安倍政権は、国民の信任を得たと理解し、消費税増税も含めて、彼らがかねてより掲げてきた、国民生活を蹂躙する様々な政策を実行に移し始めているのであり、今回の来年4月の消費税率引き上げの話もその端緒に過ぎません。
地獄の釜の蓋はわずかに開き始めたに過ぎないのであり、国民生活を保護してきた「規制」を打ち砕く、安倍ドリルの威力たるや、まだまだ、こんなことでは終わらないのです。
倉山満が、現在、必死に消費税増税を食い止めようとしている姿に共感を覚えないではないのですが、いまだに財務省の一役人や麻生太郎など、安倍周辺の人々をスケープゴートにして、安倍晋三一人を神格化し続ける姿にはあさましさを感じずにはいられません。
また、自分たちで安倍政権への批判を封じ、支持を煽り、参院選に安倍を勝たせておきながら、その結果にあわてふためいている姿は、自分で火をつけておきながら、自分でその火を消そうともがく、まさに「マッチポンプ」そのものです。
10月1日の安倍晋三による発表がどのようなものになるかわかりませんが、安倍政権にとっても、チャンネル桜一派にとっても大きな分水嶺となることは間違いなさそうです。
私は、旧ブログの日本の終わりの始まりという記事のコメント欄で以前、下のように書きました。
消費税増税に最後まで反対の声を必死であげる倉山満の姿は、すばらしいと思います。
しかし、彼の姿は、まるで受験直前になって慌てて勉強をはじめた受験生のように見えます。
こうなることは、参院選前から分かっていたことでした。
G20後の記者会見で、麻生財務大臣が、来年4月の予定通りの消費税率引き上げを国際公約として発表したのは、今年の4月20日のことです(出典)。
その後も麻生財務大臣は同じ趣旨の発言を繰り返していきます。
5月31日の記者会見では、麻生財務大臣は「今は延ばす感じない」と述べ、予定通り来年の4月に消費税増税が行われることを示唆しました。(出典)
8月12日に発表された4-6月期のGDPの速報値が年率2.6%であったのを受けて、8月21日に麻生財務大臣は、「考え直さなければならない情報はない」と述べました。(出典)
9月9日に発表されたGDPの第二次速報値(改定値)が年率3.8%大幅に上方修正されたことにより、名目経済成長率で3%を努力目標とする、消費税増税関連法案の「附則第18条」(景気条項)を満たすこととなり、消費税率引き上げはほぼ確定となりました。
にも関わらず、倉山満や、上念司や、三橋貴明というチャンネル桜一派は、消費税増税に関するニュースが報道されるたびに、「マスコミの偏向報道だ」「安倍さんがデフレ下で消費税増税を行うはずがない」と人々に楽観論を吹き込み続け、かつ、安倍政権への批判は「保守分断だ」「偽装転向コミンテルンだ」と決めつけることで、批判の口を封じ込んできました。
こうなることは、最初から分かっていたからこそ、私たちは7月の参院選は、安倍政権の暴走にブレーキをかけるために、衆参のねじれを維持すべきであると主張しました。
参院選は政権を決める選挙ではないので、自分がふだん支持していない政党であっても、TPPや構造改革に反対する立場の政党に投票してほしいと呼びかけました。
しかし、チャンネル桜一派は、消費税増税に関する人々の懸念を「マスコミの偏向報道」「附則第18条がある」「安倍さんを信じよう」「麻生さんを信じよう」と一蹴して、安倍政権への支持を煽り続け、彼らの望み通り、安倍自民党は参院選に圧勝し、衆参のねじれは解消されてしまいました。
その結果、安倍政権は、国民の信任を得たと理解し、消費税増税も含めて、彼らがかねてより掲げてきた、国民生活を蹂躙する様々な政策を実行に移し始めているのであり、今回の来年4月の消費税率引き上げの話もその端緒に過ぎません。
地獄の釜の蓋はわずかに開き始めたに過ぎないのであり、国民生活を保護してきた「規制」を打ち砕く、安倍ドリルの威力たるや、まだまだ、こんなことでは終わらないのです。
倉山満が、現在、必死に消費税増税を食い止めようとしている姿に共感を覚えないではないのですが、いまだに財務省の一役人や麻生太郎など、安倍周辺の人々をスケープゴートにして、安倍晋三一人を神格化し続ける姿にはあさましさを感じずにはいられません。
また、自分たちで安倍政権への批判を封じ、支持を煽り、参院選に安倍を勝たせておきながら、その結果にあわてふためいている姿は、自分で火をつけておきながら、自分でその火を消そうともがく、まさに「マッチポンプ」そのものです。
10月1日の安倍晋三による発表がどのようなものになるかわかりませんが、安倍政権にとっても、チャンネル桜一派にとっても大きな分水嶺となることは間違いなさそうです。
私は、旧ブログの日本の終わりの始まりという記事のコメント欄で以前、下のように書きました。
チャンネル桜をはじめとする「インチキな仕立て屋」たちは、参院選の勝利という役目を終え、どこかの段階で安倍政権への批判に転じるはずです。そうでないと彼らの存在自体が持たないからです。彼らの自己矛盾は限界に達し支持者はどんどん離れています。安倍を批判するフリをして、保守面をして、再び私たちの中に紛れ込む。そして共闘しているフリをしながら、また私たちをあらぬ方向に誘導していく。そういう可能性はきわめて高いと思います。インチキな「保守」をこの機会にきっぱりと排除していかなくてはならないと思います。
チャンネル桜一派は、まさに現在、このような段階にまで追いつめられており、10月1日に予定通りの消費税率引き上げが安倍晋三によって発表された場合には、チャンネル桜一派は、今後は、なんらかの形で、安倍政権への批判に転じざるをえなくなるのではないでしょうか。
(なんだかんだと詭弁を弄して安倍を擁護し続ける可能性も十分に考えられますが。)
しかし、上のコメントで述べたように、私たちは彼らとの共闘に注意を払わなくてはなりません。彼らが、ふたたび、私たちをあらぬ方向に誘導していく可能性は十分に考えられるからです。私たちは、彼らの詭弁を見抜くために、彼らの言論を注意深く点検していく作業を、これからも怠ってはならないと思います。
(なんだかんだと詭弁を弄して安倍を擁護し続ける可能性も十分に考えられますが。)
しかし、上のコメントで述べたように、私たちは彼らとの共闘に注意を払わなくてはなりません。彼らが、ふたたび、私たちをあらぬ方向に誘導していく可能性は十分に考えられるからです。私たちは、彼らの詭弁を見抜くために、彼らの言論を注意深く点検していく作業を、これからも怠ってはならないと思います。
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