我らはこの責任を真摯に勇敢に引き受けているか(1)

時を経ても評価される作品。
WJFプロジェクトの動画、「『危機に瀕する日本』第二巻: セックスと嘘と従軍慰安婦」に、最近、次のようなメッセージをいただきました。


こんな完成度の高い資料、見たこと無い。なんて評価(僭越ですが他に言葉が見当たらないので)すればいいのか、分からないほど。兎に角、圧倒された。多くの人に見て欲しい資料です。

制作して早くも四年近くが経過する作品ですが、いまだにこのような評価をいただけるのは、大変うれしく、また誇らしいことです。

この動画の論理構成は、特に工夫をし、注意を払った点でした。

第一章では、韓国における女性や性に関する社会問題を列挙し、一見、「嫌韓」動画のような体裁をとっていますが、単なる「嫌韓」を超えた着地点に、見る人々を導いていこうという意識を持ちながら、この動画を制作していた当時を思い出します。

慰安婦問題を遠景からとらえることで、

「強制は、あったかなかったか」
「慰安婦は、性奴隷か売春婦か」

といった単純な二項対立を脱したところに、慰安婦問題の正しい理解を見いだそうとしていますが、それと同時に、グローバリズムという、慰安婦問題の遠因でありながら、慰安婦問題以上に深刻な問題の存在を示唆している点でも、この動画は意味をもっています。

動画を公開した直後の2012年3月29日に、私は次のような記事を記しています。

(以下引用です。)

良賤制とグローバリズム

2月26日、『危機に瀕する日本』第2巻製作中の最中に、次のように記しました。

今の日本にとって、また世界にとって、そしておそらく韓国自身にとっても、大変重要なすばらしい内容の動画になると思います。

仕上がった動画がすばらしいかどうかはともかくとして、なぜ「重要な内容」であると制作者が考えたのかを説明させていただきたいと思います。今から書くことは、おそらく、現在の世界や日本で起きていること、またこれから起きることをを理解するひとつのヒントになるのではないかと思います。日本がこれからどういう世界史的局面を生きていこうとしているのか。そして私たちが何を守っていかなくてはならないのかが、より浮き彫りになると思います。一つ一つ詳しい説明が必要なので、まずは大まかな章分けをして、これから述べることを要約しておきます。

1. 良賤制(奴隷と自由人の二分化)は冊封体制というアジアン・グローバリズムの不可欠な一部であった。



2. 世界には19世紀まで、良賤制的階級制度(農奴制や奴婢制度)を残した国と、早くからこれを廃止した国があり、20世紀には、これらの国々は二つのグループに分かれていった。共産主義陣営と、資本主義陣営である。

3. 良賤制的階級制度は共産主義の中で温存されていたが、冷戦と東西の分厚い壁が、東側世界の中に温存されていた良賤制的階級制度が西側に浸透することを防いでいた。そのため20世紀、西側には豊かな中間層が生まれ「大衆化社会」が到来した。

4. 冷戦が終わり、東西の壁が消滅し、グローバル化の時代に世界が突入したことにより、共産主義陣営の中に温存されていた良賤制的階級制度は、西側諸国に浸透を始め、現在中間層を崩壊させつつある。

5. 21世紀のグローバル化が徹底された世界は、あたらしい良賤制的階級制度を要請する。特に中国の中に温存されてきた良賤制的社会構造は、グローバリズムの進展とともに普遍化されていく。

6. 良賤制的階級制度を世界で最も早く脱したことが、日本の強みであり特質である。良賤制普遍化の世界的な流れに巻き込まれることなく、この強みを守っていかなくてはならない。

要約: かつてのアジアン・グローバリズムが良賤制(人々の二分化)を必要としたように、21世紀の以降のグローバリズム(TPPやFTA等)は新しい良賤制(人々の二分化)を必要とし、早期にアジアン・グローバリズムを脱した日本は、1100年後の現在、ふたたびこの流れに巻き込まれつつある。グローバル化の進展と共に良賤制が世界を覆い尽くす時、人を人と扱わない世界が普遍化される。それは、いわば中国の世界化であり、世界の中国化である。

(引用終わり)

動画の中で、韓国の人々に次のように問いかける箇所があります。



すべての国には、解決すべき課題があり、それぞれの重荷を抱えている。仮に、主に地理的、歴史的な位置づけに由来する韓国の抱える重荷が、他の国より幾分重いものであったとしても、私たちは、互いに罵り合う代わりに援助の手を差し伸べあって、共に問題を解決しようとすることもできるはずである。

しかし、ある国の人々が,証拠があろうとなかろうと何でも隣国のせいにすることをおきまりの逃げ道とし、自分たちの本当の問題に直面することを避けてしまっているならば、その国民は厳しく批判されなければならないだろう。

現代の韓国人はどうだろうか。彼らはこの責任を真摯に、勇敢に引き受けているだろうか。

「すべての国には解決すべき課題があり、それぞれの重荷を抱えている。」

この言葉は、言うまでもなく、私たち日本人にも当てはまります。

私たちも、自分たちの歴史的な課題に向かい合ったり、その重荷を真摯に担おうとするかわりに、隣国のせいにしたり、隣国を罵倒したりすることを、安易なおきまりの逃げ道としてはいないでしょうか。

本当の問題に直面することを避けているがために、厳しく批判されなくてはならないのは、韓国人だけではなく、私たち日本人も同じではないでしょうか。

「現代の日本人はどうだろうか。我らはこの責任を真摯に、勇敢に引き受けているだろうか。」

という問いが、今、私たちに突きつけられています。

(つづく)
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