神風と陰謀論者の迷走と水蒸気爆発(2)
「反安倍」をこじらせて陰謀論に陥る愚かな人々。
節分の豆まきに地元の神社にいくと、梅が綺麗に咲いていました。

ヒメウズラのぴーは、相変わらず毎日元気に爆睡しています。

鰹節が大好物です。

さて、トランプ大統領ですが、
「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない」というポスターを掲げて選挙を戦いながら、選挙に勝った途端に手のひらを返してTPPを全力で推進する政治家や、ふだん新自由主義を批判しながら、わざわざ筋金入りの新自由主義の政治家を救世主のように持ち上げてみせたりする経済評論家を見てきたせいで、ドナルド・トランプも、その類いの政治家ではないのか。選挙中は「保護主義」を掲げながら、大統領に就任したとたんに「グローバリズム」を推進するのではないかと考えていましたが、ふたをあければ全くそうではなく、トランプ大統領は、「保護主義の政治をやる」と自分が言ってきた通りのことを、どんな批判を受けようとも、そのまま実行する政治家であることが分かってきました。
もちろん、トランプ大統領が自分の公約に忠実であることと、彼が掲げる「保護主義」が、アメリカ国民や世界の人々に幸せをもたらすものなのがどうかは全く別の問題なのであって、かねてより「グローバリズム」を批判してきた私が、トランプ大統領の掲げる「保護主義」を支持するかと言えば、答えは完全にノーです。
その理由を、私は、一年前に既に述べています。
トランプが掲げる極端な「保護主義」の危険性は、将来、極端な「グローバリズム」への傾斜という揺り戻しを準備してしまうことです。
ローカルなものと普遍的なもの、これらを互いに対立する二律背反のものとしてではなく、むしろローカルなものの根底に普遍性を認めていた中世の日本人のように、「グローバリズム」と「保護主義」を媒介するような立場を確立することは、日本人である私たちにがその伝統に立ち返りさえすれば全く可能なことのはずですが、「グローバリズム」を批判する人たちの多くが犯してしまう過ちは、彼らが「グローバリズム」と対峙するために「反グローバリズム」のイデオロギーを採用すればよいのだと、単純に二項対立的に考えてしまうことです。
参考記事: WJFプロジェクト「グローバルとローカルの関係を解く日本史の結節点」2016年7月20日
その際に彼らが陥っていく思想は、ある種の陰謀論、たいていの場合、反ユダヤ的な陰謀論です。
「反グローバリズム」というイデオロギーに陥る人々の多くは、「グローバリズム」の原因は、専らユダヤ民族にあると考え、自分がこれまで見たことも話しかけたこともないユダヤ人に、あらぬ憎悪を向けるようになっていきます。
ユダヤ人がいかに世界を牛耳り、世界に害を与えてきた悪い人々であるかを、世の中の人々に手を変え品を変えて知らせていくことが、「グローバリズム」と戦うことの本質なのだと、彼らは勘違いするようになります。
彼らは、ユダヤ人を憎悪し、彼らの伝統的な文化を根底から否定し蔑視しなければ、「グローバリズム」と戦うことはできないのだとすら信じ込んでしまうようになります。
これはとんでもない勘違いであり、まったくバカげています。
というのは、「グローバリズム」が世界に与える害というのは、世界の諸民族の文化を、近代主義や資本主義と言った同一の価値観やシステムによって画一化し、世界から多様性を奪ってしまうことです。
ならば、世界の様々な民族の文化を尊重し、多様性を守ろうとすることが、「グローバリズム」と戦うことの根幹であるはずです。
それなのに、どうしてユダヤ人という、特定民族の文化や伝統を否定しなければ、「グローバリズム」と戦えないと信じ込んでしまうのでしょうか。
「グローバリズムと戦う」ことの本質が、「世界の多元性を守る」ことであるならば、その中には、当然「ユダヤ人の文化や伝統を尊重する」ということも含まれていなくてはならないはずです。
「グローバリズムと戦う」といいながら、ユダヤ陰謀論に陥っていく人たちは、自分たちが大きな自己矛盾に陥っていることに気付くべきです。
結局、安易なユダヤ陰謀論に陥っていくこれらの人々は、「反グローバリズム」を掲げながら、結局は、「グローバリズム」の問題の本質を理解してはいないということになります。
そして、なぜ彼らが、「グローバリズム」の本質を理解できないかといえば、「グローバリズム」によってむしばまれるであろう、日本文化の本質を彼らが何も理解していないからに他なりません。
守るべき日本文化の本質を理解していないがために、ユダヤ人をバッシングすることが「グローバリズム」と戦うことなのだという、皮相な勘違いに陥ってしまうのです。
また、陰謀論者に共通して認められる現象として、彼らは、たいてい「支配者」という言葉を好んで振りかざすようになります。
人類がいかに「支配者」と「被支配者」の二つの集団に二分され、互いに対立しあっているのか、また人類がいかにピラミッドのような階層構造の中に組み込まれているかを説明しようとします。
しかし、いつの時代にも、どんな社会にも、どんな組織にも、「支配者」や「階層」が存在するのは当たり前の話です。そのような当たり前の社会秩序を否定して、あからさまな左翼思想に陥って行くことと、「グローバリズム」と対峙することとは、全く無関係な話です。
彼らは、陰謀論をまき散らすことによって、私たち日本人を、日本人本来の考え方と全く異なるあらぬ方向に誘導しようとします。
「グローバリズム」と戦うといいながら、彼らは、「グローバリズム」が破壊しようとする日本人らしい文化や所作を守るどころか、それらのものには全く目を向けず、日本人を、日本らしい考え方からかけ離れた場所に連れ去ろうとしているのです。
反安倍や、反TPPや、反グローバリズムを掲げてきた人たちが、この種の過ちに陥っている姿を見ると、私は本当に悲しくなります。
また、ユダヤ陰謀論に陥っているこの種の人たちは、ドナルド・トランプという人物が何者かを正しく説明できません。
なぜかというと、「グローバリズム」を否定するドナルド・トランプ自身が、ユダヤ人と密接な人脈をもつ、親イスラエル的な立場に立つ政治家だからです。
そればかりか、ドナルド・トランプ自身が、実はユダヤ人なのではないかという疑惑すらあるそうです。
陰謀論系のサイトとして有名な、「カレイドスコープ」が次のように述べています。
典型的なユダヤ陰謀論を語ってきた「カレイドスコープ」は、ドナルド・トランプがユダヤ人と密接な関係を持ち、彼自身がユダヤ人かもしれないという疑惑を述べながら、なぜユダヤ人の側に立つ、そのドナルド・トランプが「グローバリズム」を否定しているのか、整合性のある説明をしていません。
「カレイドスコープ」だけでなく、「グローバリズム」の原因は専らユダヤ人にあると説明してきた陰謀論者たちは、ドナルド・トランプが、ユダヤ人と密接な関係をもちながら、なぜ「グローバリズム」を否定しているのか、誰も合理的な説明を与えることができずにいます。
なぜユダヤ人と密接な関係をもつドナルド・トランプが、グローバリズムを否定しているのか。
特定の陰謀論を信じてない私たちにとっては、その答えはあまりに単純明白です。
ユダヤ人は一枚岩ではない。
ただ、それだけのことです。
日本人が一枚岩ではないように、アメリカ人が一枚岩ではないように、中国人や、韓国人が一枚岩ではないように、ユダヤ人だって一枚岩ではない。
「グローバリズム」を熱心に推進するユダヤ人が存在するからといって、それは、「全てのユダヤ人」が「グローバリズム」に賛成しているわけではないし、「グローバリズム」の全責任が専らユダヤ人にあるわけではない。
人間誰しもがそうであるように、自国の文化に強く規定されながらも、皆少しずつ異なる考えを持って生きています。
実際に、イスラエルの英字新聞「エルサレム・ポスト」は、グローバリズムを熱心に推進してきたユダヤ人投資家のジョージ・ソロスを、「グローバリズム」という無秩序を世界に蔓延させることに手を貸してきたとして、手厳しく批判しています。
ソース: The Jerusalem Post "Soros's Campaign of Global Chaos" 2016年8月22日
「グローバリズム」を推進してきたソロスは、トランプを憎悪するあまり、「トランプ相場」で逆張りをして10億ドルもの大損失を被ったのだそうです。
どの民族も一枚岩ではない。
その程度の当たり前な事実すら分からなくなってしまっているのが、安倍政権やグローバリズムを批判するあまり、ユダヤ陰謀論のようなお話を、そのまま鵜呑みにしてしまっている人たちです。
この点で、ユダヤ陰謀論や反ユダヤ主義は、一部の中国人や韓国人が陥りがちな「反日思想」と共通したところがあります。
WJFプロジェクトが慰安婦問題を取り上げた動画の中でも繰り返し指摘したことですが、自分の意志に反して慰安婦とされた女性が存在したという事実は、全ての慰安婦が自分の意志に反して慰安婦となるように強制された性奴隷であったことを意味しません。
戦争中に、日本軍によって戦争犯罪が犯された事例が存在するという事実は、日本軍が常に戦争犯罪ばかりを犯していた悪の組織であったことを意味しないし、まして日本人の全体が残虐な悪の民族であることを意味しません。
グローバリズムを推進するユダヤ人が存在するからといって、その事例をもって、ユダヤ人全体を安易に一般化し、ユダヤ人全体が悪の民族であるかのように語ることは、「反日思想」に洗脳された一部の中国人や韓国人が犯している過ち と同じ過ちに陥ることです。
中国人や韓国人が「反日思想」を信じ込むことが、中国や韓国といった国々を、健全な国家にすることにはつながらないように、ユダヤ陰謀論の類いを鵜呑みにして、反ユダヤ思想を蔓延させていくことは、日本という国を健全な国にすることには全くつながりません。
ユダヤ人のような特定民族をバッシングしなければ、「グローバリズム」と戦えないと信じ込むような皮相な人たちが、私たちの国の中に増えれば増えるほど、「グローバリズム」という問題の根本的な解決は遠のくばかりです。
脚下照顧。
陰謀論に陥った反安倍の人々は、「世界の真実」についての壮大なお話にふける代わりに、目を覚まし、まずは自分の足元を見るべきです。


ヒメウズラのぴーは、相変わらず毎日元気に爆睡しています。

鰹節が大好物です。

さて、トランプ大統領ですが、
「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない」というポスターを掲げて選挙を戦いながら、選挙に勝った途端に手のひらを返してTPPを全力で推進する政治家や、ふだん新自由主義を批判しながら、わざわざ筋金入りの新自由主義の政治家を救世主のように持ち上げてみせたりする経済評論家を見てきたせいで、ドナルド・トランプも、その類いの政治家ではないのか。選挙中は「保護主義」を掲げながら、大統領に就任したとたんに「グローバリズム」を推進するのではないかと考えていましたが、ふたをあければ全くそうではなく、トランプ大統領は、「保護主義の政治をやる」と自分が言ってきた通りのことを、どんな批判を受けようとも、そのまま実行する政治家であることが分かってきました。
もちろん、トランプ大統領が自分の公約に忠実であることと、彼が掲げる「保護主義」が、アメリカ国民や世界の人々に幸せをもたらすものなのがどうかは全く別の問題なのであって、かねてより「グローバリズム」を批判してきた私が、トランプ大統領の掲げる「保護主義」を支持するかと言えば、答えは完全にノーです。
その理由を、私は、一年前に既に述べています。
グローバリズムに対抗するものは、「反グローバリズム」ではありません。TPPに対抗するものは、「反TPP」ではありません。グローバリズムを真の意味で食い破り、瓦解させていくものは、「多元性」です。
「多元性」にこそ、我々は付くべきであり、 そのためには、どんなに遠回りに見えても、歴史と心と生活の深層へと、深く、深く、潜るべきです。
(出典: WJFプロジェクト「【再掲】多元性とは何か」2016年01月28日)
トランプが掲げる極端な「保護主義」の危険性は、将来、極端な「グローバリズム」への傾斜という揺り戻しを準備してしまうことです。
ローカルなものと普遍的なもの、これらを互いに対立する二律背反のものとしてではなく、むしろローカルなものの根底に普遍性を認めていた中世の日本人のように、「グローバリズム」と「保護主義」を媒介するような立場を確立することは、日本人である私たちにがその伝統に立ち返りさえすれば全く可能なことのはずですが、「グローバリズム」を批判する人たちの多くが犯してしまう過ちは、彼らが「グローバリズム」と対峙するために「反グローバリズム」のイデオロギーを採用すればよいのだと、単純に二項対立的に考えてしまうことです。
参考記事: WJFプロジェクト「グローバルとローカルの関係を解く日本史の結節点」2016年7月20日
その際に彼らが陥っていく思想は、ある種の陰謀論、たいていの場合、反ユダヤ的な陰謀論です。
「反グローバリズム」というイデオロギーに陥る人々の多くは、「グローバリズム」の原因は、専らユダヤ民族にあると考え、自分がこれまで見たことも話しかけたこともないユダヤ人に、あらぬ憎悪を向けるようになっていきます。
ユダヤ人がいかに世界を牛耳り、世界に害を与えてきた悪い人々であるかを、世の中の人々に手を変え品を変えて知らせていくことが、「グローバリズム」と戦うことの本質なのだと、彼らは勘違いするようになります。
彼らは、ユダヤ人を憎悪し、彼らの伝統的な文化を根底から否定し蔑視しなければ、「グローバリズム」と戦うことはできないのだとすら信じ込んでしまうようになります。
これはとんでもない勘違いであり、まったくバカげています。
というのは、「グローバリズム」が世界に与える害というのは、世界の諸民族の文化を、近代主義や資本主義と言った同一の価値観やシステムによって画一化し、世界から多様性を奪ってしまうことです。
ならば、世界の様々な民族の文化を尊重し、多様性を守ろうとすることが、「グローバリズム」と戦うことの根幹であるはずです。
それなのに、どうしてユダヤ人という、特定民族の文化や伝統を否定しなければ、「グローバリズム」と戦えないと信じ込んでしまうのでしょうか。
「グローバリズムと戦う」ことの本質が、「世界の多元性を守る」ことであるならば、その中には、当然「ユダヤ人の文化や伝統を尊重する」ということも含まれていなくてはならないはずです。
「グローバリズムと戦う」といいながら、ユダヤ陰謀論に陥っていく人たちは、自分たちが大きな自己矛盾に陥っていることに気付くべきです。
結局、安易なユダヤ陰謀論に陥っていくこれらの人々は、「反グローバリズム」を掲げながら、結局は、「グローバリズム」の問題の本質を理解してはいないということになります。
そして、なぜ彼らが、「グローバリズム」の本質を理解できないかといえば、「グローバリズム」によってむしばまれるであろう、日本文化の本質を彼らが何も理解していないからに他なりません。
守るべき日本文化の本質を理解していないがために、ユダヤ人をバッシングすることが「グローバリズム」と戦うことなのだという、皮相な勘違いに陥ってしまうのです。
また、陰謀論者に共通して認められる現象として、彼らは、たいてい「支配者」という言葉を好んで振りかざすようになります。
人類がいかに「支配者」と「被支配者」の二つの集団に二分され、互いに対立しあっているのか、また人類がいかにピラミッドのような階層構造の中に組み込まれているかを説明しようとします。
しかし、いつの時代にも、どんな社会にも、どんな組織にも、「支配者」や「階層」が存在するのは当たり前の話です。そのような当たり前の社会秩序を否定して、あからさまな左翼思想に陥って行くことと、「グローバリズム」と対峙することとは、全く無関係な話です。
彼らは、陰謀論をまき散らすことによって、私たち日本人を、日本人本来の考え方と全く異なるあらぬ方向に誘導しようとします。
「グローバリズム」と戦うといいながら、彼らは、「グローバリズム」が破壊しようとする日本人らしい文化や所作を守るどころか、それらのものには全く目を向けず、日本人を、日本らしい考え方からかけ離れた場所に連れ去ろうとしているのです。
反安倍や、反TPPや、反グローバリズムを掲げてきた人たちが、この種の過ちに陥っている姿を見ると、私は本当に悲しくなります。
また、ユダヤ陰謀論に陥っているこの種の人たちは、ドナルド・トランプという人物が何者かを正しく説明できません。
なぜかというと、「グローバリズム」を否定するドナルド・トランプ自身が、ユダヤ人と密接な人脈をもつ、親イスラエル的な立場に立つ政治家だからです。
そればかりか、ドナルド・トランプ自身が、実はユダヤ人なのではないかという疑惑すらあるそうです。
陰謀論系のサイトとして有名な、「カレイドスコープ」が次のように述べています。
・・・ドナルド・トランプの曾祖母、キャサリーナ・コーバー(Kathernia Kober)は、ユダヤ人である可能性があります。
というのは、コーバー(Kober)姓は、ドイツ人とアシュケナージ・ユダヤ人の姓だからです。
コーバー(Kober)とは、ヤコブ(Jakob)、あるいはヤコフ(Yakov)から派生した姓です。
・・・そして、トランプは「トランフ」です。
ドナルド・トランプは、「Drumpf」という彼の本当の名前を、ブランド化するために「Trump」に変えることにしたのです。
Donald Drumpfで検索をかけて、ちょこっと調べてみてください。すぐに分かります。
(出典: カレイドスコープ 2016年12月26日)
典型的なユダヤ陰謀論を語ってきた「カレイドスコープ」は、ドナルド・トランプがユダヤ人と密接な関係を持ち、彼自身がユダヤ人かもしれないという疑惑を述べながら、なぜユダヤ人の側に立つ、そのドナルド・トランプが「グローバリズム」を否定しているのか、整合性のある説明をしていません。
「カレイドスコープ」だけでなく、「グローバリズム」の原因は専らユダヤ人にあると説明してきた陰謀論者たちは、ドナルド・トランプが、ユダヤ人と密接な関係をもちながら、なぜ「グローバリズム」を否定しているのか、誰も合理的な説明を与えることができずにいます。
なぜユダヤ人と密接な関係をもつドナルド・トランプが、グローバリズムを否定しているのか。
特定の陰謀論を信じてない私たちにとっては、その答えはあまりに単純明白です。
ユダヤ人は一枚岩ではない。
ただ、それだけのことです。
日本人が一枚岩ではないように、アメリカ人が一枚岩ではないように、中国人や、韓国人が一枚岩ではないように、ユダヤ人だって一枚岩ではない。
「グローバリズム」を熱心に推進するユダヤ人が存在するからといって、それは、「全てのユダヤ人」が「グローバリズム」に賛成しているわけではないし、「グローバリズム」の全責任が専らユダヤ人にあるわけではない。
人間誰しもがそうであるように、自国の文化に強く規定されながらも、皆少しずつ異なる考えを持って生きています。
実際に、イスラエルの英字新聞「エルサレム・ポスト」は、グローバリズムを熱心に推進してきたユダヤ人投資家のジョージ・ソロスを、「グローバリズム」という無秩序を世界に蔓延させることに手を貸してきたとして、手厳しく批判しています。
ソース: The Jerusalem Post "Soros's Campaign of Global Chaos" 2016年8月22日
「グローバリズム」を推進してきたソロスは、トランプを憎悪するあまり、「トランプ相場」で逆張りをして10億ドルもの大損失を被ったのだそうです。
どの民族も一枚岩ではない。
その程度の当たり前な事実すら分からなくなってしまっているのが、安倍政権やグローバリズムを批判するあまり、ユダヤ陰謀論のようなお話を、そのまま鵜呑みにしてしまっている人たちです。
この点で、ユダヤ陰謀論や反ユダヤ主義は、一部の中国人や韓国人が陥りがちな「反日思想」と共通したところがあります。
WJFプロジェクトが慰安婦問題を取り上げた動画の中でも繰り返し指摘したことですが、自分の意志に反して慰安婦とされた女性が存在したという事実は、全ての慰安婦が自分の意志に反して慰安婦となるように強制された性奴隷であったことを意味しません。
戦争中に、日本軍によって戦争犯罪が犯された事例が存在するという事実は、日本軍が常に戦争犯罪ばかりを犯していた悪の組織であったことを意味しないし、まして日本人の全体が残虐な悪の民族であることを意味しません。
グローバリズムを推進するユダヤ人が存在するからといって、その事例をもって、ユダヤ人全体を安易に一般化し、ユダヤ人全体が悪の民族であるかのように語ることは、「反日思想」に洗脳された一部の中国人や韓国人が犯している過ち と同じ過ちに陥ることです。
中国人や韓国人が「反日思想」を信じ込むことが、中国や韓国といった国々を、健全な国家にすることにはつながらないように、ユダヤ陰謀論の類いを鵜呑みにして、反ユダヤ思想を蔓延させていくことは、日本という国を健全な国にすることには全くつながりません。
ユダヤ人のような特定民族をバッシングしなければ、「グローバリズム」と戦えないと信じ込むような皮相な人たちが、私たちの国の中に増えれば増えるほど、「グローバリズム」という問題の根本的な解決は遠のくばかりです。
脚下照顧。
陰謀論に陥った反安倍の人々は、「世界の真実」についての壮大なお話にふける代わりに、目を覚まし、まずは自分の足元を見るべきです。
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