米と味噌
天神的食材と地祇的食材。
ものごとの根っこや深部を表す、「地」や「幽」という「地祇的な原理」とは、「地」の住人たる微生物が、降り積もる有機物を無機物に分解するように、いったんものごとを分解、解体してゼロに還元し、そこから新しい命を芽吹かせます。「地祇的な原理」とは蘇りの原理でもあります。
微生物によって分解され、いったんゼロ(無機物)に還元された命が、再び命(有機物)に合成される、その再生の場所が「地祇的な原理」であるとすると、「天神的原理」とは、大地に芽吹いた命が、飛び立ち、はばたき、上昇し、輝き、命を燃やして結集し、やがて下降していく「顕」「天」の世界です。
(出典: WJFプロジェクト「『地祇的原理』と『天神的原理』2015年6月3日)
お日さまの光をさんさんと浴びて、人々の共同作業によって作られるお米が「天神的食材」であるとすると、暗いところで、微生物の隠微な働きによって作り出される味噌という食材は「地祇的食材」ということができるでしょう。
地域の特色が明確に現れるという点でも、味噌は地祇的な食べ物です。

(画像出典: 農林水産省「お国自慢みそマップ」)
天神的なものと地祇的なもののコンビネーションは、国家や社会だけでなく、日本人の健康にとっても不可欠なものです。