一瀉千里の奔流となり得る日(12)

小魚たちの群れ、きらきらと。
両生類のように、「文明の思考」(天神的原理)と「神話の思考」(地祇的原理)という、二つの特質を兼ね備えていた日本人。

その結果、外来の文化を、土着の感性に合わせて、変質させ、融合させることに長けてきた日本人。

このような人々の暮らす社会には、大きな身分差は生じず、身分間の柔軟なモビリティ(身分間の移動)を保ち、「格差が少ない」という特徴を帯びます。

逆に、「文明の思考」と「神話の思考」が、分断された社会では、支配層と、被支配層の間に大きな格差が生まれます。

なぜならば、「文明の思考」とは、自然や人間を非対称な関係の中で支配しようとする権力への意志に他ならないからです。

現在の日本は、残念ながら、「文明の思考」と「神話の思考」が切断されることにより、二つの層に、日本人が分離しようとしています。

一方の日本人は、日本人本来の魂や慣習や伝統や文化を捨て、ひたすら構造改革やグローバリズムに迎合しながら、勝ち上がろうとする人々です。

他方の日本人は、競争社会から脱落するか、あるいは自分から進んで背を向け、グローバルな秩序に合わせて変容していく社会の原理とは異なる価値観や基準で生きざるをえない人々です。

伝統的な日本人を両生類にたとえるならば、前者は、水中生活を捨てて陸に上がって巨大化していく恐竜に、後者は、水中にとどまって生きる小魚の群れにたとえることができるでしょう。

中島みゆきという歌手が、後者の魚たちについて、すでに次のような歌を作っていました。

暗い水の流れに打たれながら魚たちのぼっていく
光るのは傷ついてはがれかけた鱗が揺れるから
いっそ水の流れに身をまかせ流れ落ちてしまえば楽なのにね
やせこけて、そんなにやせこけて、魚たちのぼっていく

ああ小魚たちの群れきらきらと海の中の国境を越えていく
諦めという名の鎖を身をよじってほどいていく

ファイト!闘う君の歌を
戦わない奴等が笑うだろう
ファイト!冷たい水の中を
震えながらのぼっていけ

(出典: 中島みゆき「ファイト!」)

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